Yokosubery`s Factory

D,C,H,T, プロローグ



カタ、カタカタカタ、カチッ。

・・・ここは、初音島のある古ぼけたアパートの一室。
どうやらこの部屋の住人は、インターネットをしているらしい。

その住人とは、高橋聖夜。
見た目は、どこにでもいそうな高校生だが、夜になると本当の自分をあらわす。

回覧しているサイトは、某大型動画サイトのようだ。
いくつか動画を転々としていると、あるうp主名に目が留まった。

hikousikisinbunbu・・・悪友杉並のアカウント名だ.。
余談だが、何度も垢BANされているらしい・・・。

聖夜「ちっ・・・杉並め・・・勝手にうpしやがって・・・」

動画の内容は、真夜中の峠で走り屋達がドリフトを繰り返すものだった。
顔は公開されていないが、かなり激しい内容である。
当然、コメントは物凄い荒れようだ。
聖夜はこれを恐れていた。
インターネットにこんな動画を流してしまえば、荒れるに決まっている。

「こうして迷惑かける奴はクズ」「通報しますたwww」「サーキットでやれよ」など・・・。

聖夜「くっそー(後で問詰めてやる・・・)」

迷惑なのは、聖夜“達”なのだ。

ふと、聖夜はPCの横にある、デジタル時計に目をやる。
23:45分・・・

聖夜「そろそろ始まる時間か・・・宿題終わってないけど、なんとかなるだろ」
そう呟くと、聖夜はPCを当然のようにスタンバイにし、電気を消して携帯と、財布、家と車のキーを持ち、家を出た。
向かった先は、駐車場。
そこの一角には、白黒の車が止まっていた。

聖夜はその車に乗りこむと、エンジンをかけ、少し吹かし気味で発進する。

目的地は初音峠。
この初音島にひとつだけ存在する走り屋スポットだ。
実はあまり知られてなく、いつもガラガラだが、そこでは聖夜の仲間達が待っている・・・。

聖夜の本当の姿とは、走り屋になった姿である。

もちろん、違法行為だ。
某ストリートゲームではないが、警察から逃げたこともある。

だが、やめられない・・・分かっていても、やめられない―――


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