藍夢わ~るど ~育児・ハンドメイド~

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誕生日会


小学校に上がったともくんは、お友達の誕生日会に呼ばれました。
ともくんは、嬉しそうにプレゼントを抱えて行こうとしているのに、
藍夢は、ともくんを引き止めましたね。
「藍夢も連れてってー!」
いつものように、涙攻撃で、君にせがみました。
「俺の友達の誕生日会だろう?嫌だ!」
君は一生懸命、藍夢を振り払おうとしていました。
「おかぁーさぁーん!!、藍夢が…藍夢が…」
困った時の神頼み!ではなく、母頼み!
ともくんは、いっつも、お母さんを呼んでいましたね。
     ・
     ・
     ・
「わがまま、言わないのぉ~。」
お母さんは、私にそう言うの。
私は、既に聞く耳持たず!
ついて行きたくてって必死でした。
「藍夢もいくぅ~!!!!」
何度も泣きながら、泣きながら訴えました。

いつも、お兄ちゃんの後を追う藍夢。
それを嫌うともくん…。
きっと、お母さんは、呆れていたでしょうね。
     ・
     ・
     ・
「仕方ないな、黙っていろよ!」
そう言って、あの時も、結局、連れていってくれました。
藍夢は、当時、自分の知らない世界があることが、嫌だったのを覚えています。
あの時、そう、あの時、藍夢には、
ともくんの背中を追う事が精一杯でした。
結局、藍夢はニコニコしながら、
ともくんの後ろをついていきました。

あれは、春の出来事でした。


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