自作小説2

自作小説2

負けない勇気(2


「ほっとくわけにはいかないよ!」

僕はハルを押しのけ声のするほうに走ってった。どうやら跳び箱の中に誰かいるら

しい。僕は跳び箱の一番上を取り外した、すると中から両手両足を縛られた子が涙

目で僕を見ている。暗い体育倉庫だがそれだけははっきりわかった。

「誰にこんな酷いことされたんだ!?」

その子はなにかにおびえた感じで「僕じゃない」と繰り返している。とりあえず僕

はハルに手伝ってもらいこの子を保健室まで運んだ、ハルは嫌そうな顔で手伝って

いた。

「君、名前は?」

「前田芳弘、何で監禁されてたか知りたいんだろ?数日前にみんなの金を集めた集

金袋がなくなって・・・それでいじめの対象の僕が疑われて毎日いじめられてん

だ」

芳弘はかなしそうに言う。


「その大森っていう転入生が前田を助けたのか」

「ああ、それも俺を押しのけてな」

「もしかしたら大森ってやつ俺らへの宣戦布告じゃねーか?」

「そおかもな、受けて立とうじゃん」


僕は次の日学校へ行った、そして気持ちよく教室のドアを開け

「おはよう!!」

みんなが僕を見る。しかしみんあは見下したような目で僕を見る、僕が何をしたん

だ、ただあいさつをしただけ。前の学校の生徒とは反応が全然違う。

僕の机に何か入ってる、手を入れてみる。変な感触だ、ねずみの死骸・・・他にも

たくさん出てくる。腐ったリンゴ、魚の骨。全て汚いものだ。

「痛っ」

画鋲が指に刺さる。

「何でこんなことするんだ!!」

気がつけば叫んでいた。僕は気づいた・・・羽をちぎられ猫の爪で弄ばれる小鳥の

ように。

今の僕は・・・いじめの対象だ。



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