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音楽逸話物語 「世に言う名曲名盤」



ラヴェルが作曲したこのボレロは、もともとは死ぬほど遅いテンポでモーリス・ラヴェル自身の指揮で初演された。ところが、あまりにもテンポが遅すぎて、且つ抑揚に欠け、さぞかしつまらない曲に聴こえたのだと思う。それを聴いたトスカニーニが、「そんなテンポじゃ、後世に残らないよモーリス」とラヴェルに助言し、編曲をさせた。現在世界中で最も有名なボレロの演奏形体、テンポと、普通耳にするボレロの音楽は、このトスカニーニの助言がなかったら、こんなに有名にはならなかっただろうとつくづつ思う。トスカニーニは本当に凄かったのである。その後、ストラヴィンスキーの春の祭典でも同じ事を言っている。ストラヴィンスキーも直に編曲している。春祭の名曲もこうして創られた。


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