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2008年07月05日

『とっても不幸な幸運』　畠中恵

(6)

テーマ：最近、読んだ本を教えて！(24659)

カテゴリ：読書（現代）

畠中さんといえば、いわずと知れた「しゃばけ」
シリーズで人気の作家さんですが、この作品は
数少ない、現代が舞台に描かれた1冊です。

お話の方は

ちょっとひねくれているけれど、料理自慢の店長の

クセモノ常連客が集うこの店に「とっても不幸な幸運」
という名の缶が持ち込まれた。
缶の中からは、不思議な幻影やベートーベンの曲や、
昔の知り合いの姿…。
缶を開けた人間にもたらされたのは「災い」「幸せ」？
じんわり温かくほんのり切ないファンタジーミステリー。

彼女の現代の作品を読むのはこれが 2作目ですが、また
違う世界観
前に読んだのは『百万の手』っていう作品でした。
緻密な取材を重ねて書いたファンタジー的な要素のある
サイエンスミステリーっぽいお話でかなり意外だったの
ですが、これもハードボイルドっぽい雰囲気が描かれて
いたりして、本当に畠中さんの本って思いながら
読み進めました。

不思議な缶が明かす、常連客の過去。

まだまだ続きが読んでみたくなる、魅力的な1冊です。