P85
まず普仏戦争ののちのビスマルク体制から説明。主目的は、フランスの孤立。露と提携してあとオーストリア、イタリアと結ぶ。
ところがヴィルヘルム 2 世が即位してビスマルクを引退させ、大軍拡に走る。ロシアの機嫌を取らなくてもいいと、ロシアとの条約を破棄。その結果、英・仏・露の三国協商、独・墺・伊の三国同盟が成立する。 P85 の三国同盟条約を紹介。「条約該当事項」とは何かを問う。
一国が攻められたら、他の二国は参戦するという内容。だから、次々と多数の国が戦争に引きずり込まれた。だから、「世界大戦」となった。
さて、今の事。
日米安保。
今、台湾周辺が緊張関係にある。中国が台湾に侵攻した場合、アメリカは台湾を防衛しようとする。中国がアメリカを攻撃した時に、日本は参戦しなければならないか、しないでいいのか ?
生徒の間では、「しないでいい」が多数。「しなければならない」に手を挙げた生徒をあてると、「集団安全保障があるから」。
集団安全保障について説明。
集団安全保障は、長い間、「日本は権利としては持っているが行使できない」というものだった。つまり、日本には憲法第九条があり、敵の侵略にあった場合、自衛権はある。だから、自衛隊は、「専守防衛路線」をとるというのが、歴代自民党政権の考え方だったが、安倍政権で「行使できる」と変えた。つまり、アメリカが攻められた時は日本はアメリカを助けるために参戦しなければならない、これが「集団安全保障」。
ウクライナは、まだ NATO に加盟していないから、欧米は武器提供だけで押さえているが、ウクライナが NATO に加盟していたら、参加国すべては、ウクライナを守るためにロシアと戦わねばならない義務を持っている。
岸田首相がアメリカを訪問して防衛費を GDP
の 2%
にすると言い出した。総額 42
兆円。アメリカのトマホークミサイルも買うと言っている。敵基地攻撃能力もあるといいだしている。これらのことは国会できちんと審議されていないし、選挙で国民の審判も受けていない。防衛費の財源も決まっていない。
さて、国会ではどんな議論が行われるか。みんなも注意してみておいてください。
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