目からウロコ

目からウロコ

トリさんのページ1

★★ トリさんのページ ★★


コトリ


セキセイインコのちいちゃん
ちいちゃんはワタシの物心付く前からウチにいました。
真っ黄色のインコで、みんなの人気者でした。
ちいちゃんはワタシの名前も呼んでくれます。
それにいつも何かしらピチュピチュお話してました。(ひとりで)

文鳥のピッチ
ピッチはちいちゃんの後にやってきた小鳥さんです。
ちいちゃんがおしゃべりなのに対して、
ピッチは気位の高い寡黙な文鳥さんで、
そのくちばしはとてもするどく、
突かれると子供の指にはとてつもなく痛かったです。
ちいちゃんのお隣のカゴで暮らしていましたが
ちょっと目を放したスキに、
ウチにやってきた時と同じ窓から飛んでってしまいました。

セキセイインコのララちゃん

ララちゃんはワタシが生まれて初めて、赤ちゃんから育てた小鳥さんです。
穴の空いた紙の箱に入れてもらって持って帰ったのですが、
あの時のワクワク感は未だに忘れられません。
箱の底の紙を通して、ララちゃんの体温が手のひらに伝わってきて、
時々カサカサと動く音なんか聞こえてきたりして...
柔らかくしたエサをストローで食べさせてあげたり、
一緒に添い寝したり、愛情たっぷりでお育て申し上げたおかげで、
とっても芸達者なインコへと成長いたしました。
どんな芸かというと、まずは家族の名前を呼んでくれます。
そして得意技は前回りでした。
「ららちゃん~」と呼びながら拍手すると、
止まり木を鉄棒代わりにくるくる前回りするのです。
しかしそんな愛しいララちゃんも、
ワタシが小学校五年生の時になくなってしまいました。
それまでにたくさんの動物達とそういう別れを経験していましたが、
彼女との別れはそれまでに経験したことのない哀しみでした。

にわとりさん1
近所の秋祭りの夜店でヒヨコを買ってもらいました。
たいがいはすぐに死んでしまうのですが、
あるヒヨコちゃんはそういう母の読みを裏切って、
ついにニワトリへと成長してしまったのです。
なんせ庭もない狭い文化住宅住まい、
ニワトリなんて飼うのはかなりのムリがありました。
困っていたところへ、
近所の大きな家の人が引きとると言ってくださったそうです。
しかし母には一抹の不安があったとのことです。
つまり、ここに書くのもちょいと気が引けるのですが...
つまり食用にするんではないかと...。
それでもウチではこれ以上飼うわけにはいかなかたのです。
朝、とっても早くに
『コッケコッコー』
と声高らか鳴いてくれるからです。
いつまでも何も言わない心優しい隣人たちに甘えることはできません。
しかしそのお家のひとは、
このニワトリさんを食べてしまったりはいたしませんでした。
なぜそんなことを知ってるかというと、
その家のお姉さんが時々ニワトリを散歩させに来てたからです。
ワタシがその縁の薄いニワトリを忘れられないのには理由があります。
ある日、例のお散歩の途中にワタシと目があったニワトリさんは、
幼稚園児のワタシめがけて、
羽をバッサバサ羽ばたかせながら攻撃してきたのです。
あまりのショックにワタシはその場で声もでませんでした。
そうしてる間に、
身動きの取れないか弱い幼稚園児の足を、力強い羽ばたきで
「ブァサ!」
と叩いてきたのです。
こ、怖かったよう~!!!
ワタシの両膝は左右にひどい擦り傷を負ってしまいました。
恐るべしニワトリの羽ばたき。
アレはきっと、
途中で手放したモリ家に対する復習だったに違いありません。



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