あそびはこどもの仕事やで!:遊び学ブログ

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2015.01.03
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カテゴリ: あそび一般



 お正月と言えば、童謡「お正月」に、「お正月には、まりついて、おいばねついて、遊びましょう」とある。この歌詞にある「おいばね」だが、「追羽根」と書き、一般的に二人以上での「羽根突き」を指すそうだ。

 さて、「羽根突き」だが、「まり突き」の連想から、羽根を下に突かないのに、何故「羽根突き」と言うのかと、ふと考えてしまう方も多いかも知れない。

 実は、そもそもの「まり突き」の昔の様子が違っていたのだ。大昔の「まり突き」は、まさに「羽根突き」のように、上に突き上げていたのだ。後に良く跳ねる「まり」が生まれてから、地面などに向けて突くようになったのだ。

 だから、「羽根突き」は上に揚げるので、当然ながら、羽子板も下から上へと動かし、けっして上から下へと振り下ろすのではないのだ。さらに、おもしろいのは、「追い羽根突き」は、相手の失敗を求めるようなあそび方だけではなかったのだ。

 どちらかと言えば、参加したみんなで協力し合いながら、どれだけ長く突き続けられるかを楽しむあそび方が多かった。ましてや、負ければ顔に罰として墨を塗るのは、どちらかと言えば邪道の羽根突きかも知れない。

 羽のある生き物で、こどもたちがあそびの中で、よく親しんでいるものに、トンボ・蝶・セミなどの昆虫がある。親しむと言っても、多くの場合、昆虫たちを追いまくって捕まえる[虫捕り]となる。

 この虫捕り、いつも虫かごを持参している場合ばかりではない。虫かごを用意していない時は、例えばトンボなら、羽を閉じて指の間に挟んで持って、別のトンボを追いかけることもあった。片手の指の間を総動員して、10匹以上も挟み持つ強者もいた。このようにして持ったのは、トンボは、胴体部分を持つと、直ぐに弱ってしまうからだ。

 トンボは肉食だ。だから捕まえたトンボの中で、オニヤンマなどのお気に入りのトンボは、長生きさせるために、別のトンボをエサにもした。残酷なあそびではあるが、不幸にも死んでしまったトンボなどは、羽をむしり取って、その羽の根元に付いた身を、お気に入りのトンボのエサにしたのだ。

 そんなトンボだが、肉食故に、病気を伝染する蚊を食べてくれる、有益な昆虫でもある。だから、そのトンボに似た、「羽根突き」の羽根は、無病息災のお守りとして、活用されるようになったとも言われている。




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最終更新日  2015.01.03 16:47:09
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