世の中には人が嫌悪する仕事でも一生懸命頑張っている人がいる。 人の嫌がる仕事は利益率も高い。 不動産の業界でも同様に自殺物件を専門に買いあさり儲けている会社があります。
自殺物件と聞くと通常の神経の持ち主なら身の毛が逆立つことがあっても、それを買いたいとは思わない。
ところが世の中は面白い。 訳あり物件なら市場価格の3割程度で安く購入できるとあって、それ専門に買い取っている不動産会社があるのだ。
しかもそれで大儲けしていると聞くからびっくり。
今回、当社が売りの専任を頂いた物件は、息子さんが鬱病になり室内で首つり自殺をした1戸建て住宅です。
築年数は20年。 土地が50坪。 通常なら2300万円程度で売却できる不動産が、わずか500万円という投げ売り価格で市場に放出しました。
親にしてみれば、その家に住んでいると子供の事を思い出して涙が止まらない。
思い切って自宅を売却し他の地域へ移転を決断されたのだ。 金額の問題ではない。
自殺物件は売りに出す際、必ず告知事項としてどんな事件があったのか買い主に開示する義務があります。
買い主はそれを見て当社へ来社しました。 夕方、暗くなった時間帯にもかかわらず物件を下見に訪れました。
一通り家の中を見回して、自殺現場の説明を聞いてから「買いますから400万円にしてください。」
売り主さんがその価格まで納得されるかどうか分かりません。
しかしその不動産会社は訳あり物件を専門に買い取り、建物を解体し、お祓いをしてから新築住宅を建てる。
それを分譲にしないで賃貸用にして家賃収益で稼いでいるのだ。
その会社の人曰く「とても割がいい仕事です。 葬儀屋より回転率がいい」 話を聞くと昔葬儀屋をしていたから死人を見ても何とも思わないらしい。
やっぱり、異業種からの参入業者でしたね。