高額医療費支給制度とは？

まず最初に、私書箱へ「質問」をくださる前に・・・。

私がいろんな人の助けも借りて作成した
この『高額医療費支給制度とは？』のコンテンツは、

なにかのお役に立てれば・・・

という一心で作ったものです。

決して、

「解らないことは、なぁ～んでも聞いてください」

というものではありません。

わからないから、手っ取り早く聞きたい

そのお気持ちは　よく、解ります。

残念ながら私は、その道のスペシャリストではないので、
コンテンツに載ってない事は、私にもわからない事だと
思って間違いありません。

ですから、「不妊治療の場合は高額医療が使えますか？」
「わきがの手術は適用されますか？」というような
具体的なことは、私にはなにひとつわからないのです。

コンテンツはあくまで概要のみで、詳しい事までは触れていません。
それは、それなりの専門機間でないと、お答えできないからと
判断したからです。

時期的な事もあり、毎日多数の質問メールを頂きますが、
質問を頂いても、それらすべてに適切な回答が出来ない事、
ご承知おきください。

私もまだまだ知らない事がたくさんあります。
もし、コンテンツには載ってない内容で、なにか特別な事項を
ご存知の方がいらっしゃいましたら、私にも教えてください。
時間のゆるす限り、コンテンツに出来るだけ、
反映させて行きたいと思っています。

また、頂いた情報を掲載するときは、
情報提供としてお名前（ハンドルネームでも構いません）
またはHPアドレスなどを拝借する事もあるかと思います。
差し支えなかったら、そちらも一緒に教えてくださると助かります。

ご協力、お願い致します。ｍ（＿〃＿）ｍ

★高額医療還付制度とは？★

日本には「高額医療還付制度」というシステムがあります。
これは、国民が安心して治療が受けられる制度で、
厚生省は、今後も　この高額医療還付制度の額の引き上げも
考えているようですが、現在では1ヶ月の医療費が
自己負担分で72，300円
（（*1）平成14年10月から現行の63，600円より改定）
を越えた場合、（低所得者は35，400円、高額所得者は121，800円を超えた場合）
申請を出すことによって、およそ３ヶ月後に
差額が返金されるという還付制度です。
（ただし、これには　ベッド、シーツ、病院で着る寝巻き、
付き添いの簡易ベッド等は除く。あくまで純粋にかかった治療費のみ）

例えば100万円の医療費がその月にかかったとしたら、
政管健保で本人は2割負担(20万円)、
また、国民健康保険では３割負担(30万円)を
支払わなければなりません
でも、この「高額医療還付制度」を申請すれば、
実際の負担は同じ負担額(72，300円)となります。
つまり、高額医療で　いくらかかっても、
それこそ1ヶ月100万円かかっても
（と、言いたいところですが、上限はあります）
患者負担は月に72，300円で済むと言うことです。
また一つの世帯で、最近１２ヶ月の間に４回以上
高額医療費が支給された場合、
４回目からは37，200円になります。
（低所得者は24，500円、高額所得者は70，800円を超えた場合）

（*1）高額療養費の計算方法が変わります（平成１４年１０月以降診療分）
★７０歳未満の人だけの世帯の場合
同じ月に21，000円以上負担したものが2以上あれば合算し、
限度額を超えた部分が申請により返金されます

★70歳から７４歳の人だけの世帯の場合
外来分は、同じ月に同じ人のものを合算し、外来の限度額
（一般12，000円、一定以上所得者40，200円）を超えた部分が
申請により返金されます。
また、外来分が２人以上、もしくは入院分もある場合には合算し、
世帯の限度額（一般40，200円、一定以上所得者72，300円+1％）を
超えた部分が申請により返金されます。

★同じ世帯に７０歳未満の人と７０歳から７４歳の人がいる場合
①７０歳から７４歳の外来分があれば、個人毎に限度額
（一般12，000円，一定以上所得者40，200円）を適用し、
②さらに７０歳から７４歳の外来分が２人以上、
もしくは入院分があった場合、世帯単位で世帯の限度額
（一般40，200円、一定以上所得者72，300円+1％）を適用し、
③最後に、70歳未満の人の21，000円以上負担したものを合算し世帯全体)
の限度額（一般72，300円+1％、上位所得者139，800円+1％）を
適用します。（国保の場合です）
この①②③の限度を超えた金額が申請により返金されます。

う～　かなり回りくどいよねぇ～。（笑）

ここで気をつけなければならない落とし穴は、
２ヶ月にまたがる入院の時です。
月の半分、１５日以降から入院し、翌月の中頃に
退院したとしましょう。
あくまでこの制度は、「月単位」ですので、
どちらの請求も、15万円づつ発生したとしたら
15万円分のうち、72，300円を越えた差額しか返金されません。
合計で30万円の医療費だから、22万円は確実に
戻ってくると思いがちですが、月単位ですので
実際は15万円ぐらいしか返って来ません。
１ヶ月の医療費が72，300円に満たないものは、
「高額医療」の対象にもならないので、全額自己負担になる
というわけです。

ただし、どれだけかかっても、
一旦は支払わなければなりません。
国から返ってくるまでの３ヶ月間は、立替となるのです。
２０万円だったらどこかで都合つければどうにでもなるとして
ICUなどに入って、高度な治療を要するようなところでの場合、
数百万の請求がくるでしょう。
それでも支払わなければ、返ってはこないのです。
前倒しで、最初から72，300円だけ払えば良いと言うものでは
ないのです。

これが高額医療者のツライところですよねー。

申請の手続き

診療のあった月の翌月１日から２年間の間は申請可能です。
期間内だったら、遅い事はありません。
是非申請をして還付してもらってください。

申請の方法

診療のあった病院で領収書をもらったら、それをコピーします。
（原本は医療費控除申請の時に使うので、大事に保管してください）
通帳と、印鑑、健康保険証を持って、お近くの社会保険事務所にて
（所内に指定の用紙がありますので、そちらに必要事項を記入のうえ）
手続きを行います。

通常、還付金は銀行振込になり、振込までに３～４ヶ月かかります。

☆医療費控除のしくみ☆

１月から１２月までの間に、本人または家族
（税法では「生計を一緒にする親族」といいます）が
支払った医療費が、１０万円を越える人は、
確定申告をすれば税金の還付が受けられます。
次の内訳で計算してみてください。

医療費控除額は、まずその年に支払った医療費から
保険金等で補てんされる金額を差し引きます。
そこからさらに１０万円を差し引いた金額が、医療費控除の金額です。
ただし所得金額が２００万円未満の人は、１０万円でなく、
所得金額の５％を差し引きます。
なお医療費控除には、最高限度額が定められており、
２００万円を超える医療費控除はできません。
以上を算式で表すと、次のようになります。
（その年中に支払った医療費）－（保険金などで補てんされる金額）＝（A）
（A）－（10万円または所得金額の5%、どちらか少ない金額）＝
医療費控除額（最高で200万円）

医師等による診療や治療などを受けるために直接必要なもの
　　★通院費用
　　★入院中の部屋代、賃貸料
　　★医療用器具の購入代、賃貸料
　　★義手、義足、松葉づえなど

適用になるものとならないもの

☆歯列矯正☆

成長段階での歯列矯正は、
歯の咬合（かみ合わせ）を矯正するために行うもの。
と、判断できるので、医療費控除の対象になります。
ただし！成人してからの歯列矯正は、もっぱら
美容（審美）の目的で行う
と、みなされるので、医療費控除の対象にはなりません。

☆出産☆

検査から分娩まで、医師、病院に支払う費用のほとんどは
医療費控除の対象になります。
ただし！里帰り費用、妊娠判定薬、入院のための身の回り品の購入費は
医療費控除の対象にはなりません。

☆不妊治療☆

医師により行われる不妊症の治療は、男女いずれに対するものであっても、
医療費控除の対象になります。
ただし！民間療法として不妊症のために行われる食餌療法等は、
医療費控除の対象にはなりません。

★そのほか★

（１）医師又は歯科医師による診療又は治療の対価。
ただし！健康診断の費用や医師等に対する謝礼金などは含まれません。

（２）治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価。
ただし！風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費となりますが、
ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる
医薬品の購入代金は医療費となりません。

（３）病院、診療所、老人保健施設又は助産所へ収容されるための
人的役務の提供の対価。急患や怪我などで病院に運ばれる費用。

（４）あん摩、マッサージ、指圧師、はり師、きゅう師、
柔道整復師などによる施術の対価。
ただし！疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に
直接関係のないものは含まれません。

（５）保健婦、看護婦、准看護婦又は特に依頼した人による療養上の世話の対価。
この中には、家政婦さんに病人の付添いを頼んだ場合の療養上の
世話の対価も含まれます。
ただし！所定の料金以外の心付けなどは除かれます。
また、家族や親類縁者に付添いを頼んで付添料の名目でお金を支払っても、
医療費控除の対象となる医療費になりません。

（６）助産婦による分娩の介助の対価。

（７）次のような費用で、医師等による診療、治療、施術又は分娩の介助を
受けるために直接必要なもの。

イ　医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、
入院の部屋代や食事代の費用、コルセットなどの医療用器具等の
購入代やその賃借料で通常必要なもの。
ただし！自家用車で通院する場合のガソリン代などは含まれません。

ロ　医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、
義足、松葉杖、義歯などの購入費用。
ハ　傷病によりおおむね６か月以上寝たきりで医師の治療を
受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときの
おむつ代。この場合には、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要です。

（注）１　医療費控除を受けるためには、その支払を証明する領収書等を
確定申告書に添付するか提示することが必要です。

２　医療費の中には、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法などの
規定により都道府県や市町村に納付する費用のうち、医師などの
診療等の費用に相当するものや前記イ・ロの費用に相当する
ものも含まれます。

☆医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例☆

１　医療費控除の概要
自分自身や家族のために医療費を支払った場合には、一定の金額の
所得控除を受けることができます。これを医療費控除といいます。
医療費控除は、所得金額から一定の金額を差し引くもので、
控除を受けた金額に応じた所得税が軽減されます。

２　歯の治療に伴う一般的な費用が医療費控除の対象となるかの判断

（１）歯の治療は、高価な材料を使用することが多く治療代も
かなり高額になります。
保険の利かない　いわゆる自由診療になるものもあります。
このような場合、一般的に支出される水準を著しく超えると認められる
特殊なものは医療費控除の対象になりません。
しかし、金やポーセレンをつかった義歯の挿入は一般的な
治療ですから対象になります。

（２）発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために
行う不正咬合の歯列矯正のように、歯列矯正を受ける人の年齢や
矯正の目的などからみて、社会通念上その矯正が必要と認められる
場合の費用は、医療費控除の対象になります。
しかし、同じ歯列矯正でも、容貌を美化したりるためと考えられるものは、
医療費控除の対象になりません。

（３）治療のための通院費も医療費控除の対象になります。
お子さんが小さいためお母さんが付添わなければ通院できないようなときは、
お母さんの交通費も通院費に含まれます。
通院費は、診察券などで通院した日を確認できるようにしておくとともに
金額を記録しておくようにしてください。
通院費として認められるのは交通機関などを利用したときの
人的役務の提供の対価ですから、例えば、自家用車で
通院したときのガソリン代といったものは、
医療費控除の対象になりません。

３　歯の治療費を歯科ローンにより支払う場合

歯科ローンは、患者が支払うべき治療費を信販会社が立替払いをして、
その立替分を患者が分割で信販会社に返済していくものです。
したがって、信販会社が立替払いをした金額は、
その患者のその立替払いをした年の医療費控除の対象になります。
なお、歯科ローンを利用した場合には、患者の手もとに歯科医の
領収書がないことが考えられますが、この場合には、医療費控除を
受けるときの添付書類として、歯科ローンの契約書の写しを
用意してください。
（注）金利及び手数料相当分は医療費控除の
対象にならないのでご注意ください。

４　医療費控除を受ける場合の注意事項

（１）治療中に年が変わるときは、それぞれの年に支払った
医療費の額が、各年分の医療費控除の対象となります。

（２）健康保険組合などから補てんされる金額がある場合には、
医療費から差し引く必要があります。

上記は医療費と制度のページから
許可を頂いて引用させていただいています。
詳しい記述については税務署のページを引用しているそうです。

この他にも、医療制度について詳しく書かれていますので
なにかお困りのときは参考にしてください。

ジャンル別一覧