【カラーガード大好き】マイレージジャンキー 時々 「鉄」

【カラーガード大好き】マイレージジャンキー 時々 「鉄」

2007/05/20
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今日は良い日でした。なんといっても晴れたのが嬉しいです。maman.mさんからお天気についてのコメントをいただいてます。maman.mさんの応援のおかげですね!。(*^_^*)

さて、今日は下北半島を攻略しました。下北半島の大部分は江戸時代は無人地帯でした。明治以降の耕作技術の進歩で農耕が可能になり、開拓されていきました。割と北海道に近い歴史があるのです。とはいっても、入植者は青森県内の人が多く、言葉は南部地方の言葉です。この最果ての地域は、色々なものを引き受けて来ました。例えば、原発です。東北電力東通発電所なんかがあります。原子力発電所は北電から九電まで日本中にありますが、下北半島で引き受けた原子力関連施設で特色があるものが二つあります。

一つは核燃料再処理工場です。使用済み核燃料を細かく切って硝酸で溶かし、再び核燃料として使える部分と、「核分裂生成物」〈高レベル放射性廃棄物〉に分離する工場です。この工程では硝酸を使う関係で、外国の同種の工場では様々なトラブルが生じるケースが多く、また猛烈に危険な高レベル放射性廃棄物を析出することもあり、徹底的に嫌われている施設でした。この再処理工場を上北郡六ヶ所村が引き受けています。こういう嫌われ者の施設の傍には、超豪華な広報施設が建設されるのが「お約束」です。今日の第1ターゲットは六ヶ所原燃PRセンターに致しました。予想通り、巨大な施設でしたが、まだ工場が稼働していないこともあり、展示物が想像模型ばかりであまり迫力がありません。六ヶ所村では他にも石油備蓄基地も引き受けていました。過疎の村が、痺れる「迷惑施設」をいくつも引き受けている訳です…。きっと色々な葛藤があったのでしょうねぇ…。

もう一つの下北が全国で唯一の原子力施設を引き受けた事例が、原子力船むつの母港です。お若い方はご存知ないでしょうけど、いまから40年くらい前に、日本は原子力船を建造したことがあります。この船の名前が「むつ」なのです。現在では原子力推進の船は常識的に軍艦のみです。それも酸素補給のための浮上をどうしても避けたい原子力潜水艦と、発着艦の妨げになる煙突をどうしても排除したい原子力空母にしか使わないのが常識になっています。ひと昔前は米海軍やソビエト海軍が原子力巡洋艦や砕氷船を作っていましたが、今は止めています。40年前には、商用原子力船が有り得ると考えられていて、日本でも一隻作ってしまったのです。

この原子力船「むつ」は酷い船でした。進水式には皇太子ご夫妻をお呼びするほど血圧を上げて建造したのに、試運転でいきなり放射線漏れを起こしたのでした…。転落とはこのことです。期待の最新式の船から「日本一の嫌われ者の船」になったのでした。当時の日本の核アレルギーと、一般レベルの原子力に関する理解の浅さから〈クリティカルな放射能漏れと放射線漏れの区別がつかない〉、大変な騒ぎになったのです。むつを母港として受け入れる港はありませんでした。すったもんだの揚句に下北半島の北端近くの関根浜に新しく港を作って母港とすることになったのでした。

放射線漏れ事故が起きたのが68年で、再び「むつ」が原子力で航海したのが、90年のことだったそうです。32年も寝ていた訳です…。4回ほどの実験航海を実施した後に「むつ」は解役・解体されました。

この悲運の原子力船「むつ」の船体の一部を展示している、むつ科学技術館を今回訪れました。今日の第2ターゲットです。六ヶ所原燃PRセンターに比べると、実物の重みがありました。敷地には、プロペラや船尾や錨などが置かれておりました。圧巻は原子炉格納容器の実物と原子炉制御室の実物です。実物の原子炉操作パネルに触れるのはここくらいでしょう。非常に満足しました。

以上が今日のメインテーマです。アトミック下北、という訳です。ニュークリアというよりアトミックと表現した方が時代がかって好みなのです。それにしても…、「むつ」は何の役に立ったのでしょうね…。将来の原子力潜水艦建造のための技術蓄積くらいしか思いつきません…。

これだけでは時間が余りますので、いたこの口寄せで有名な恐山と、海上自衛隊大湊総監部の中にある北洋館も訪れました。



北洋館は、大正5年に海軍大湊要港部の水交社として建築されたもので、石造りの重厚な建物でした。建物だけでも充分見る価値があります。内部は展示室になっていて海軍関係のもの、海上自衛隊関係のものが展示されています。規模は小さいのですが…。

海上自衛隊の艦船の基地は、大きなものが4つあります。呉・横須賀・佐世保・大湊です。舞鶴はちょっと規模が小さいのです。いずれも展示施設がありますが、やはり一番充実しているのは呉ですねぇ…。

今日はこんな感じでした。今晩は青森市内に宿泊して、明日は十和田湖に行こうかなあと思っています。

青森駅から十和田湖まではJRバスが運行されています。今回利用している「青森・函館フリーきっぷ」で、このバスに乗れるのです。往復て6000円もする長い路線なのです。元を取るための乗車という雰囲気も漂いますけど…。

それではお休みなさいませ…。Zzzz…。(-_-)zzz・・







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Last updated  2007/05/21 10:39:57 PM
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