Uo・ェ・oUくりんだよぉ~ん。爺じぃだよぉ~ん。

【6】~【10】

ガキ大将奮闘記【6】ハゼ釣り

近くに相模川そして港があって、与太郎達はよく釣りに行きました。
持っていくものは糸のついた竹竿と釣り針、そして餌にバケツ。
いつもの4点セットです。

その頃のつり竿は竹の一本竿。
釣具屋で20円ほどで売っていました。
折ってしまっては勿体無いと、大事に大事に使っているのですが、
先の細い竹竿ですから、大物がかかるとポキッ・・!!!
だんだん短くなって・・・・・・それでも使うんですよ。

釣り糸も買えない時は木綿糸。
餌はドブからみみずをゲット、餌代はいりません。
川の水が引いていれば、石を動かしてゴカイを捕まえて・・・・。
捨ててある釣り糸など見つけたら大喜びです。
重りや針も付いていたら、これはもう儲け物。
だって、子供の小遣いでは買えない貴重な釣り道具ですものね。

横一列に並んだ悪ガキたち。
先ずは誰が一番に釣るか勝負!!!!!!
釣れ始めると今度は数の勝負!!!!!!

ハゼは川の底に居るので、竿を放りっぱなしでも釣れちゃうんです。
飽きてくると、釣りもそこそこに近くの公園で遊んだり、
川に入って水遊びをしたり、遊びには事欠きませんでした。

対抗グループが来ると、数はもちろんの事大きさの勝負が始まります。
場所の取り合いから抗争が勃発。
ミミズとゴカイではハゼの食いが違うとか、
竿が長いとか短いとか、、、、、、
少しでも有利にしようとイチャモンをつけるんですが、
そこは子供の喧嘩、余程の差がつかない限りは引き分けに終わります。
「一番でかいのはお前な・・。」
「数は俺が多い☆」
「お前はうなぎ釣ったし・・。」
「だぼハゼはお前だけ、、、。」
なぁ~~んて、訳の分からない理由付けで・・・・・・。

沢山釣れると、夕食の食卓に姿を天ぷらに変えたハゼが乗ります。
ホクホクとした身がとっても美味しく、
釣ってきた自分に優越感を・・・・・・・・・。
「ねえねえ。。美味しいでしょ☆」
「いっぱい釣れたね☆」
「また、釣ってくるからね☆」

後に、今は亡き親父とおふくろに聞いた話です。
いくら魚屋の親父と言えども、ハゼは小さくて捌き難かったそうです。
私が釣ってくる度に、“また釣ってきた”と嫌だったらしく、
度々“捨てて来い!!”と言われた意味が、やっとその時分かりました。

それはそうです、大きなハゼではないし数も多い。
釣れれば釣れただけ持ってきてしまうんですから、
捌く親父もたまったものではありませんよね。

今では、その川もウィンドサーフィンや水上スクーターのメッカに。
護岸工事も進んで、昔の面影が薄れています。
近頃の子供もハゼ釣りをしているのでしょうか・・????

ガキ大将奮闘記【7】駄菓子屋・前編

悪ガキたちの縄張りの中に駄菓子屋さんが2軒ありました。
1軒はおばあさん一人で店番をしていて、
とっても小さなお店です。
もう1軒は雑貨品も取り揃えてあって、
今で言う小さなコンビニと言ったところでしょうか・・?

今日は、おばあさん一人で店番をしている駄菓子屋での出来事を書きますね。

小さなお店ですから悪ガキ5人が入っていくと、
身動きがとれなくなるほどでした。
それを良いことに、悪ガキたちの悪行が始まるのです。

まず、一人が20円ほどで小さなお煎餅を買います。
昔は計り売りだったので、袋にお菓子を入れては計ります。
多ければ戻し足りなければ足すといった具合で・・・。

あばあさんが背を向けているスキに、お菓子を・・・・・。

お菓子の入っているケースはガラスの戸で蓋がされていて、
開け閉めは、いとも簡単に出来ます。
音がしないように静かに静かに悪行は実行されて、
ポケット一杯に詰め込んだ子から順番にお店を出て行きます。

お金を払うのは一人だけですから、
店を出るときは、一人ぽっち。
おばあさんが何も言わなければ、無事終わった事に・・・・。

これを、順番にやるわけです。
いつも、同じ悪ガキがお金を払うんでは怪しまれると、
悪知恵を働かせたってことでしょうが、
今から考えると、いつも同じ悪ガキでも良かったんですね。

ある時、5人でお店に入ろうとすると、
おばあさんが開口一番!!!!!
「入るのは一人だけだよ!!」
「みんなで買いに来たのに・・。」
「ダメダメ、、、買うんだったら一人づつにしておくれ!!」
「わかったよぉ~・・二人ならいいでしょ☆」
「じゃぁ、、二人づつな!!!」

なんでばれたんだろうと半信半疑で公園へ集まりました。
「おまえ知ってるか・・??」
「わかんねぇなぁ~~??」
「誰か、言いつけたのかなぁ・・??」

悪ガキたちの悪行は外から丸見え・・・・・。
お店はガラス戸で仕切られていて、正面に数人立たせて壁を作っていたのですが、小さな悪ガキの体ですから外から見れば何をしているか一目瞭然、バレバレだったのです。
余りにも目に余る悪行だったので、おばあさんに近所の人が注意するよう言ったんだそうで、暫らく経って店番がおばあさんから娘さんに代わってしまいました。

娘さんに代わってから、何度か試みたんですが上手くいきません。
そうなると、悪ガキたちのメリットはなくなったわけで、
その駄菓子屋には足を運ぶ事がなくなりました。

今で言う万引きです・・・・・・・。
賽銭泥棒・お菓子泥棒、、、、、、。
悪いことばかりしてたんですね、与太郎は、、、、、、
これで前科2犯です。
共犯は子分4人・・。
ヾ(^▽^*がははははははははっ☆

ガキ大将奮闘記【8】駄菓子屋・後編

今日は、もう1軒の駄菓子屋さんの紹介です。

お店に入ると、真ん中に量り売りの駄菓子。
右側に洗剤やちり紙の雑貨品。
左側に目的の当りくじ付きの駄菓子が並んでいます。

紐付きの三角飴(いちごの形をしている)
真っ赤なすもも・甘いのしいか、きな粉あめ、
赤い紙で縛ってあるニッキ、甘い紙(名前は忘れました)、
大玉の飴、粒のラムネ、酢いか、水飴、べっこう飴、
プラスチックの容器に入っている青や緑・ピンク色したゼリー状の食べ物。
そして、ふ菓子やいか煎餅。。。。。
そしてそして、グミのようなさくらんぼと言う名前のお菓子
(爪楊枝つきで12個くらい入ってて四角い形の小さな食べ物)
あとはぁ~~~~~~~????????
頭の中では分かっているんですが、上手く表現できません。
名前も分からずに食べていたんですね、、、あの当時は・・・・。

あとは、かんしゃく玉、ニービー弾、水爆、連発鉄砲の火薬、
こま、凧、羽子板、簡単なプラモデル。

悪ガキ共の狙いは、くじの駄菓子。

指でミシン目のある蓋を押すと中にくじが入っていて、
前に並んでいる大小のものが当るって代物。
それと三角くじの物(べっこう飴・きんか糖など・・・)

三角飴は紐が付いていて大小さまざま。
店番のおばさんが居ない時は、呼ぶ前に大きな物を引っ張っておきます。
おばさんが来て、目の前で紐を引くわけですが、
短くなっている紐を引けば大当たり☆一番大きな飴をGETです。
これも何回も同じことをすればバレると言うもの。
2~3回目には紐を揃えられて、おばさんが持つようになってしまいました。

その店の極めつけは三角くじ。
目の前に並んでいる、きんか糖の大きなものが欲しくて、
三角くじの数が少なくなるまで待つんです。
一日でも二日でもね、、、、、。
ある日お店に行くと2等の品物が消えていて、
1等と4等とスカが2個ほど残っていました。
くじは4枚、、、、必ず誰かが1等を当てられるはずでした。
1等のきんか糖は、恵比寿様が鯛を持った姿の大きなもの。
悪ガキ5人で分けても食べ切れないほどの大きさです。

一人目・・・・・・スカ(末等)
二人目・・・・・・スカ
三人目・・・・・・4等
後は1等しか残っていません。
与太郎は、みんなの期待を一心に背負ってくじを開けました。
間違いなく1等しか当らないんです。
残り一枚で1個のものなんですから・・・・・。

しっしっし、、かぁぁぁぁぁ~~し!!
開けた三角くじは“スカ”

スカの小さなきんか糖はありません。
「おばさぁ~~ん!!」
「なぁ~~に・??」
「1個しか残ってないのに、なんでスカなの??」
「あらら、、、当たんなかったの???」
「なんで・???なんで・・???」
「残念だったね。。今奥から持ってくるからね★」
与太郎が手にしたのは、くじと同じ大きさのきんか糖。
「ねえ・・???おばさん・・・???なんで当らないの・?」
「そうだね、、、おかしいね。。」
この言葉に何年騙されていた事か、、、、、、、、

その騙しのテクニックは、こうです。
1等の商品を出したり入れたりしていたんですねぇ。
ない時は“昨日当ったよ☆”と暫らく出さない。
一箱のくじが終わると出して飾るって仕掛けです。
悪ガキ共も大人の知恵には勝てなかったってこと・・・・。
上には上がいたんですよ。。。

その店は、夏になるとところてんやかき氷を始めるので、
子供たちには大人気☆☆☆
縁台を道の端において座って食べるんです。

車が少ない時代。
余程のお金持ちじゃないと車など持てない時代。
車より人の生活が優先されていた時代ですから、
車が通れないと分かっていると、迂回を余儀なくされます。
それでも文句は出ません。
近所の子供たちが足繁く通う駄菓子屋ですからね。

良き時代でした。。。。。昭和30年代後半☆☆与太郎11歳
そうそう、お店の名前を教えておきましょう。
たぶん、もう店を閉めているので大丈夫でしょうからね。
お店の名前は、“あわだちや”
洗剤売っていたからなのかもしれませんが実名です。
★このお店は、日記の中にちょくちょく出てきますから、
覚えておいてくださいね。

ガキ大将奮闘記【9】金網渡り゜゜・(>_<;)・゜゜・・ぁぅっ

金網渡りって知ってますか・・???
したことありますか・・???

学校の周りや、公園の周りに張ってある“あれ”ですよ。

5センチほどのアングルの上を渡って、
誰が落ちずに長く歩けるかを競うんです。

1Mほどの高さでは物足りず、
2M近くもあるものによじ登って歩くのには勇気?がいります。
金網ですからユラユラユラユラ・・・・・・・

最後までの目標があるわけですから、
いつまででも続きます。

落ちれば2M下へ・・・・・・。
体のバランスを崩した時の怖さと、
ぶら下がる力と言ったらありませんよ。
落ちれば最初からですから、
やじろべえのように大きく手を広げてゆっくりゆっくり歩きます。
下を通る人たちは、“何をやってるんだろうね?”と言うような顔をして見上げて行きますが、やっている本人は至って真剣。
遊び道具のない悪ガキ達は、遊び探しの名人なんです。

“馬鹿は高い所が好き”の言葉通り、
悪ガキ共は高いところ高いところを目指しました。

ブランコを支えている支柱。
ブロック塀。
藤棚の棚の上。

高い所を探しては登って自慢していたんです。

挙句の果てに挑戦したのが橋のらんかん。
これには訳があって、、、、、、、。
橋の近くに住んでいた同級生が、
らんかんを渡ったという話しが耳に入ってきたんです。
下は勿論、川です。。。。10Mはあるでしょうか・・???

これを聞いて黙っていられないのが与太郎の性格。
負けてなるものかと言う負けず嫌いな性格と、
ガキ大将魂が火を点けてしまったのですね。
行きましたよ・・・・・橋へ。。。
そして、らんかんに登って歩き始めようとした時です。
「こらぁ~~!!」
「あぶねぇから止めるんだ!!」
怖そうな大人の声が・・・・。
近頃、ガキ共がらんかんを渡っているとの情報が入っていて、
万が一落ちて怪我でもしたらと見張っていたんです。
こっ酷く叱られて、勇気ある???行動は幕を下ろしたのでした。

今は木登りも出来ない男の子が増えているとか、、、。
何故なんでしょうか・・・?????
親が教えない、、いいえ・・やらせないんでしょうね。
それより先に、登る木がないのも都会の悲しさでしょうか・・??

ガキ大将奮闘記【10】果物天国☆

これを全て果物と言うのかは分かりませんが、
実の成る季節になると、八百屋さんは必要ありませんでした。

何処に行けば何が成っているとインプットされていて、
今日は梨、明日は柿と取り放題食べ放題の毎日・・・・。

先ずは、手に入る果物を紹介しましょう♪♪
柿・梨(石梨といって小さくて固いものです)・金柑
無花果(いちじく)・みかん・夏みかん・ザクロ・びわ
こんなものでしたかねぇ~~~♪

これは全て近所の家の庭にあるもので、
悪ガキ達の家には果物の木は一本もありません。

頂く時は断るわけではありませんよ、、、、
黙って頂くんです。。。
ヽ(´▽`)/へへっ・・・そう、、、、、泥棒さんです。
まぁ、、そこの家も全部食べられるわけではないので、
ある程度の泥棒さんは許してくれますが、
目に余る行為があった時などは、よく追いかけられたものです。

でもね、取るのは一人1個なんです。
叱られるのは何かを知っていたから、
木を折ること・無駄に取ることは絶対にしませんでした。

そして一人ずつ登って取るんじゃなくて、
実行犯はじゃんけんで決められます。
じゃんけんに弱い子は一日ずっと実行犯になることも・・・。
だから、木登りは仲間の必須科目??なんです。
そう、、グループに入るためには木登りが出来なくてはいけなかったのです。

木に登った子は、実をもぐと上からポンポンと落します。
それを上手く受け取るのは、下で待つものの責任ですから、
取り損なうとつぶれたものを食べさせられるんです。
乱獲は禁。
折角、黙って取らせてもらっているんだから、
一人1個という決まりは守らなければいけません。
(★一人1個は与太郎グループの掟です。)
ヾ(^▽^*おわはははっ!!
次の楽しみがなくなるのも寂しいですからね・・・・・。

果物の在り処を教えましょう。
無花果は米田さんちの鶏小屋のそば。
柿は米田さんちと近くのお寺。
金柑は、角の松本さんちの玄関先。
みかんと夏みかんは関根さんの親戚の庭。
ザクロは同じく関根さんの親戚の裏庭。
梨はお寺の本堂の横。
びわの木はお寺のお墓の真ん中辺。
(全て実名です。)
★もし、読まれていたらごめんなさいね。
40年も前の事ですからお許しあれ★

でも、今行っても無駄ですよ。
もう、、、、その果物の木は一本もないんです。
ヾ(^▽^*がははははははははっ☆
残念でした★







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