2005年08月15日
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カテゴリ: 羽駈羽駈旅行記
【二つ名に請われ残暑の御神牛】

『鬼平犯科帳』に〔寝牛の鍋蔵〕という盗人が登場する。
ネットでおつき合いいただいている“ちゅうすけさん”のHP 「盗人探索日録」
茨城県出身の盗賊も紹介されていて、この〔寝牛の鍋蔵〕もその一人。
ちゅうすけさんやお仲間のたゆまぬ探索の結果、現在の水海道市ではないかというところに落ち着いた。

筑波山
筑波山

好奇心に駆られ、比較的近くということで出かけていった。
鬱蒼とした雑木林に囲まれた天満宮には誰もいなくて、ただただ、蝉の声だけが社域全体に降り注いでいる。
菅原道真公の伝説があるという社殿には、たくさんのお札が並んでいた。

【夕立の雨は見るみるはれ行きてこずえ涼しくせみのなくなり】
こんな歌があった。下句はまさに今の状況。

「天保二年」と刻まれた常夜燈のすぐわきに、真新しい牛の像が堂々と横たわっている。
牛の頭をなでながら
「盗人の呼び名に使われてるよ」
と、教えてあげた。余計なお世話か(笑)

御神牛と常夜燈
御神牛常夜燈


周囲は、早くも穂を垂れた稲が一面に広がる田んぼ、田んぼ、田んぼ。
当時は、貧しい農家がほとんどで、盗人にでもならなければ、食えない人々も多かったのかもしれない。或はこの鍋蔵、生まれついてのワルガキで、田畑を耕すだけの生活に、満足できなかっただけなのだろうか。

こうして小説に登場する架空の人物を追ってみるのは、史実をたぐって当時を学ぶものとは、また違った楽しみがあるものだ。
頼るは自らの想像力のみ。
木々のざわめきと蝉時雨のただ中に立っていると、のっそりと現われた鍋蔵が不敵な笑いを浮かべて、私を見ているような気になってくる。ちょっと涼しくなった。





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最終更新日  2005年08月15日 12時49分58秒
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