あそびはこどもの仕事やで!:遊び学ブログ

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2015.01.05
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カテゴリ: あそび一般



 「園」、「その」と呼べば、「花園」のように、どこかしら安らぎを感じるが、「えん」と読むと、堅く響いて聞こえる。それでも、「保育園」と「保育所」で対比すると、「園(えん)」も優しく感じられる。

 この同じ保育をする場でありながら、「園」と「所」の使い分けは、一般的にはほぼ定着している感がある。公立の施設や、公が大きく関わっている施設には「所」が使われ、民間の施設には「園」が使われる傾向がある。そこには、「お上」の意図を感じる。

 その一方で、「幼稚園」は公立も私立も「園」なのだ。もちろん、これを「幼稚所」と呼べば、何だかその施設の意味さえ不明確になってしまうかも知れない。なお、最近では、「保育園」と「幼稚園」を合わせた「こども園」なるものが生まれているが、これも「こども所」は有り得ないだろう。

 さて、こどもたちのあそび場として、「公園」は、最近では欠かせないものとなっている。それだけ、公園以外のあそび場が激減しているからだ。「園」とは、もともとある限られた一角に適応される言葉で、その「園」が付いた公園は、路地・空き地・原っぱ・水辺などとは、性質を異にするあそび場なのだ。

 それでも、「公」が付いている意味で、基本的に全ての人に開放されている。だから、公のあそび場としての「公園」の意味があるのだ。しかし、この「公園」にも例外がある。何と有料の「公」園があるのだ。しかも、私が住む大阪市にある。

 天王寺公園がそれだ。かつて、天王寺公園も、他の公園と同じく「無料」の公園だった。しかし、お上は天王寺博覧会を切っ掛けに、有料化してしまった。有料かは当然、その「公」園を柵や塀で閉ざしてしまう。そのため、これまで横切れた公園を、遠回りしての通行を余儀無くさせられた。しかも、その道は迷路のように入り組んでいる。

 これまで、公園内にあった花壇や木々にやって来る昆虫を、追いかけていたこどもたちは、あそび難くなった。もちろん、市内在住者に限定して無料だが、それでもゲートを通るには、躊躇するだろうし、捕虫網などを持っても入り難い。

 こどもたちだけではない、たとえ入園料がわずか(おとなが150円)でも、以前より確実に、来園する人たちを減少させている。まさに、天王寺公園は、公を完全に放棄してしまった、日本でも数少ない、大阪の恥ずかしい公園になってしまった。

 こんな恥ずかしい公園を放置し、市内にある公園内に次々と有料施設をつくる大阪市当局には、こどもたちのあそびだけでなく、その成長・発達を論じる、その資格はともかくとして、その心は無いと言える。

 あそび声がうるさいと怒鳴られない公園、思い切り走り回ったり球技ができる公園、もちろん誰でも無料であそぶことのできる公園、そんな公園をつくるのに、大阪市を「都」にする必要も無いことは言うまでもない。




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最終更新日  2015.01.05 16:27:36
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