リカの健康おたく日記♪(多発性硬化症です)

リカの健康おたく日記♪(多発性硬化症です)

5.病院で同窓会?前編




5.~病院で同窓会?前編~


平成8年10月

しかしこの病院には美人ナースが多い。私の担当看護婦は一人だが、3交代制らしく毎日違う看護婦が入れ替わる。
今日は検温に来た「常盤貴子似」の看護婦が何故かニコニコしながらうれしそうに話しかけてきた。

Ns:「ねえ、リカさんはどこの小学校だったの?」
私:「? 私は・・Y●●小学校でしたけど・・?」

するとさらにうれしそうに
Ns:「じゃあ、河村○○君って覚えてる~?」
私:「・・・・」

Ns:「うふふ・・♪隣の部屋に入院してきたのよ!」
(え?まさか・・まさか・・)頭が真っ白になる。

Ns:「そうそう、「児島リカ」って表の名前を見て彼が私に訊ねてきたのよ。同じ小学校だったリカさんかどうか・・。」
(ええ~!?うそでしょう~?こんなところで同級生に会うなんて・・!)
>パニック

河村君とは小学校の6年生の時同じクラスだったので卒業アルバムにも載ってるし、顔はうっすらと覚えていた。ほとんど話した事もあまり無かったけどそれでもあまり会いたくはない。
こんな病院でなんて・・弱ってる時・・それも自分は難病者になってしまったと心のどこかに卑屈な負い目があるせいもあったかもしれない。他の親戚、友人にもひたすらその事を隠していた。告知していたのは会社の上司や一部の親しい友人だけだった。

だからなるべく河村君に会わないように気をつけた。
しかしリハビリ室に行く為、部屋を出た時に隣の部屋から一人の男性がヌッと同時に出てきたのに出くわしてしまった。

「あ・・こんちわ」「河村君・・?」

卒業してから10年以上経ったせいか面影は少しだけあるもののまったくの別人だった。背もあんなに低かったのに大きいし、顔つきも違う。道でばったり会っても気づかないだろう。

河村:「どこか悪いの?」
私:「うん・・ちょっと右腕がね・・。そっちは?」
河村:「何か瞼が下がってきてさ、筋無力症疑いで検査入院。」
そう言われてみると目つきが眠そうに見えるのにも納得した。

河村:「全然、変わってないね?前に廊下で見た時にすぐ分かったよ。名前の札もかかってたし・・。」
(10年以上経っても子供の頃から変わってない私の顔っていったい・・!病院だと化粧も出来ないしなあ・・(-ー;

そしてリハビリ室の前で別れた。とうとう出くわしてしまった・・。でも向こうも病気だし、まあいいか。

リハビリ室では、手の痛みも回復してきていたので今ではいろんなリハビリ運動をさせてもらっていた。
たくさんのビーズが入ってる箱の中に手を入れてどこかにあるビー玉を探し当てたり、お箸でパチンコ玉をつまんだり。お箸で輪になってる毛糸を広げたりした。
これは魚を食べる為の練習なのだという。

後はボールを握ったりして握力をつけたり、字を書く練習、お年寄りと一緒に作業療法(かごなどを作る)もした。

部屋に帰ると主治医にそろそろ回復してきたので、大部屋に移るように言われた。
4人部屋では私より少し上の「大竹」さんと仲良くなった。
大竹さんは急に運動をはじめようと、エアロビクスをいきなりしてしまい、足を痛めて変なしびれが出てきてしまったらしく、歩行器を使っていた。
性格はとても明るく、おもしろいお姉ちゃん、という感じだった。

大竹:「急に運動なんてするものじゃあないよね~?原因不明の神経炎みたいなものになっちゃったよ・・!(苦笑い)」

大竹さんも前より歩けるようになったらしく、2人でよく1階の売店まで出かけたりした。その帰りにエレベーターの前で河村君に会った。
無視する訳にもいかず、挨拶した。

部屋に戻り、河村君の事を大竹姉さんに説明する。
私:「さっきの人ね、実は同じY●●小学校のクラスメイトだったの!びっくりしたよ~ホント・・・。」

大竹:「え・・今、何小学校っていった?!」
大竹姉さんが驚いた顔で訪ねた。



リカの難病入院日記6へ続く



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