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Break1「賞金稼ぎ」



雲もなくとても澄んでいる・・・

その空の下に広がる草原、そこに一人の男が寝転んでいる。

「・・・あ~・・・腹減ったなぁ。」

一言そうつぶやいて目を閉じる。

風がそよそよと吹く。

少しうとうとしていると、人の気配を感じた。

ゆっくりと脇に置いてある鎖鎌に手を伸ばす。

「待てよ、俺だ。」

いつも聞いている声が聞こえた。

「なぁんだ、お前か。もう少し声かけるの遅かったら、コイツを投げてたぜ。」

「ふん、そんな所で呑気に寝てないで少しは仕事を探せばどうだ、バース。」

バースと呼ばれた男はのっそりと体を起こし、手にした鎖鎌を懐のホルダーに掛けた。ぼりぼりと頭を掻く。

「んあ?そんなたりぃ事、オレがすると思うか?」

「・・・はぁ、そうだったな。今までお前に任せて成功したことは無かったな。」

「そういうこった。ところで、ベギウス。獲物でも見つかったか?」

ベギウスという青年は懐から一枚の紙を取り出した。

「これだ、どうやらこの先の街にちょっとした資産家の男が居るらしい。情報ではそいつが雇ってる用心棒の男が賞金首でな。」

「へぇ、久々の獲物か。んで、ランクと賞金額は?」

賞金首と聞いてやる気が出たのか、ぼさぼさに伸ばした髪をまとめる。

「ランクはB、賞金額は八百万ガルドだな。普通の獲物だろ。」

「ちぇっ、面白くねぇ。どうせならバーン!と大物を狙いたいよな。」

「じゃ、自分で探すんだな。」

荷物袋に紙をしまい、背中の大剣を隠すようにマントを羽織る。

「冗談だよ。それにしても、俺ら結構稼いでるのに・・・なんですぐに金がなくなるんだ?」

荷物を担ぎ疑問をいだく。

ため息混じりにベギウスが答えた。

「お前がそこら辺の建物を壊したり、巻き込まれた住民への慰謝料やらで半分以上が消えるし。お前の無駄な買い物でさらに消耗。それに加えてお前の半端ない食料の消費で全滅だ。」

苛立った様子でバースを睨む。

視線を感じたバースは口笛を吹きながらツイと目を逸らした。

「まったく、行くぞ。この狩りは・・・明日決行だ。」

「へっ・・・久々にコイツを使えるぜ。」

ホルダーの鎖鎌に触れ、危険そうな微笑を浮かべる。

「オイ、殺気を出すな。街で歩きにくいだろうが。」

「おっと、すまねぇ。つい、な・・」

ジャケットで鎖鎌を隠す。

「まぁいい、街の宿屋で休んだら作戦会議だ。うろちょろすんなよ。」

「へいへい、俺の方が年上なんだからもうちょい気を使えよな。」

「なんなら、八年前のあの日お前をシカトしても良かったんだぜ。」

「ちっ、わぁーったよ。街へ行こうぜ。腹も減ったし。」

そう言って一人さきに街へ向かって走り出す。

「やれやれ、元気なヤツだ。・・・奴はこの街にいるだろうか・・・」

ズキリと痛んだ腕をさすりながら、ゆっくりと歩き出した。



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