ちっちゃなお部屋

ちっちゃなお部屋

結構好き。


アルティナ・アスィルムラートワというキーロフのダンサーです。
でも、現在はワガノワ・バレエ学校の校長先生なんですって。
といっても、多分まだ40代です。
今ごろ夢中になったので、全盛期の舞台を見れなくて残念。
でも、ビデオやDVDで見ます。
この前録画してあった「地球に乾杯」の2年位前の放送で、ワガノワ・バレエ学校の卒業試験の模様を写していたときに、一瞬「アスィルムラートワ」が映っていました。
多分校長としてうつったのかな?

ところで、ロシアって、バレエダンサーはとても尊敬される職業で、「国家試験」があるんですって。
例えワガノワ・バレエ学校を卒業しても、点数次第でダンサーとしての道と違った選択を強いられる生徒もいるようです。
日本だったら、絶対全員ダンサーになれるかお教室でも開けそうな気もします。
それだけ、ロシアのバレエ人口の層とレベルの高さを示しているのでしょうか?
多くのダンサーの中から選りすぐれた頂点にたったものが、劇場のプリンシパルとして踊るのですね。
ひえー。

ところで、最近ソフトを見るようになって、結構そのストーリ-が好きな演目があります。
「ラ・バヤデール」です。
インドが舞台なんですが、
ソロルという青年と恋に落ちているニキヤというバヤデール(寺院の踊り子)がいます。
ニキヤのことは僧院の高僧にも愛されるのですが、「私は神聖なる踊り子です。」と尊敬の意はあっても、愛情はないとニキヤに拒絶されます。
高僧は、ニキヤとソロルの愛の誓いを覗き見て、ソロルを亡き者にしてやるぅ~とひそかに誓うのです。

一方、ソロルのことをかっているラジャが娘のガムザッティの婿に・・・と娘とソロルの婚約を決めます。
ソロルは最初断ろうとするのですが、ガムザッティの美しさにふらり~と参って婚約を承諾します。
二人の婚約をラジャが結婚式をあげる寺院の例の高僧に告げると、高僧はソロルと踊りこのニキヤが恋仲にあると忠告します。
その二人の内緒話を聞いてしまったガムザッティは炎のごとく嫉妬します。
ニキヤを宮殿に呼び、その美しさにショックを受けるガムザッティ。
でも、
ご覧になって、この宮殿の素晴らしさ、これは総て私のもの。
あなたなんて何?あなたなんて、ただの踊り子でしょ?
ソロルと私は結婚するの、ソロルを私に頂戴!
とニキヤに迫るガムザッティ。
駄目よ!ソロルは私のものです。聖なる炎の前で二人出会いを誓ったのですから!!!
と反論するニキヤ。
なんですって~!
なによ!
と二人の女性の戦い。
目の前にあった果物ナイフを思わず手にかかげたニキヤ。(結構過激な女性だった見たい・・)
しかし、ガムザッティの乳母みたいな人に妨げられ、自分のしたことを恥じて、宮殿を逃げ去るニキヤ。
ニキヤを亡き者にして見せるわ~
と誓うガムザッティ。
(女の執念ね)

ガムザッティとソロルの婚約式。
宴たけなわになったとき、ニキヤが現れる。
二人の幸せそうな姿に苦悩するニキヤの悲しく切ない踊り。
途中、ソロルからのものだと、花かごがニキヤに渡される。
花かごを手に踊るニキヤ。
と、花かごの中に仕組まれた毒蛇で喉をかまれる。
誰、誰がしたの?
あなた?
ガムザッティがへびを仕込んだの?
焦りながらも打ち消すガムザッティ。
(多分、ガムザッティとその父ラジャが仕組んだものかと・・・)
高僧が、皆に見るな!と指示し、
急いで解毒剤をニキヤに差し出す。
ガムザッティとソロルの二人を見て、絶望したニキヤは高僧からの解毒剤を拒否して飲まぬまま息絶える。
ニキヤの死を目の前に、ソロルの嘆きは大きい。

ニキヤの死で、ソロルの心は沈んでいた。
アヘンに身を投じ、精神的苦悩から開放されるソロル。
幻想の中でニキヤが現れ、ソロルと共に踊る。
(「影の王国」となっています。
恋に破れて死んでいった若い女性の妖精の世界みたいです。)
「影の王国」で結ばれるニキヤとソロル。

・・・・・・・。
此処で、多くの「ラ・バヤデール」は終わります。
特にロシアでは、その後の続きは上演されず此処で終わります。
キーロフから亡命してイギリスに渡ったマカロワはその後の続きを英国ロイヤルでマカロワ版として上演します。

いよいよ、ソロルとガムザッティの婚姻の日。
ソロルはニキヤの幻影に取り付かれながら式に臨みます。
ガムザッティは様子のおかしいソロルに「あなた大丈夫なの!?」となんとも諭します。
この二人結婚したら、明らかにガムザッティの尻に叱れます。
あの宮殿が素晴らしかったし、おそらくソロルは入り婿なんでしょうね。
とちゅう、宮殿の踊り子からガムザッティに花かごが祝いとして贈られますが、
ニキヤが死んだこと重なって、ガムザッティは恐れて拒絶します。
このあたりで、やはり、ニキヤを殺したへびを仕組んだのはガムザッティの仕業かと・・・。

で、二人の誓いのシーンで、
この結婚はニキヤの「死」を踏み台にしている、ということが神の怒りにふれ、
寺院が崩壊します。
おそらく参列者は全員死んだのでしょう。
天上で、ニキヤとソロルの魂が結ばれる。

ということで、マカロワ版が終わります。
これが一番納得の行く構成でした。

ところで、長い間ロシアでこの最終章が上演されなかったのは、「神の怒りで寺院が崩壊する」ということが、社会主義体制のなか崩壊とかはちょっと・・・、避けられたようです。(多分)神の怒りってのも・・・問題なのかも???
「ラ・バヤデール」は女心がどちらもよくわかるのでなんとも心に引っ掛かる作品です。
内容の解釈は、自分で思ったことを書いたので、間違っている箇所もあるかと思います。
ただ、私はこう捕らえたということです。
やっぱりマカロワ版が内容的に一番納得行くので見ていてすっきりします。
私は頭の中で好きなダンサーを組み合わせて、この人があの役で、あの人がこの役で・・・と想像して躍らせることもあります。
シュミレーションで映像が出来ることが出来たらいいのにな・・・と思うこともあります。

でも、終焉で好きな演目は「眠りの森の美女」です。
じゃーんじゃじゃ じゃーんじゃーん じゃーんじゃじゃじゃーん
と、物語絵巻の扉絵が閉じられるような荘厳な音楽で終わります。
しかもハッピーエンドです。
見終わったときは、「ああ幸せだ」です。
ディズニーのアニメ映画の「眠りの森も美女」は、魔女カラボスのテーマ曲として、バレエの結婚披露宴で「長靴をはいた猫」が踊る音楽が使われていました。
カラボスが猫ちゃんの音楽だなんて。
ちょっと、それは猫が濡れ衣だ~!何て少し思ったりもします。
(多分他にも同じ気持ちの方はいるかと思います。)

ああ、でも定番の「白鳥の湖」も好きです。
いろいろな作品を見ますが、どのジーフクリート王子もこぞってオデット(白鳥)に永遠の愛を誓うのに、こぞってオディール(黒鳥)にコロッといえ、ふらっと?誘惑に負けてしまう。
そして、「僕は、彼女を妻に!」と舞踏会で黒鳥を選び宣言する時、私は、決まって頭の中に大きな吹き出しが出来る。
・・・・・ジーフクリート王子のあんぽんたん・・・・
でも、「白鳥の湖」は、どこが好きかというと、一人のダンサーがオデットとオディールという二面性を踊り演ずるのを拝見できるということです。
このダンサーはオデット向きだわ~とか、意外にオディールだったのね・・・とか、はたまたその変化ぶりに、まじでこのダンサーって二重人格か?と見入ったりもします。

バレエのしぐさって素敵です。
恥らうしぐさ、喜ぶしぐさ、恋人に駆け込んでいくときの耽美なしぐさ・・・・
実際に取り入れてみたいのですが、ちょっと恥ずかしいので、鏡の前でまねて見ます。
私は全くのずぶのえせバレリーナで、習ったこともありません。
寒い冬場にいきなり黒鳥の真似ごっこして踊りだして、足の甲をぐぎっとさせた間抜けちゃん。
仮に自分の体の部分でどこが一番バレエダンサーにとって向いているか????と考えると、手かもしれません。
逆に致命的なのは、足・・・・ですね。短いよな、ダンサーにしては。
っふ。


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