スタジオパーク山南さん その1


黒田あゆみアナ(以下黒):スタジオパークからこんにちは。6月24日の木曜日でございます。もうこの拍手の量でも…私たちの声聞こえてますかね?
吾妻謙アナ(以下吾):すごいですよ。今日はね、この声でも聞き取りにくいくらいの大きな拍手で、期待の高さを…
黒:物語っておりますよね。えー今日のゲストは、大河ドラマ新選組からこの方でございます。
(大河のワンシーンのVTR)
吾:新選組では異色の隊士、山南敬助を演じていらっしゃいます、俳優の堺雅人さんをお迎えいたします。
黒:どうぞお入り下さいませ。
吾:ようこそいらっしゃいました。
(堺登場。拍手)

やまなみさん私服(注:この写真は座談会のものです)

吾:この微笑みですよ。
黒:貴公子ですよね。髪の毛、クルクルしてらっしゃるんですか?
堺:はい。でもなんか今日は、カツラつけてないのですごく落ち着かないですね。
黒:もう、山南になりきってらっしゃいますね。
吾:さあ皆さん、新選組ご覧いただいてますか?
場内:はーい!

黒:朝早くからこの感じなんです。
堺:すいませんもう、暑い中ありがとうございます。
吾:ねえ、視聴者の皆さんもですね、今日は堺さんにこんなこと聞きたい、こんなメッセージを送りたいという方、たくさんいらっしゃると思います。えー電話番号は---、FAX番号は---です。ホームページからもアクセスできます。どんどんお寄せ下さい。お待ちしております。
黒:それでは、お話をスタジオで伺います。どうぞ。

【スタジオトーク】
黒:どうぞ、お座り下さい。えー、俳優の堺雅人さん、お招きいたしました(拍手)あのー、期末テスト終わってかけつけた女子高生とかですね、もう皆さんの日々の生活を動かしてしまっているような、今日の堺さんなんですけれども。
堺:恐縮です。
黒:どんな方なのか。
吾:はい。ではプロフィール紹介いたしましょう。堺雅人さん、現在30歳でいらっしゃいますね。1973年、昭和48年、神話と伝説の国と言われます宮崎県でお生まれになりました。男の子三人兄弟の長男でいらっしゃいます。子供の頃の堺さんはといいますと、外で遊ぶよりは本を読むことが好きな少年だったということなんですね。
黒:あの、これ何ですか?「日本の歴史」を読んでいる写真というのは。
堺:んーそうですね、結構歴史物が昔から好きだったので。
吾:すごい嬉しそうな顔で読んでますよね。
堺:これ、ヤラセの写真だったんじゃないかなーと思って。
黒:それで、しかもですね、今の史実を追うように、フィクションよりはノンフィクション系がお好きだったんですって?
堺:昔からそうなんですよね。何かあんまり作り物の世界というか、小説とかお話よりも、そういうノンフィクションの方が好きでしたね。今でも結構、読むのはノンフィクションが多いです。
黒:あ、そうですか。
吾:で、高校は宮崎県内でも指折りの進学校に進学されまして、ところが情熱を注いだのは勉強ではなく演劇だったんですね。ご自分で脚本・演出を手掛けるなど、日夜芝居に没頭、九州高校演劇コンクールで創作脚本賞を受賞されたこともあるということなんですね。…いいですねー、お客の反応がいいですよ(笑)そして高校卒業後は早稲田大学に入学。で、入ったのは演劇研究会。劇団東京オレンジの第一回公演から参加し、芝居道を突き進みます。で、当時のノートなんですが、こちらね。いつか大河ドラマに出たいという目標を、もう大学時代に記してらっしゃったんですね。
堺:そうですね。これはなんか劇団の芝居作りの元になる、そういう全員のアンケートみたいのがあって、とにかくスケールの大きなことをやりたいなーというか、絵として、すごい広い絵で、いっぱい人が出てきて、ぐっちゃぐちゃになるような絵撮ったら面白いんじゃないかなぁっていうので、大河ドラマっていうのがそん時あったんですけどね。
黒:その、堺さんにとっての大河ドラマっていうのは、例えば具体的にはどんな…
堺:僕が最初に物心ついてはまったのが「独眼竜政宗」と「武田信玄」のあの時代ですよね。
黒:伊達なら山南に通じますよね。
堺:そうですね、伊達藩ですね、仙台。
吾:で、三年で大学を中退、俳優への道を一直線。2000年にはNHKの連続テレビ小説「オードリー」にご出演、映画監督・杉本英記を演じ、好評を得ました。
黒:毎朝お顔が朝昼出てらっしゃるわけですからね、反響も大きかったんじゃないですか?
堺:いや、でも、そうでもなかったですね(笑)なんか普通に過ごせました。
黒:でも、ご家族なんかはどうですか?
堺:あ、家族は、東京で役者やってるっていうのをいまいち信じてなかったみたいなんですよ。で、朝ドラに出させていただいて「あ、雅人は東京で役者をやってるんだ」って本当に信じてくれて、それから話がしやすくなりました。
黒:あ、仕事をしてるんだちゃんと、と。
吾:去年公開されました映画「壬生義士伝」では、新選組の天才剣士・沖田総司を熱演されました。
堺:懐かしいですね。
吾:そして今年、念願叶って大河ドラマ「新選組」に、今度は山南敬助役で出演中という堺雅人さんです。
黒:なんか、後光が差してるようなお写真でしたけどね。
吾:念願叶ったというんですかね。
堺:そうですね。まあでも、大河ドラマだからこうしようああしようっていうのはあんまり考えずにやってるし、他のメンバーも結構そういうメンバーが多いので、あんまり気負わずというか、ほんとに楽しく毎日撮影やってますけど。
黒:今日はその堺さん流山南敬助というところでですね、まあお二人がだんだんオーバーラップしてくると思うんですけれども、分析していただこうというふうに思っております。
吾:今日はその、堺さんご出演にあたりましてですね、事前にもうすでにこれだけのメールが、うちの番組のホームページからですね…
黒:こんなの初めてですよ。
吾:届いたものがプリントアウトしておりますし、FAXもどんどん届いてるんですが、一部さっそくご紹介させていただきますね。「堺さんへ、世間はヨン様ですが私は堺様。笑顔がとっても素敵」という三重県・伊藤さん。20代の方ですねえ。それからこちらはですね、40代のエールママさん。神奈川の方なんですが「スタジオパークご出演待ってました!という感じです。知的で誠実そうな堺さんに、我が家の三人娘(私・娘二人)は一目惚れしてしまいました。新選組を見ないと、そして堺さんを見ないと、元気が出ない私たちです」さらにもう一通「私は新選組を見て以来、堺さんの大大大ファンになりました。ざわざわと騒がしい試衛館のメンバーの中で、ひときわ冷静な男前な山南さん。もう素敵すぎです!」という、こちら高校生ユッキーさん。兵庫・加古川の方なんですがね。ほかたくさんの皆さん、お寄せいただいております。
黒:はい、いま試衛館って出ましたけれど、堺さんのお立場ですね、山南敬助って何なのかという。ま、もう皆さんご存じだと思いますが(パネルを示し)ここの中で、いろいろと勉強されたということなので、ちょっと教えていただけますか?ご自身で。
堺:えーと最初は、試衛館というのは、近藤さんが、四代目の塾頭…塾頭じゃなくて、えーと、なんですか、その…(笑)あの、何でしたっけ…
黒:道場の…
堺:道場主なんですけども、沖田君と土方君はそこのもともといる古株で、で、私がその、まあいろいろ説あるんですけど、北辰一刀流を修めて、その後何か縁があってというか、ふらっと思って試衛館に立ち寄って、そこで弟子入りというか、同士として草鞋を脱ぐことになり、で、永倉、原田、藤堂っていうのはその後入って来た人たちですね。で、源さんはずっと昔からいる古株の…実はこの人が一番強いんじゃないかと、僕は思ってるんですが。
黒:ええ。で、皆あと水戸派のこの方々と一緒に、京都へ上ってくわけですよね。で、立場として、その前の「壬生義士伝」の時にはたしか堺さんは…

吾:沖田総司を演じてらっしゃったと。
堺:でももう今は沖田って言ったら、藤原君の顔しか浮かんでこないですね。さっき(写真を)見たときもすごく懐かしかったですね。
黒:あ、自分が。
堺:一時代前のっていう感じがしましたね。
吾:公開自体は去年ですから、そんなに古い話でもないんですよね、壬生義士伝。
堺:ええ。もう藤原君のインパクトがすごくあって。
おきた

黒:でも今の人たちは山南と言えば堺さんってなってますからね、すっかり。で、この新選組大河ドラマの中で山南をやって下さいって話が来た時は、これはどういう状況だったんですか?
堺:えーとね、ちょうど壬生義士伝の最後のシーンを撮るか撮らないかっていうあたりだったんですよ。で、京都で話を聞いて、それでその時沖田をやっていましたもので、沖田って、まあ今回はちょっと違う作り方をしてるんですけど、とにかく天真爛漫というか、天衣無縫というか、ニコニコしながら人を斬るような、いわゆる天才肌の剣士だったんで、やってる方としてはすごく楽しかったんですよね。なんかこう、何でもやっていいんだというような雰囲気がすごくあって、天才を演じるように周りも監督とかキャストの皆さんも仕向けて下さったので、気楽に楽しんでやっていたんですけど、急に山南敬助って言われて、なんかその、現実に引き戻されたというか、なんでしょうね、すごく普通の人なんですよね、山南敬助っていうのは。天才的なことが何一つ無いというか。
黒:あとは破天荒な部分も無い。他の人に比べて。
堺:うん。良識派というか、すごくこう現実派というか。だからすごく現実に引き戻された感じがして、「えー、山南敬助って普通の人だしなー」と思って、どうしようかなーと思ったんですけど、とりあえず京都にいたので、山南さんのお墓には参って「あの、やるかどうかはわかんないですけど、もしやるとしたらお願いします」みたいなそういうちょっと微妙なお願いを…(笑)
黒:これお墓ですよね。
堺:光縁寺です。
黒:この前でじゃあちょっと語り合ってきたわけですか、山南さんと。
堺:語り合ったというか、ちょっと言い訳をしながら、あの、どうしましょうかねーみたいな、そういう相談をしまして。
吾:まだ引き受けるかどうかわからないという時にもお墓参りに行ったり、律儀な方ですね。
堺:いや律儀というか、たまたま宿泊してるホテルが光縁寺の近くだったので…


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