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さて、主人公 平山周平の年齢ドラマにおける現在は1962年。公開年のリアルタイム劇中の野球中継は8.15http://2689web.com/1962/TW/TW17.htmlでもバッキーが投げた大洋戦はダブルヘッダーではなかったようです。映画を観る人は62年の11月以降に観るわけで、62年ルーキーの桑田とバッキーが出ていれば、それは過去の話ではなく今の話、という前提で物語は進みます。同窓会で先生、東野英治郎が「中学を卒業して40年」と言っているので卒業は1922年この時代は旧制中学校なので卒業時の年齢は16〜17歳すなわちこの同窓会の彼らの、設定上の、年齢は56〜57歳 でした。今回の同窓会ゲスト 織田政男笠智衆の実年齢は58歳終盤の深酒するあたりの演技こそお爺さんぽい、ですがそれ以外の風貌、立ち居振る舞いは、老けてはいないです。いえ、年相応です。(筆者は2021.11月現在57歳)「晩春」(49)で56歳の役をやりました。「女の座」(61)の父親役はかなりの老け役、前歯がもう…「秋刀魚の味」で、ついに役に追いついたのです。調べると、小津安二郎は笠智衆の1級うえしかし、実はこの封切りの時点では満58歳長年、笠智衆に初老の男、父親を演じさせて来ましたが、ここで同世代、ほぼ実年齢の役を与えました。つまり小津自身が主人公の年齢に追いついた。初老の男のリアリティ。切実な現在を初めて写し撮ったのです。そして公開から間もなく59になり、一年の闘病の果て60歳の誕生日に亡くなります。青果が実り、樹々が色づき、更けゆく秋に一つまた歳を重ねる正確な周期暦がひと巡りする日に来世に生まれ変わる完璧にスタジオを制御し、映像を精密にデザインした、小津安二郎らしいラストシーンの筋書きです。ルーキーの桑田が出て来たからこそ、大瀧詠一さんはじめ野球ファンの若者もドラマに引き込まれて長年、記憶に残っていたのでしょう。ただし、桑田がタイムリーを打つのは劇中のTV画面なので、勇姿は白黒なんですね。#成瀬巳喜男 #小津安二郎 #溝口健二 #島津保次郎 #清水宏 #五所平之助 #斎藤寅次郎#吉村公三郎 #豊田四郎 #木下惠介 #山本嘉次郎 #市川崑 #黒澤明 #川島雄三#今井正 #山本薩夫京橋なみき座 https://monochro-no.crayonsite.com
2021年11月15日
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「お前ならそろそろ小津が分かるだろう」「秋刀魚の味」を見て来いと中3の時、先生から言われたのは大瀧詠一さん。わたし、「秋刀魚の味」は30年間で10回は観てきたと思いますが、この成瀬巳喜男研究の関連資料収集の流れで、この作品について書こうと、改めて向かい合ってみると、ものすごい大仕事になりそうな不安、が襲いました。表面的には、後期の作品群と同じ「娘の結婚」父親が老い朽ちて行く有りよう。死期に臨む思い戦後社会の変容映画黄金時代の終焉。世代交代など、ポイントがいくつか有ります。内田樹先生の結論にはあえて(検索してません)目を逸らして、まずは自分なりの考察を進めたいと思います。「嫁ぐ」を「片付く」と表現しますが、親の立場で「片付ける」と、ここでは他動詞で表現されています。司葉子が「恋愛と結婚は、別に考えたい」と、個人と自由のプラカードをあげたのに比べ岩下志麻の恋愛は、描き込むこともなく大安吉日を迎えます。父に逆らわず見合い結婚するのは「晩春」以来です。「彼岸花」の有馬稲子や久我美子はあんな大恋愛でした。「東京暮色」はさらに。「浮草」の川口浩も。リベラルな若い恋愛を描いて来た小津です。戦前は「淑女〜」「戸田家〜」など既成概念をつねに斜めにカットした小津です。小津安二郎なのに、です。また晩年、手練れのコメディー要素であった子役が出ていません。佐田啓二に「子供はまだ要らない」と暗に言わせているほどです。青少年と少女という階層で、弟、妹役には桑野みゆきと三上真一郎まだあどけない無邪気な恋愛観をつぶやかせています。しかし桑野も三上も、すでにヌーヴェルヴァーグの海に飛び込んでいました。そこには蒲田調のギャグはありません。ひたむきな恋も無いようです。男と女が傷つけあい戯れるゲーム。桑野みゆきは若尾文子のようなラブシーンを演じ、三上真一郎も、久我美子も、渡辺文雄にも笑顔はなく、おそらく夢も希望も無い荒波に泳いでいるのです。少し前にレイプされた女優を嫁入り前の娘役で使えますか。小津の不動のポジションをブレさせたかもしれません。新しい波の衝撃は、いよいよ小津の評価を古くしたはずです。63年1月。松竹の新年監督会の騒動はWikiにも書かれています。吉田喜重が雑誌の座談会で「秋刀魚の味」を酷評した。それを知った小津が吉田を直に叱った。2時間以上の説教。吉田は一言も反論できなかった。https://www.amazon.co.jp/「小津安二郎日記」を読む-無常とたわむれた巨匠-ちくま文庫-都築-政昭/に、居合わせた中村登、篠田正浩の証言、騒動までの背景も書かれています。小津の主張の要旨は映画は所詮、大衆に迎合する芸能「罪悪人」が主人公であるべきではない松竹は間もなくヌーヴェルヴァーグ路線を撤退吉田らは独立して行きますが、岸退陣後の総選挙で自民党が圧勝した事と、それは似ているような気がします。乱れる あとは、整える心理が作用するのでしょうか。さらに善悪の対立という概念で気がついた事は「再婚は不潔」と、笠智衆に言わせています。それは以前の原節子の台詞でもありましたが、「晩春」の笠智衆はそんな娘を諭して結婚させました。未来の幸福を自分で作っていくんだと。しかし伝統的な様式美を守るかのように、「秋刀魚の味」では「再婚はやっぱり不潔」だと思い出はいつまでも美しい、という頑なな保守性を訴えたのです。松竹の小津というブランドがそれを守らざるを得なかったのでしょう。#成瀬巳喜男 #小津安二郎 #溝口健二 #島津保次郎 #清水宏 #五所平之助 #斎藤寅次郎#吉村公三郎 #豊田四郎 #木下惠介 #山本嘉次郎 #市川崑 #黒澤明 #川島雄三#今井正 #山本薩夫京橋なみき座 https://monochro-no.crayonsite.com
2021年11月13日
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「秋刀魚の味」の5ヶ月前の公開岡田茉莉子出演100本記念作品で自らプロデュース赤をうまく使っています。衣装は岡田茉莉子小津映画の脇役を使って既成のカラーを下塗りしていると思わせぶり最後に、血の赤鮮烈な反逆。権威へのテロか小津安二郎が最後まで支配できなかったワイドスクリーンをすでに自在に操っています。#成瀬巳喜男 #小津安二郎 #溝口健二 #島津保次郎 #清水宏 #五所平之助 #斎藤寅次郎#吉村公三郎 #豊田四郎 #木下惠介 #山本嘉次郎 #市川崑 #黒澤明 #川島雄三#今井正 #山本薩夫京橋なみき座 https://monochro-no.crayonsite.com
2021年11月11日
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「秋刀魚の味」のあね・おとうとが主演しています。暴力の季節の風に抗い前進する若者たち国会デモの渦に身を委ね革命の歌を歌う恋も愛も、そこには無い心は渇ききっている岩下志麻はデビュー作三上真一郎は3代目松竹三羽烏配役で作品を対比してみてどうこう言うのは観客の主観かもしれません。が、松竹の新鋭が、小津映画の脇役を使う意図は、深読みするまでもなくひとりでぐいぐい訴えて来ます。https://plaza.rakuten.co.jp/45emon/diary/201912220000/#成瀬巳喜男 #小津安二郎 #溝口健二 #島津保次郎 #清水宏 #五所平之助 #斎藤寅次郎#吉村公三郎 #豊田四郎 #木下惠介 #山本嘉次郎 #市川崑 #黒澤明 #川島雄三#今井正 #山本薩夫京橋なみき座 https://monochro-no.crayonsite.com
2021年11月10日
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つらつらやってきましたが、ここへ来てやっと結婚式シーンが見つかりました。https://www.amazon.co.jp/s?k=成瀬巳喜男待望のDVD化 決定「おとうさんたら、もう少し落ち着いてちょうだいよ」と、菅井きんに諌められます。「なんだい、いきなりシバイがかったこと言い出すからびっくりしちまうじゃねえかたった八幡さまの向こうがわ嫁に行くっていうのに」娘のあいさつに照れかくしで受け流す藤原釜足うれしくてさみしい、のは母のほうなのかもしれません。なんとも言い表せない心象風景、時空間こういうお父さんと令和3年の秋の日の門出ニュースに映し出されるプリンセスのお父さんの眼差しにも、個人的にジンとくるものがありましたね。#成瀬巳喜男 #小津安二郎 #溝口健二 #島津保次郎 #清水宏 #五所平之助 #斎藤寅次郎#吉村公三郎 #豊田四郎 #木下惠介 #山本嘉次郎 #市川崑 #黒澤明 #川島雄三#今井正 #山本薩夫京橋なみき座 https://monochro-no.crayonsite.com
2021年11月05日
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「彼岸花」「秋日和」の花婿候補、佐田啓二岡田茉莉子と結婚し、今度は花嫁の兄はじまりは同窓会の打ち合わせ中村伸郎、北竜二とともに皆勤賞はいつもの女将、高橋とよ笠智衆の親娘同窓会の夜恩師、東野英治郎と一人娘、杉村春子母を亡くし、母親がわりに家を守ってきた娘妻を亡くし、娘をつい便利に使ってきた父、笠智衆東野英治郎の後悔が予知夢に浮かぶ秋刀魚の歌は佐藤春夫苦くてしょっぱい秋刀魚の味は、男の涙の味でした。これまで華やかに、晴れやかに描かれた結婚式とは違った情感が重なりあい、いちだんの深みがあります。焦げたひれと、腸わたと、柑橘の皮の苦さとほろ苦い涙#成瀬巳喜男 #小津安二郎 #溝口健二 #島津保次郎 #清水宏 #五所平之助 #斎藤寅次郎#吉村公三郎 #豊田四郎 #木下惠介 #山本嘉次郎 #市川崑 #黒澤明 #川島雄三#今井正 #山本薩夫京橋なみき座 https://monochro-no.crayonsite.com
2021年11月03日
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法事の後の精進落し親娘と、亡き父の旧友たちが会食する部屋は清洲橋が見える隅田川の川べり大瀧詠一さんの発言から、「中洲の三田」を見立てた、というふうに記憶していました。実際に「中洲の三田」でロケした物がありました。当然、同じ角度で清洲橋が見えなければなりませんが、三田からはこのくらい距離があるようなので、小津組はもっと近い所にセットを組んだのかもしれませんね。https://www.amazon.co.jp/成瀬巳喜男―透きとおるメロドラマの波光よ-映画読本-田中-真澄によると「流れる」のこのシーンは三田で撮った、とあります。当時、東宝で森谷司郎の下にいた人が三田の娘だったそうです。「彼岸花」「秋日和」と続けて観ると似たような場面がありまして次の「秋刀魚の味」を加えた三部作に皆勤賞なのは、中村伸郎同じく北竜二、高橋とよ 等の宴席シーンは何度みても可笑しい。さて、もう一つの楽しみは無名の女子事務員がランウェイ・デビューヒロインふたりから後ろに6列目のクレジット岩下志麻のcat walk 4回も出るんですから。#成瀬巳喜男 #小津安二郎 #溝口健二 #島津保次郎 #清水宏 #五所平之助 #斎藤寅次郎#吉村公三郎 #豊田四郎 #木下惠介 #山本嘉次郎 #市川崑 #黒澤明 #川島雄三#今井正 #山本薩夫京橋なみき座 https://monochro-no.crayonsite.com
2021年11月01日
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