詩と映画と日記

詩と映画と日記

大地



貧しい百姓のワンルンは
お屋敷の数ある奴隷女の中のひとりを
貰い受けて嫁にしました
彼女は美しくないので
お屋敷の若様の慰み者にはなっていません

こうして出来た妻のオーランは
舅の世話をし、家族の衣類を縫い
夫と共に畑で働きながら
元気な息子たちを産みました

彼女の夢は産まれた息子を着飾って
奴隷として働いていた屋敷へ見せに行くこと

百姓にとって恐ろしいのは天候不順です
大雨が降り続いたり、雹が降ったり
長い間、雨が降らなかったりすれば
たちまち食べるのにも困る飢饉です

ワンルンは妻と共に懸命に働き
はじめに小さな土地を買い、それから
だんだんと土地を買い足していきました

妻のオーランは、懸命に働きました
でも余裕の出来た夫のワンルンは
美しい女に心を奪われてしまいます

オーランは言います
私は美しくないから愛されないのだ
そして悲痛な涙をこぼします

パール・バックの壮大な原作の
ほんの一部分しか映像になっていませんが
少し前の中国の農民の無学の貧しさに心打たれます

今も、世界には飢えに苦しむ人々が多いと聞きます

ノーベル賞に輝いた偉大な物語の原作を多くの方々に読んでいただきたいと思いました


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