エジプトのピラミッドの回廊の中に、「最近の若い者は困ったもんだ」と書いてあるという事を聞いたことがある。半信半疑でいたのだが、最近、以下のような言葉を目にした。
「若い時に哲学をするのは恥ずかしいことではない、しかしもはや年もいっているのに人がなお哲学をしているというのはソクラテスよ、滑稽なことになるのだ。」
古代ギリシアの哲学者プラトンの『ゴルギアス』という本の中に出てくる。ゴルギアスは、ソフィストと称される人々のリーダー的存在とされていて、アテネの民会において論敵を叩きのめすための弁論術を教えて報酬をとるという今でいう教師のような者だ。
上記の言葉はゴルギアスの仲間のカリゥクレスのもの。
若い時に色んな思想にかぶれるのは良いけれど、年をとっても青臭いことを言うんじゃないよ、と翻訳 (?) できるかもしれない。
おおよそ 2000 年ほど前の言葉なのにいまだに通用する。ヒトの考えることは背中に背負ったリュックのなかに入ってしまうようなものかもしれない。
ガザの惨状とウクライナのひとびとが被らねばならない死と荒廃を見るにつけ、「戦争をしない」という事さえも実現できていない人類が「進化」したのは、効率的な人の殺し方ぐらいのものかもしれない。
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