☆ 星に願いを・・・☆

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あの日の事・・・。



優斗との別れは 本当に突然やって来ました。

あの日さえなかったら・・・。何度思ったことでしょう。

その日 私は 朝早く目が覚めました。

夜が明けて行くのを じっと 外を見ていました。

今日から完全に母子同室のため 一日中一緒にいれるのだという喜びで一杯でした。

朝ご飯を食べて いつ優斗がくるのかなと 心待ちにしていました。

今日は沐浴指導があって 優斗のお風呂に入っている姿をデジカメで写そうと

楽しみにしていました。

午前中にシャワーに行くか随分迷っていましたが

夫がまだ面会に来ていなくて 着替えがなかったため お昼の1時に予約を入れました。

午前11時ごろ 夫が優斗に会いにきました。

新生児室に優斗を見に行くと 奥のほうにコットがおいてあったために

優斗に会うことが出来ませんでした。

その上 助産師さんがとても忙しそうにしていたのでコットを前に持ってきてもらうことができませんでした。

そのときの私たちは・・。

「お昼からは 母子同室だから 夕方には部屋にいるから・・・。」

「パパもだっこすることができるからね」

「後でまた 夕方くるわ。」

夫が元気な優斗の姿を見る最後だったのに。。。。

そんな事も知らず私たちは その3時間後 優斗との別れが刻々と近づいてきている事に

気が付きもしませんでした。

私が お昼ご飯を食べていた午後12時30分。

優斗が泣いたので 助産師さんに連れてこられました。

まだ おっぱいはでませんでしたが 吸ってもらってでるようにするというもので

飲ませる練習をしていました。

おっぱいを吸いながら眠ってしまった優斗。

暖かくて とても柔らかくて 赤ちゃん独特の優しい匂いがしました。

午後1時 シャワーの予約をしていたので 行くかどうか迷いましたが

汚いと おっぱいを飲ませる時優斗にばい菌が入ったらだめだと思った私は

行く事にしました。

後でこのことは とてもとても後悔する事になりました。

予約の1時を過ぎていたので 時間がないため デジカメで写真をとるか迷いました。

でも やっぱり優斗の一日 一日をとっていきたいので

2枚写真をとりました。

これが元気な優斗の姿をとった 最後でした。

私はこのまま抱っこしていたいと 思いました。

おむつが濡れていないか確かめ 服を綺麗に直しました。

バスタオルで大切にくるみました。

最後の最後まで シャワーに行くのを迷ったのです。

今思うと どうしてあんなに迷ったのかわかりません。

そして 私はナースステイションに「シャワーに行くのでお願いします。」

そう言って 優斗を預けたのです。

元気な優斗を抱っこするのが これが最後だったなんて

今でも信じられません。 

(2005.3.12)















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