詩と映画と日記

詩と映画と日記

アパートの鍵貸します

監督
ビリー・ワイルダー 
出演
ジャック・レモン (バド)
シャーリー・マクレーン (フラン )
フレッド・マクマレイ (シェルドレイク)






華麗なアクションはなく
決して大作でもないけれど
心に沁みるいる作品です

主人公のバドは
ニューヨークの保険会社で
週給94ドルで働くサラリーマンです


終業のベルが鳴っても
彼は帰えれません

上役が情事のために
彼の部屋を使っているのです


一度部屋の鍵を貸したのが元で
次々と上役達に求められて
断リ切れずにいます


ひどい時には
夜中に叩き起されて
部屋を空けさせられ
くしゃみをしながら
寒空に立ち尽くしている有様です


大屋さんと隣室の医者は
毎夜の声を漏れ聞いて

バドの情事と早合点をして
あきれ返っています


けれども、ほんとうのバドは
客が散らかした部屋を片付け

冷凍のピザを食べながら
テレビで古い映画を見て眠る
ただのサラリーマンなのです


彼が常々好ましく思い
デートに誘いたいと思っていた
エレベーター・ガールのフランが


クリスマス・イブの夜に
彼の部屋とは知らずに
家庭のある部長とここで逢い


不実な相手との恋に絶望して
自殺を図りました


慌てふためいて
隣室の医者を呼ぶバドに
医者夫婦はこの時とばかり
小言を言います


命を取り留めたフランの様子を
部長に電話で話しますが

家族とクリスマスを楽しむ部長は
適当に頼むという返事しかしません


部長とは
家族へのクリスマス・プレゼントを
腕に抱えていながら

フランには何かを買いなさいといって
100ドル札をくれるような男です
身勝手な男が憎いです


バドのジャック・レモンの表情が
コミカルで可笑しく哀しく


フランを演じた
若い日のシャーリー・マクレーンの
新鮮な仕草と笑顔が
ほんとうにかわいいです


どなたにもお勧めしたい
大好きな映画です






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