絵本があるくらし+++ママ、これ読んで。+++

May 21, 2005
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カテゴリ: LOVE絵本

極上のだしでとったスープのような、底力があります。
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ぞうのボタン 』(富山房)
作:上野 紀子
定価:680円
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★★★★-サクランボ王女のお気に召し度

ねずみくんのチョッキ

シリーズでおなじみの上野紀子さんの絵本です。
この絵本、上野さんのデビュー作で
アメリカで発表されたものなんだそうです。
ハッチンスの『ロージーのおさんぽ』といい、
処女作って、
やはり、その後の作品すべてを物語っているんですね・・・。

この絵本、奇天烈な、ナンセンス絵本です。
文字のない絵本で、モノクロです。
おまけに左ページは、なにもありません。
白く静寂です。

はじめに、象がいて、おなかに4つボタンがついてます。

馬が新鮮な顔をして、半分出てきています。
「なんで、ここにいるのかしら?」っとまぬけな顔をした馬も
次には、ふにゃり。ライオンです。
ライオンも心もとない顔をしているうちに、
ふにゃっと、アシカ。

サルが勢いよく出てきて、戸惑い気味。
そして、アヒル。アヒルから「ねずみくん」登場!!
最後の結末はお楽しみです。

この絵本、子どもは大笑いで何度も、
最初のページに戻って、楽しんでいました。
が、オトナの私は、妙に気になる絵本です。
ちょっとまてよ。
なんだか、人生のパタパタ絵本のような。
人の一生って、自分で幕を閉じることができません。
もっと生きていたいと願っても、
強い力で、あっけなくふにゃりと終わり、
次の生命が生まれてきます。
ほんと、ただの物質=皮になってしまいます。
それぞれの動物の表情が違うのも、生き様なのかしらと
深読みしてしまいます。
なぞは、4つのボタン。
春夏秋冬じゃないだろうし、
喜怒哀楽?
十戒じゃないけれど、何か4つ戒めがあったかな?
『ぞうのボタン』といいつつ、
結構、心の底にぐさりと
真実を突きつけられているような絵本でした。
もちろん!赤ちゃんから楽しめます。





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Last updated  May 21, 2005 10:38:52 PM
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