恋涙 ~ renrui ~

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続4



まぁ、いいや…もう待てなんて俺は聞かないからな』


『ごっごめんなさい。

えっと…はい、貴方と歩かせてください』


鷹邪と久しぶりに再会したのに私は謝ってばかりいたが、1年前の応えられなかった鷹邪の言葉に私は頷いた。


「あの…お二人のご関係は?」


『関係も何も…』


『んっ…鷹邪さん』


すっかり鷹邪の存在に気を取られ忘れていた司会者が、躊躇いがちに私と鷹邪にマイクを向けると、鷹邪は強引に伸ばした右手を私の腰に当て身体ごと自分に引き寄せると触れるだけのキスを残して離れた。


『こういう関係』


「いや…つまり恋人な訳ですね』


『はい』


『違うだろ?恋人じゃなくて、俺の妻だ。』


成る程と一人頬赤くした司会者の言葉に躊躇いがちに頷くもその言葉は鷹邪によって否定され言い換えられた言葉に、会場もそして私も驚いた。


『鷹邪さん?いきなり』


『当然だろ?だって俺、離す気ねえから』


驚き双眼をパチパチ瞬き繰り返す私の身体を自分の腕から離すと鷹邪は真っ直ぐ私を見据え微笑む。


『どんな女より幸せだと笑う日を多く与えてやるつもりだ、だから俺の傍にいろ』


『…貴方という方は、その言葉を信じます。』


鷹邪の言葉に泣くつもりはなくても自然と涙は零れた。


泣いた私を困ったように笑いながら鷹邪はもう一度、その腕に抱き締めてくれた。


沸き上がる会場には惜しみ無い拍手が巻き起こり、会場内の人間は皆、おめでとうと口々に告げた。


「あらあら、明日から大変よ?でも、幸せそうで良かったわ」


二人の様子を眺めていた、瑠兎も嬉しそうに二人の新たなスタートを祝った。


過去に悔いを残して


立ち止まっていた


そんな私の心を解放して


手を引いてくれた


そんな貴方と共に


私は同じ未来を見つめて


歩いて生きたい。


鷹邪ver『貴方と共に』           fin


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