バル対策本部  元帥の間

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二章 広がる世界と新たな悪意 第一話



友も守れなかった・・・・・

もっと・・・力があれば・・・・


二章 広がる世界と新たな悪意 第一話



PKの襲来

恐怖

俺の中から沸き出る殺気

抑えられない衝動

頭から聞こえた声

気を失うような痛み

精神が壊れてしまうような

まるで支配されてしまうような感覚

あの声の主に





「とりあえず殺されずにすんだな・・・」


「助けてくれたあの人達・・・誰だったの?」


「さぁ・・・」


荒れた世界であることはなんとなく分かったような気がする


だが、俺はまだこの世界に居ようと思う


良い奴も居れば悪い奴も居る


助けてくれた奴らのように


この世界の全員が悪者ではない限り


まだ楽しめるはずだ


俺はそう信じてる



「とりあえず薬買ってくるよ」



「あ、あぁ」

「俺はポータル付近で待ってるよ」


「了解!」


殺されそうになったのに・・・立ち直りの早い奴だな・・・


思えば俺はあの時何もできなかったな・・・


守ってやれなかった以前にただの足手まといか


もっと強く有りたい


守ってもらうんじゃなくて


守ってやれるように


力が・・・欲しい



「悩み事かな?」


突然話しかけてきた主に悪食は驚いた


「うわっ!!・・・誰だよ何か用?」


「いや~別に用は無いんだけど暇でね~」


「何だよそれ・・・」

「用が無いならどっか行けよ・・・」



「つれないこと言うなってのw」

「あんたも暇なんだろ?あ、違うか?」


「暇じゃねぇ!ここで待ってんだよ」


「待ってる間暇なんだろ?」


なんだこいつ・・・・


「狩りでもしに行くのか?」


「そうだけどって関係ないだろ」


「へぇ~、あのさ俺も一緒に行っていい?w」


「何でだよ・・・」


「暇だからだよっと」


「レベルが違いすぎるだろ・・・あんた50レベじゃん」


「まぁ良いだろ?w別になんもしないからさww」


「・・・・・」



どうする・・・一回落ちて逃げるか・・・・

50レベのシーフか

名前は・・・旋風か


「お~い、聞いてる?」


お構い無しに旋風は悪食の顔を覗き込む


「とりあえず迷惑だから悪いけd」


「お待たせ!って・・・誰この人?」


「あぁ・・・・気にすんな」

鎖位が戻ってきたか

あとはこのうっとおしい奴をどこかへ・・・


「お、来たのかい?」


「あんたにゃ関係ないだろ」


「冷たい旦那だなぁw」


「そんなピリピリしないでさw」


「あんたのせいだよ!!」


なんでこいつこんなにしつこいんだ?

暇だからって他人に付きまとって良いのかよ・・・


「あのさ・・・・知り合い?」


鎖位も気になったのか・・・

聞いたら聞いたで旋風って奴は目を光らせる

危ない奴なのか?

悪食は

「知り合いじゃなくてさっきたまたま会っただけだ」

と言うと


「あんたら二人で狩り行くんだろ?なら俺も付いて行っていいかな?」


何が何でも俺達に付きまとう気だった・・・


「鎖位、お前も言ってやれ迷惑だって」


「・・・・良いんじゃない?」


・・・・ぇ


「おぉwお優しい方だねぇw」


「さ・・・鎖位?」


「別に付いてくるだけなら良いんじゃない?」

「そ・・・そうか?」



「そんじゃ、お言葉に甘えましてw」


「俺の名前は旋風、よろしくなw」




・・・・なんでだ

・・・邪魔はしないなら良い・・・のか?

とりあえず今はレベル上げだな

早いとこまともに戦えるようになりたい



「あんたら、スタンプ狩りに行くのか?」


「そうだけど?」


「ヘネシスに戻って狩場1で狩ったほうが良くない?」


「メルが無いんだよ・・・」



「1000メルくらいやるよw」


「え!?」


「というか、旦那の所持金が気になるんだがなぁw」


「・・・・・・」



「言いたくないっか・・・大体想像は付くけどねw」


「んじゃ、狩場1行くか?お二人さんw」




「あぁ」


「うん^^」



二章 広がる世界と新たな悪意 第一話 完



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