バル対策本部  元帥の間

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三章 私から君に狂喜ヲ 第二話


ショック死・・・どういうことだ

なら覇弓は・・・死んだってことか!?

ありえない!!

信じるか!?こんな馬鹿げた事を!!?


三章 私から君に狂喜ヲ 第二話 



俺は雷破が落ちた後

ずっと鎖位を探していた

ログインしているはずなのに居場所を掴めない


どうなってる・・・サーチできない場所にでも居るのか?

なんでこうありえない事ばかり・・・

クソッ・・・頭が痛くなってくる


そして

30分後

鎖位は何も言わずに落ちていることに気付いた


・・・・何があったんだ?・・・


とりあえず・・・俺も落ちるか

とにかく・・・俺も休みたい・・・


それから俺は10日間だけメイプルから離れた

いろいろ考えたかったし・・・

あんな事があって復帰する気もすぐにはならなかった

あの真っ黒のモンスター

俺の黒い鋼の右腕

ゲームなんだからそんな事あったって・・・・

いや・・・ありえない・・・

あんな事がありえて良いわけ無い・・・

覇弓はどうなった・・・?

鎖位は無事か・・・?

はぁ・・・考えるだけ無駄・・・なのか・・・



そして10日後

鎖位はINして居ない・・・

ん・・・


「雷破!」


「よっ」

「しばらくINしてなかったみたいだけど」

「まぁ・・・仕方ないか」


雷破は大丈夫そうだ

あんな事があったのに・・・

あっ・・・

「雷破・・・覇弓は?・・・」


「・・・・・・・」

「あぁ、元気だったよ」


「本当か!?」

「そっか・・・良かった・・・・」


嘘はいけませんねぇ・・・ククク


「!!」

「誰だ!?」

俺の後ろから甲高くて気味の悪い声が聞こえてきた

誰だ?・・・この男・・・

嘘?・・・どういうことだ?


「チェイサーに一般PCが攻撃されて無事なはずはありませんよ」

「その方は・・・死んでますね・・・ククク」


黙れ!!!

雷破が怒鳴った

死んでるって・・・なんだよ

チェイサー?あの真っ黒のモンスターのことか!?

それにこの男・・・何故あの事を知ってる!!?



「ほらほら、オトモダチが本当の事を知りたがってますよ」

「意地悪しないで教えて上げたらどうですか?・・・ククク」


「くっ・・・・」

「覇弓は・・・もうこの世には居ない・・・・」

「原因不明のショック死・・・」

「PCの前で・・・もう冷たくなっていたらしい」

「しかもメイプルプレイ中に・・・目も見開いたまま・・・」

「覇弓にメール送って・・・返ってきたと思えば」

「覇弓の親からで・・・死んだってことが分かった」


・・・・嘘だ

それこそ嘘だ!!!?


「ありえない!?こんな・・・こんな馬鹿げた事!!」

「なんで覇弓が死んだんだ!?」

「チェイサーとかいうモンスターのせいか!!?」

「あの矢が覇弓の頭を貫いたからか!!?」

「馬鹿馬鹿しい!!」

「そんな事誰が信じる!!?」




「そんなに興奮しないでください」

「信じようとしないのは・・・常識から外れているからですか?」

「今まで沢山見てきたその『ありえない』という事」

「あなたは全て否定できるのですか?」

「沢山見てきた事実を認めたくないんですか?・・・ククク」




「うるさい!!!」

「事実だと!?イカレてんのか!!!?」

「あってもおかしくないと言えるのか!!!!?」

「ゲームで人が死ぬ・・・」

「これがあってもおかしくないって言えるのか!!!!!!?」




「では、私があなたに信じさせてあげましょうか?」

「私は・・・あなたとお話がしたいな・・・ククク」

「ですが・・・」


!!

男が突然武器を構えた

あの武器は・・・

チュロイバー!!・・・


「あなたは来なくていいので・・・ 逝ってくださいね


「!」

「逃げろ!雷h」



「ウグッ!!!・・・・・」


な・・・雷破・・・


「さて・・・行きましょうか」

「ここに居てはさっきの方がまた来るかも知れませんし」

「殺すのも結構面倒ですしね・・・ククク」



「・・・・」

「なぁ・・・お前は・・・どこまで知ってるんだ」

「チェイサーって奴らの事・・・」

「黒い鋼の右腕の事・・・」

「お前なら・・・なにか知ってる気がする・・・」



「焦ってはイケマセン」

「大丈夫ですちゃんと教えて上げますよ・・・ククク」

「これから見たり聞いたりした事は」

「全て信じた方が良いですよ・・・ククク」


信じる・・・か・・・・



「あぁ、信じる!」


そう聞くと男はニヤリと笑い

俺にこう言った


「初めまして、私の名は狂鬼です」

「通り魔PKなどと・・・呼ばれて居ます」

「そして」

「あなたと同じ力を持つものです・・・ククク」



三章 私から君に狂喜ヲ 第二話 完



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