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覚え書き その3
2002年の出直し知事選について
★★
2002/07/26 Fri. 裏目裏芽(長野県知事選挙)
CK's annex
長野県のことです。そう、今話題の長野県。私は長野県出身でも長野県民でもないので
長野県知事や県議会について云々できる立場にはないし、そんな一般人が外野からいろ
いろ言うのには大変不謹慎なのかもしれませんが、でも、すごーーく面白い展開になっ
てきましたよね、長野県知事選挙。
当初不信任案可決で「議会解散」を期待した議会は、県知事失職→再選挙により肩すか
しを食らい、あわてて対立候補探しに奔るもめぼしい候補からはすべて断られて面目を
潰してしまい、いよいよ議会派候補擁立を断念したところで、反田中康夫候補がバラバ
ラと乱立してきました。時流に乗り遅れあがいているうちに、打つ手が全部裏目裏目に
出てきてしまった…という印象を持つと言ったら言い過ぎでしょうか。
当初出馬を固持していた飯田市の女性弁護士は、いよいよ立候補の決意を固めたようで
すね。多くの市民団体や女性団体から出馬を要請されたのを受けてのことだそうです。
一部報道によりますと、この女性弁護士の夫も弁護士で、海外視察の公金返還訴訟の
“県議側”の弁護をしていて、県議側から夫を通じても説得があったのでは、とのことです。
この女性弁護士は脱ダムに対しては反対の立場ですし、県議会主流派にとってはこの方
が本命のようですが、前回のオール与党の県知事選挙が県民の批判を浴びて田中氏が当
選してしまったことを考えると、女性弁護士のイメージがいくら良くても、県議会が前
面に立って応援するわけにはいかないようです。
議会派本命の候補の他に、産経新聞の元論説委員や経営コンサルタントや松下政経塾出
身の会社員の方たちが出馬を表明されました。中には見るからに「泡沫」な方もいらっ
しゃいますが(どなたとは申しますまい)、どなたも「反田中」です。そして、みなさん
「組織」をバックには持っていらっしゃらない。
中には「出るな」と説得された方もいるようで、これから公示までの間に断念する人が
何人出るかが、一つの焦点ではないでしょうか。議会主流派にとっては、反田中の候補
が出ることは絶対に必要なのですが、それが複数であっては困るのです。票が割れます
からねえ。万が一、康夫ちゃん可哀想などと同情票が集まっては目も当てられません。
これから、公示の日まで、国会議員を巻き込んで候補一本化の動きが水面下で活発にな
るでしょうね。見るからに「泡沫」な方はどうか判りませんが、それなりに名の通った
方には、いろいろ手練手管を尽くした説得がされるのではないでしょうか…ま、8月15日
になってみれば、判ることですが。
さて、今回の長野県知事選挙で私、個人的に一つ残念なことがあります。長野県の県議
会の主流派は、自民党とイコールではないのですよね。一部民主党系も含まれているの
です。長野の大物である羽田孜衆議院議員がそのまま自民党であれば、県議会も自民党
と民主党が同じ会派だなどということはなかったわけですが、親分が自民党から離れても、
地元の利権関係はそれを許さなかったのでしょう。
民主党の鳩山代表は、長野県知事選挙については色々言いたいことがあるようなのですが
、そうゆうわけで、今のところ何も言うことができない、と。国がらみの大規模公共事業
と構造改革と地方自治の関係なんて、とっても21世紀的なテーマだと思うんですけどね。
この件に関して、鳩山さんが静かなのは、わたし的にはとっても淋しいです。
でもなあ、長野県議会の例を見るまでもなく、地方議会ってレベル低いですよ。すごく。
市区町村議会も都道府県議会も同様にね。これは断言しちゃいます。それを考えると、
地方自治って、すごく難しいことなのかもしれません。
★★
2002/08/15 やっぱり脱落者が出ましたね(まだ長野県)
昨日、ニュースを見て驚きました。
長野県知事選挙 花岡氏立候補断念
この“驚き”は「なんで断念したの?」でという疑問ではなく、「素人にも読めていた
けど、まさかそんなに判りやすいことするとはねぇ」という驚きです。 7/26版の
「裏目裏芽」で、公示までに何人「説得されて脱落するかが見物」だと私、書きました。
記者会見やテレビなどでやる気満々であっても、将来のポストや何やらちらつかせられ
たら、コロッといっちゃうもんなんだろーなぁと、日本の政治風土から類推していまし
た。ドンピシャリじゃん。(笑)
さて、花岡氏立候補断念のニュースですが、長野日報・朝日・読売・産経・毎日などの
新聞のウェブサイトを読み比べてみてください。面白いですよー。いやいや、非常に興
味深い。それぞれの新聞のスタンスも判りますが、全部読むことによって見えてくる流
れがあるんですな。
ウェブサイトの記事のみの比較ですが、15日午前9時の段階で、一番あっさり報道して
いるのが朝日です。毎日は第一報はあっさりしていましたが、第二報で経緯の詳細を報道
しています。読売は「取引材料」についてほのめかしていています。意外にも、花岡氏
古巣の産経は、ちょっと嫌味ったらしく書いています。そして地元だけあって長野日報
の記事が一番詳しいです。これを外しちゃいけません。
県議会主流派が個人的に応援するという弁護士の長谷川さん、市民派の選挙を目指してい
るようですが、やはり応援する人たちが人たちだけに、従来型の選挙になっているようで
すね。花岡氏は「長谷川さんは県議会に操り人形だ」という批判をされていたそうなので
すが、新聞報道から見えてくる経緯はまさに、操り人形そのものですね。
もちろん、票が割れることによる利敵を防ぐために選挙協力すること自体は悪いことでは
ありません。しかし、候補者同士の意見交換がまずあるべきであって、候補者自身が、
「記者会見の直前に一本化工作を聞かされる」(長野日報の記事より)ような、従来の密
室型政治そのものは…許されることではないと思いますが、如何でしょうか。
密室型政治については、長野だけでなく、全国的に有権者はうんざりしていると思います。
その点から「ガラス張りの知事室」について考えてみると面白いんですよ。
ガラス張りの知事室は、田中康夫のパフォーマンスの最たるものとして批判する人もいま
す。しかし、知事室を文字通りガラス張りにすることによって、密室型政治ができなくな
ってしまったんだそうです。誰にも見られずに陳情に行くことはできませんし、知事室で
密談することもできません。不信任を可決した県議会が、人格攻撃までして田中康夫を批
判した背景には、これまでの密室型政治で成り立っていた政治の仕組みそのものを壊した
からだ、という論評をしている新聞もありました。
県知事選で、もし田中康夫以外の候補が当選したとしたら、ガラス張りの知事室はもう使
われなくなるでしょうね。
さて、長野県知事選挙についての動きですが、興味のある方は以下のサイトをご覧になる
と面白いでしょう。
K嬢の長野県政ウォッチング日記
長野県民じゃないんで、関係ないっちゃないんですけどね。 でも、長野県での実験は注目
する価値はあると思う。
★★
2002/09/03 アンシャンレジーム
9月1日午後8時。アンシャン・レジームの最後の希望はたった1分間で完膚無きまでに
粉砕されたのである。自立した個人による自律的な選択は遂に組織動員に勝利した。民主
主義を蝕む利益誘導は潰え去る運命にある。今こそ選択を我らの手に取り戻すべき時である。
全国の有権者よ蹶起せよ。
…なんちって、今日は檄文もどきで書き始めてみました。
私は部外者ではありますが、知事不信任案可決以来、ずっと長野県知事選挙に注目してき
ました。組織vs自律、利益誘導経済vs自立的経済、密室vsガラス張り、インターネット
以前vs以後、等々これほど判りやすい枠組みの選挙は初めてみました。そしてそれがダブ
ルスコアという結果になって表れたのでしょう。
以前ここで地方議会のレベルは低いし、議会派はみっともない、と書きました。8/15の
公示から9/1の投票日までの議会派の動きはドン臭さの極みでした。予見したことがその
通りに展開するのを見ることは、非常に愉快なことでありますね。
評論家でもない、新聞とニュースしか見てない素人にも展開が読めていたのに、なんで
プロである議会派県議が判らなかったのか…。この原因を考えみるに、「民意とは何か
理解する」「時代の流れを読む」という政治家として必要な資質に欠ける人たちが議員
をやっているからという哀しい現実を発見します。とは言ってもそんな方々を選んでき
たのもまた、有権者なんですわね、、、。
頭の悪い議員がはびこる土壌は、はっきり言って「組織票」にあります。選挙に於いて
組織票というのは、実に有り難いもんなんです。普通の場合、「組織票」は投票するだ
けじゃなくて、ポスター貼りとか選挙運動や街頭演説の動員もこなしてくれます。非常
にありがたい、恵まれている、この状況にあって更に勉強し精進しようって殊勝な人間は、
そうはいません。まあ、せいぜい視察と称して公費で海外旅行に行くのが関の山。
その結果、日本はこのザマになりました。
とは言っても、一部宗教票を除き、経済状態の悪化に伴って反対給付のアテが外れた
「組織票」は組織を離れつつあります。このままでは日本は二進も三進もいかなくなる、
と議員と組織の役員以外は気が付きはじめています。
さて、今回の知事選では連合長野の会長である市川氏が長谷川さんの後援会長をやって
いました。連合は他政党が表に出るまいと遠慮していたころから、はっきりと表立って
長谷川氏を推薦していましたしね。
ところが、その後援会長の市川氏は、投票日当日、日本にいなかったんですって。前か
ら決まってたから、とのことなのですが、ずいぶん無責任ですよねぇ。後援会長が投票
日に事務所にいないなんてことあるんでしょうか?きっと、一週間前の下諏訪町町長選
挙結果を見て、ヤバいってんで逃げ出したんじゃないかと、あたしは見てます。(下諏
訪町は脱ダム派の候補が当選しちゃったんですよ。その時点で康夫ちゃんの当確が出た
ようなもんでしたらからねぇ)
連合がハナから応援したのに、ダブルスコアで負けちゃったわけで、その結果、連合の
影響力の低下が誰の目にも明らかになってしまいました。これから組合員は上の言うこ
とをますます聞かなくなるかもしれません。そしたらますます選挙で票が取れなくなって
、、、固いと言われた組織票が、一つ崩壊することになるんでしょう。
自民党(民主党)系の旧来型の組織も、だいぶガタがきていたようですね。県議が支持
者に説明して回っても不信任案を可決したことをなかなか判ってもらえなかったそうで
す。現実に、康夫ちゃんは都市部だけじゃなく、半分以上の郡部でも圧勝しています。
地元に近いはずの県議よりも知事のほうが有権者が身近に感じていたわけです。
表だって応援していた県議たちですが、面白いことおっしゃっていましたよ。「国がく
れるっていう補助金を返すってことは、余所で使ってくれと言っているようなもんだ
(だから脱ダムはけしからん)」そんな応援じゃあ、かえって票を減らしてしまいます
わねえ。それが判らない県議ってのも、なんだなあ。
しゃべるたびに票を減らすと言えば、面白い話があるんですが、、、今日はもう遅いの
でまた明日。
★★
2002/09/04 テレビに出る度票を減らす(まだまだ長野県)
昨日、長谷川支持の県議は人前でしゃべるたびに票を減らしたのではないか、と書いた。
時代に逆行して公共事業に依存するしか能がないのが丸見えになってしまうからだ。
さて、人前に出るたびに票を減らすと言えば、どうやら応援の県議団だけではなかった
ようだ。肝心の候補者自身がよくなかったらしい。新聞・週刊誌・ネット等によると自
民党関係者(複数の国会議員)が言ったのだそうだ。
「あの弁護士、TV討論に出るたびに票を蹴散らしている」
「知事って器じゃない。誰が引っぱり出したんだ」
「あんな候補じゃ田中に勝てるわけがないんだ」
確かにそうかもしれないけどよお。でもねぇ、そこまで言っちゃあ長谷川候補が可哀想
になってこないかえ。
長谷川氏は、敗戦の弁の中でマスコミの批判をしていましたね。何に怒っているのかよ
く知りませんが、どうやらマスコミによって「県議団のあやつり人形」という誤った印
象を植え付けられたと思っていらっしゃるようです。でも、はたから見りゃあ、誰が見
たって「あやつり人形」そのものだと思うんですけどねぇ。得票数は長野県民もそう思
った結果でしょ?
もう誰も覚えてないかもしれませんが、公示直前に花岡氏が降りましたよね。あの時、
候補者自身は一本化の話が進んでいるのを記者会見直前まで知らなかったんですよ。対
立候補と政策協定して一本化するという大事な作業が、候補者の知らないところで進ん
でしまうなんて、こりゃあ、あやつり人形と言われても仕方がないでしょう。
公示前には「脱ダム宣言は唐突はすぎる」と言っていたのに公示後には「脱ダムは世界
の常識」とコロッと意見が変わった上に、問題になっている浅川・下諏訪にダムを作る
か否かってことについては「白紙(知事になってから決める)」ってんじゃあ、お話に
ならないでしょう。何がやりたいの、この人?ってことになりませんかねぇ。
更に、公開討論会では、県議団と全く同じ「国がくれるってお金を要りませんって返し
たら、そのお金は余所の県が使うことになる」ということもおっしゃってました。同じ
討論会の冒頭では「脱ダムは世界の常識」とも言ってるんですよ。こうなると、本心か
ら「脱ダム云々」と言っているのかどうか、非常に疑わしいと感じるのが普通でしょう。
ちなみに、その公開討論会ってのが実に面白かったんですよ。2時間たっぷり楽しめま
す。お時間のある方は以下のサイトで聞くことができます。
→
「ELECTION」
候補6人全員が均等に時間を割り当てられて、同じテーマで話すんです。候補が話して
いる間の拍手・声援は禁止だったのですが、最後の30分間拍手が解禁されたんですね。
聴衆の反応は、音声のみでも選挙結果が十分予測できちゃうくらい、はっきりしていま
した。中川候補が、密室での候補者一本化を批判すると、大拍手。(これは長谷川批判票)
市川候補が「あー、出るんじゃなかった。もう田中さんに入れちゃって」と言うと、
やんやの喝采。康夫ちゃんの拍手のあとじゃ、さぞ話しずらかったでしょうねぇ。
当選後、田中康夫はいろんな報道番組に生出演していました。その中で長谷川氏について
「長谷川氏を応援した国会議員・県議・首長は公の席で今回の行動と敗戦についての
説明をするべきだ」
と言ってましたねえ。昨日書いた後援会長の連合長野の会長の行動といい、長谷川氏を
応援した「公人」の敗戦後の行動の冷たいことと言ったら!
不信任を可決した会派内では敗戦の責任をどうするかで、だいたい会派の役員が入れ替
わることになるそうです。(元々そんなに人数がいるわけじゃないんで、役員が入れ替
わるってもねぇ…)しかし、ぶら下がりのインタビューはあっても正式な記者会見の報
道は見ません。
同じく生放送で、「対話が大事だと言っていたのに、対話の前に辞めるのはおかしい。
4月の県議選で再出馬して禊ぎは済んだなんてことは、鈴木宗男でも思いつかない手だ」
と辞任表明した議員を批判していましたねぇ。辞めなきゃ女々しいって言われるし、辞め
たら辞めたで「また補選で税金使わせるのか」って批判されますし。こりゃ進退窮まるか。
更に、「遅くとも4月には県議会選挙がある」「議員とも対話をしていく」ということを
強調していました。実に上手いと思いましたねえ。何が上手いかって?この続きはまた明日。
★★
2002/09/06 人間行動の社会的解釈(しつこく長野県)
知事選公示直後、立候補を取りやめた花岡氏と長谷川氏ととりもった長野市長である鷲
沢氏は7人の県民から「当選後の利益を約束し立候補を取りやめさせた」として公職選
挙法違反で告発されていました。告発を受けた長野地検は、選挙運動中は静観していま
したが、田中康夫当選直後、告発状を受理しました。。。。
ところで花岡さん、これからどうするんでしょう?政治評論家のお座敷はかかりますかね?
産経新聞の花形記者で、マスコミでそれなりのキャリアを積んできたはずなのに、この
惨めな不戦敗で履歴書に消えない汚点を残してしまいました。
--
雉も鳴かずば撃たれまい
--
長谷川候補を応援した長野県議会の最大会派「県政会」が分裂します。知事選大敗を受
けて会派の役員が全員辞職し(議員辞職というわけではない)、若手議員で作る刷新委
員会で今後のことを協議していたらしいのですが「知事選大敗のけじめをつけるべき」
との報告があり、会派を解散することにしたんだそうです。 それにしても、会派を解散
するこたーねーだろーよって思いませんか? まあでも、このままだと遅くとも来年4月
には行われる県議会選挙をどうにもこうにも戦えないのは明白ですからねえ。みっとも
ないけど、解散しかなかったんでしょう。
--
貧すれば鈍す
--
敗戦当初からマスコミを批判していた長谷川さんですが、本当に法的措置に訴えるんで
しょうか。まあ、長谷川さんはご夫婦揃って弁護士さんですから、訴訟はお手の物。赤
の他人が心配するこっちゃありません。 たださあ、マスコミが植え付けたという「誤っ
た印象」ってのが「県議の操り人形」ってんでしょ?ハタから見ててもその通りだった
んで、「法的措置」って聞くとなんだかなあって気がします。だってねえ、県議団が表
に出ることになったその日、感想を聞かれた長谷川さんは「え、そうなんですか?」って
今の今まで知らなかったんだからねぇ。しょうがないよ。
--
負け犬の遠吠え
--
前述したように検察庁は公職選挙法違反の告発を受理したわけですが、警察の動きはど
うなるか、実は密かに楽しみにしています。 大きな選挙が終わると、必ず選挙違反で逮
捕のニュースが流れますよね。でね、お気づきの方も多いと思いますが、逮捕されるのは、
ほぼ100%、落選した候補なんですわね。当選した側が逮捕されるのは、よほど目に余る
場合に限られています。まあ、警察も当選した側をそれとなく見逃すことで恩を売れますし、
落選した側を逮捕することによって「ちゃんと仕事してる」って見せられるわけですからね。
--
寄らば大樹の陰
--
テレビなどではあまり大きく報じられていませんが、議会派にも不信任に反対した県議が
2名いました。その方たちは所属会派を除名されてしまって、選挙期間中は田中康夫を勝手
連的に応援していました。 田中康夫当選を受けて、この2人は新しい会派を結成しました。
その名も「無所属の会」 さあさあ、分裂・解散する県政会のみなさん、受け皿ができました。ぜひこの機会に参加なさって、来年4月の県議選を乗り切りましょう。今度の県議選は
田中康夫が応援演説に来てくれるかどうかで当落が決まるんじゃないですか?決断は早い
方が良いですよ。
--
勝馬に乗る
--
県議会は、田中康夫のために知事不信任を可決したようなものですね。やったこと全てが
裏目に出るなんてね。
報道されているように、田中康夫は当選後、議会と対話していく姿勢を見せています。
でも対話ってもさ、ダム中止を公約に掲げて当選したんだからねえ。よく考えてみなくとも
「対話」もクソもあったもんじゃないでしょ。もう県議が折れるしか道は残されていないわ
けで。田中康夫は何の心配もなく「開かれた対話」の姿勢を示し続ければ良いだけです。
--
勝てば官軍
--
★★
2002/10/01 しつこく長野県
しつこく長野県である。
9/29に行われた塩尻市長選挙に於いて、新人で元市議の小口氏が当選した。1カ月前の
県知事選挙で田中康夫を支援した勝手連が中心になって選挙運動を展開し、有力と言われ
ていた元県議の中村氏を破った。
先週から今週にかけて、内閣改造と民主党のゴタゴタという大きなニュースがあったために
中央のマスコミからは全く注目されず、毎日・東京新聞ではベタ記事にすらなっておらず、
大手新聞のウェブサイトにも出ていないのだが、県知事選挙の時はあれだけ騒いだのだから
、続報としてウェブに小さく載っけるくらいのことはしても良いのに、と思う。
確かに、この超弩級の不景気にあって経済担当の閣僚が誰になるかは重要だ。民主党が
不健全であると日本の政治も不健全になる。だからそれが大きく扱われることについて
異議があるわけではない。ただ選挙は一過性のお祭りではないので、注目された選挙の
その後、その自治体がどのように変わっていこうとしているのか、扱いは小さくても良
いから、引き続き報道し続けることには意義があるのではないか、と思うのだ。
田中康夫は記者クラブを廃止したから大手新聞から嫌われているらしいし、「地元住民
の地道な取り組み」はニュースとして地味なので取り上げずらいのかもしれない。しか
し、ネットは便利なもので、長野のことも知ることができる。
さて、長野とは縁もゆかりもない東京都民が長野に注目し続けるかと言うと、長野では、
どうやら本当に旧式地方政治が壊れつつあるように見えるからである。
9/29の塩尻市長選挙の結果、長野県議会派(自民党系・民主党羽田派)は、下諏訪町
選挙・長野県知事選挙とあわせて3連敗となってしまった。 塩尻では、当初元県議の
中村氏が無投票選挙で当選するかと思われていたのに、公示のわずか2週間前に立候補
表明した小口氏に負けた。中村氏は例の「県知事不信任」に賛成したとのことなので、
それが命取りになったのかもしれない。これが一過性の田中フィーバーなのか、それとも
、長野県民の意識改革の顕れなのか、次の県議会選挙で判るだろう。
普通、選挙で三連敗もするとかなりの責任問題になる。長野県の新聞(ウェブサイト)
で見る限り、自民党長野県連はかわいそうなくらい悲惨な状況に見える。
たとえ地方の政治家と雖も、世の中を見る目と市民の意見を聞く耳は必要なのだ。世の
中から取り残されている現実に気が付かず、旧来の手法と利権を守ろうとすることは、
即ち世の中に害毒を流すことにもなるのである。
凡そ「議員」と名の付く職業にある人たちは、長野県議会を他山の石として欲しいものだ。
そして、税金から給料を貰っているということはどういうことなのか、もう一度よく考え
てみるべきである。
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