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15歳、残酷な傷「苦しんだ」 旧優生保護法 国提訴 「不良な子孫の出生防止」を名目に、障害者らに不妊手術を強いた旧優生保護法。 子どもを産み育てる基本的人権を奪われたとして、四十年以上前に手術を強制された宮城県の六十代女性が三十日、国に損害賠償を求めて提訴した。 「障害者はいなくなればいいという思想であまりに残酷な手術」と義理の姉。 支援者は「全国の被害者救済の第一歩に」と司法に期待を寄せた。 「お姉さん、頑張ってね」。 不妊手術を強いられた六十代の女性がつぶやいた。 約四十年間生活を共にしてきた義理の姉が、知的障害のある女性に代わり、訴訟の準備を進めてきた。 「(当事者は)苦しんで、ひた隠しにして生きてきた」。 姉は三十日に開いた提訴後の記者会見で障害者差別の解消を訴えた。 「かわいいでしょ」。 今月下旬、宮城県の自宅で女性は自分で縫った雑巾を手に話した。 緑やオレンジなど色とりどりの糸で刺しゅうした星やネコ。 福祉事業所で得意の洋裁をしたり介護施設で友人と折り紙や体操をしたりして毎日を過ごす。 提訴した三十日の朝は「私はちゃんと(留守番)しているから」と姉を見送った。 十五歳で不妊手術を強いられた。 へその下には縦約八センチの傷が残るが、本人に手術の記憶はない。 姉は「手術の恐怖で忘れたのでは」と推し量る。 術後に腹部の痛みを訴え、怖さからか、受診した婦人科では数人がかりで押さえ付けなければならないほど暴れた。 「あまりに残酷だ」。 姉は県に情報開示を求め、「遺伝性精神薄弱」との診断で手術されたことが昨年七月、分かった。 一歳の時に手術を受け、麻酔の影響で知的障害になったと家族から聞いており、説明が食い違う。 国も「当時は適法だった」「実態調査は考えていない」と繰り返すだけ。 「裁判をしなければ何も変わらない」と提訴を決めた。 女性は、食器を洗ったり洗濯物を畳んだりと家事の手伝いもでき、簡単な日常会話は可能だ。 姉も「個性を生かすことができれば、障害があっても明るく生きられる」と話す。 インターネットに書き込まれる、障害者への偏見や中傷の言葉。 旧優生保護法が改定されても「障害者はいなくなればいい、生きていては良くないという思想は消えていない」と感じる。 「今まで声を上げられなかった方々も、勇気を持って声を出してほしい」。 障害者が立ち上がり社会が変わることを願った。 ◆「被害者救済の一歩に」支援者ら司法判断期待 「全国にいる被害者を救済する第一歩になってほしい」。 三十日午前、旧優生保護法下で不妊手術を強制された原告の支援者ら約三十人が「国は謝罪と補償を」と書かれた横断幕を掲げて仙台地裁前に集まり、国への憤りや司法判断への期待を口にした。 障害者支援団体代表の永井康博さん(58)は「時間が経過するほど、責任の所在は分かりにくくなる。国は早く姿勢を改めるべきだ」と厳しい表情。 一九六三年に知的障害を理由に不妊手術を強いられたという宮城県の七十代女性は「提訴をきっかけに、他の被害者も声を上げてほしい」と話した。 約十五年にわたって支援活動を続けてきた杉山裕信さん(51)は「やっとの思いで提訴までこぎ着けた。障害者の人権が守られる社会になってほしい」と訴えた。 弁護団長の新里宏二弁護士は「国は当事者をずっと放置し続けてきた。裁判を通じ、差別されてきた人々への謝罪と補償を早期に実現したい」と語った。 【東京新聞 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201801/CK2018013002000258.html】原告の60代の女性。自分で縫った雑巾について話してくれた=宮城県内で体の傷は癒えても、心の傷は一生残りますね。平成の終末期に一つの大きな転換期を迎えていますね。🌠
2018.01.31
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発達障害から知的障害、精神障害、身体障害まで 専門家のノウハウを キーワード検索できるメルマガ・データベースを無料公開レデックス株式会社(本社:東京都町田市、代表取締役:五藤 博義)は、発達障害などの認知障害に関する専門家や当事者などの寄稿500本を、キーワード検索できるデータベースを2018年1月25日(木)から公開します。利用者登録などいっさい不要で、好きな時にいつでも自分が知りたい内容の記事を閲覧できます。画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/147931/LL_img_147931_1.jpgメルマガの掲載の例メルマガ【レデックス通信】データベースhttp://www.ledex.co.jp/news/magdb■メルマガ【レデックス通信】とは2010年7月20日に創刊以来、180号にわたって、発達障害や知的障害、精神障害、身体障害にかかわる研究者や当事者、親や支援者が寄稿するメールマガジンです。原則、隔週の金曜日に、1,150人(1月25日現在)の購読者にテキストメールで配信されています。バックナンバーは各メルマガの紙面そのままをWebページにして公開していました。残念ながら検索性が低く、自分の関心のある記事を探すのは困難でした。■キーワード検索機能とはこのたび、500を超えるメルマガ記事を探すためのキーワード検索機能を新設しました。記事に含まれる、困り(診断名)や支援方法、専門家名を、100以上の項目一覧から選択して、記事を参照することができます。困り(診断名)では、代表的な障害名から場面緘黙や聴覚情報処理障害(APD)などのかなり専門性の高い語彙までカバーしています。支援技術では、ソーシャルスキルトレーニング(SST)などの定番技術から、DIR/フロアタイム、人工内耳といった最新の技術まで収録しています。執筆者及び専門家では、医師(橋本 圭司、川端 秀仁、中川 雅文:敬称略、以下同様)、大学研究者(岩永 竜一郎、金森 克浩、巖淵 守)、教育関係者(井上 賞子、高松 崇、柳下 記子)、支援者(北出 勝也、石井 京子、鹿野 佐代子)、当事者(冠地 情、井上 智)、保護者(堀野 めぐみ、荒木 友希子、あしたん)など多彩な顔触れです。■メルマガ検索からできること困りをもつ当事者には、自分の困りの原因や解決方法について調べ、理解を深めることができます。現在連載中の「成人ディスレクシアの独り言」の執筆者、井上 智氏が、30代の頃までディスレクシアという障害があることを知らずに苦しんでいたことを書かれています。そういった人を少なくするための一助となればと考えています。周囲の親や支援者には、当事者の理解や、起きている問題の解決のヒントを知ることができます。本人しか分からない「感覚過敏」のことを知って、今までと違う環境調整の方法に気づいたり、解決が難しい問題行動への対処方法となるペアレントトレーニングの存在を知って、役立てていただけるのではないかと思います。■メルマガ概要名称 : レデックス通信編集責任者: 五藤 博義(レデックス株式会社 代表取締役、研究所長)ブラウザ : Windows、Macなどのパソコン用及びiPhoneなどのスマホ用に対応料金 : 無料URL : http://www.ledex.co.jp/mailmag■メルマガ検索機能公開記念 発達支援セミナーメルマガで紹介されている障害支援ノウハウを元に、子供の認知機能の発達支援を、メルマガ編集長の五藤博義が講演します。外見からは分かりにくい発達の困り、アセスメントに基づく支援と併せて、メルマガ検索機能と活用方法を解説します。日にち:第1回 2月20日(火)、第2回 2月21日(水)時間 :午後7時から午後8時30分場所 :東京都千代田区九段南3丁目8番10号 川内ビル3階 株式会社健生 東京支店 会議室料金 :無料対象 :主に発達障害と知的障害に関心をもつ方ならどなたでもご参加いただけます。※セミナー申込・問い合わせは以下のURLからお願いします。第1回 http://bit.ly/2CVuBas第2回 http://bit.ly/2EyqnWo■レデックス株式会社概要本社 : 〒194-0002 東京都町田市南つくし野1-3-6代表 : 代表取締役 五藤 博義設立 : 2005年7月資本金 : 2,200万円主要事業内容: 認知機能関連コンテンツの企画・開発、 教材ソフトの企画・開発、 教育カリキュラムの開発、 教育機関・療育施設・高齢者施設等へのコンサルティングURL : http://www.ledex.co.jp/【SankeiBiz https://www.sankeibiz.jp/business/news/180125/prl1801250932015-n1.htm 】メルマガの掲載の例 とてもユニーク、かつ有効的な取り組みですね。🌠
2018.01.30
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発達障害(16) 特性に合わせ伝え方に工夫を発達障害の子どもに、これからお話しするような三つの育て方をすると、成長してから不安やうつなどの二次障害が起きやすくなります。一つ目は、多くの親御さんが「普通」だと思っている育て方です。わが国で「普通」と思われている育て方の中には、発達障害の特性のある子どもと相性の悪い場合がしばしばあります。 たとえば、「言って聞かせればわかるはず」という考え方がそうです。 コミュニケーションが苦手な子どもや集中しにくい子どもは、「××をしてはダメ」「○○をやりなさい」と口頭だけで指示されても、ピンとこない、興味がない、ちゃんと聞いていないなどの理由で、頭に入っていかないことがよくあります。 何度繰り返しても同じやり方では変わりません。子どもの特性に応じ、大事なことは書面で見せる、気が散りにくい静かな場所で伝えるなど、伝え方を工夫する必要があります。 そうしないと、親御さんはちゃんと伝えたつもりなのに子どもは全く理解できておらず、とりあえず見よう見まねでその場をしのぐといった生活をずっと続けることになってしまいます。 親御さんは決してそんなつもりはないと思いますが、これは、子どもからすれば放置された状態であり、望ましい環境とは言えません。 いつも見よう見まねで生活していると、性格が場当たり的になります。周りの人と頻繁に摩擦が起き、ケンカも増えます。 こうした環境に育つと、不安や、他人への猜疑心(さいぎしん)が強くなりがちです。情緒不安定で攻撃的になる。そして、将来に対して展望も持てなくなってしまうことがあるのです。◇ 発達障害では、精神科医で信州大付属病院子どものこころ診療部長の本田秀夫さんに聞きます。(聞き手・松本航介)[ 2018年01月24日 The Yomiuri Shimbun http://www.yomiuri.co.jp/osaka/feature/CO029712/20180124-OYTAT50008.html ]幼い頃から向き合う時間を持つことで、伝わることも増えてゆくのでしょうね。🌠
2018.01.29
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発達障害の子の母はテレビドラマ化を目指すパーティーに誰からも招待されることがなかった小さな子が主役になった、新しいテレビドラマが誕生するかもしれません。レイリー・ステファンソンは6歳。発達障害の女の子です。発達障害のために、人から誤解されたり避けられたりすることがあります。レイリーの父親の、レイリーをパーティーに招待してくれない友だちについての不満の書き込みはネット上で話題になりました。大きな反響があり何千ものメッセージが届きました。母親のクリスティンは、娘のレイリーのつらい経験を活かして、発達障害について「正しい理解と心温まる面白い」短編動画を作ることを考えています。その短編動画をもって、テレビ局に長編のドラマを作るように売り込みをする予定です。「テレビドラマになれば、たくさんの人に知ってもらえます。このドラマで、発達障害について理解してもらい、根深い偏見もなくすことができるかもしれません。」テレビで放映されることで、たくさんの他の発達障害の子の家族の助けになることを願っています。短編動画は、レイリーの母親のクリスティンや他の発達障害の子の母親たちによって作られている、発達障害者の支援団体によって制作されます。クリスティンはこう言います。「家族たちは支援を必要としています。母親たちはみんな同じように困っていました。 私はたくさんの母親たちともっと話をしたい、大丈夫と言いたい。そして、発達障害について知りたかったら、発達障害の人と話をしてみればいいと思います。そこから始まります。動画では、子どもたちが適切な支援を受けることができるように、日常生活で直面している困難についてとりあげていきます。そして、発達障害の子どもたちを受け入れて、多様性に喜んでください。 動画では、レイリーの将来の姿、成人に成長して、すばらしくて面白い人になっているのを見ることができます。」(出典・画像:英Chronicle Live)動画を見ることによって誤解もなくなり、前向きになれる家族も少なくないはずです。テレビドラマ実現するといいですね。(チャーリー)【たーとるうぃず https://www.turtlewiz.jp/archives/14047】母親ならではの強さにパワーを感じますね。テレビドラマ、日本でも是非と願ってやみません。🌠
2018.01.28
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支援学級?普通学級?4歳から始める発達障害児の就学活動 by なないおうちには普通学級に通うADHDとアスペルガー症候群の娘と、支援学級に通う自閉症スペクトラムの息子がいます。子供たちが発達障害と診断されたのは4歳と2歳の時。療育と幼稚園に通いながら小学校はどうなるのだろう・・と不安に思っていました。 前回の記事:私は母親失格? 自分に余裕がなく、子どもをかわいいと思えなくなっていた by なないお就学に関しては非常に地域差があり、就学判定で適していると思われるところを勧められるところもありますし、特に就学判定などなく、保護者の意志で申し込みをするところがあります。私の地域では就学判定は希望者だけ、あとは保護者の申し込みで教育委員会が決定する流れになっています。最近、発達障害のことをよく知られるようになってきたため診断を受けるお子さんも多くなってきています。私の自治体ではほぼ全ての小学校に支援学級があり、毎年学級数が増え教室が足らない、普通学級に通うお子さんのサポートである通級指導教室も増やせど増やせど待機がでている状態です。うちの子供たちの小学校では来年度支援学級が12クラスになる予定だそうです。なので私の自治体では最近、年長の7月には意思を決めて希望を出さなければ、支援学級には入れない可能性があるといわれるようになりました。早いところでは6月といわれることもあるそうです。(うちの子供たちの頃は10月でした。)どの学級にいれるのがこの子にとってよい選択なのか、これは保護者として非常に悩むところです。特別支援の状況は全国同じではなく、地域や学校によって非常に大きな差があるのが現状です。実際にオープンスクールなどで見学もしてしっかり考えたい保護者の方も多いのではないでしょうか。そのためには年長から始めても間に合わない場合もでてくるのです。もしお子さんの進路に迷われているのであれば、4歳児である年中から就学に関する情報を集めておかれることをお勧めします。<発達障害のある子供の就学の選択肢> 発達障害児といえどもいろんなタイプのお子さんがいます。そのお子さんの状態に合わせていくつかの選択肢があります。どんなものがあるか、ざっくりとご紹介します。・普通学級発達障害があるからといって必ず支援学級などを選ばなくてはならないわけではありません。タイプによっては普通学級でも問題なくやっていける場合も多くあります。普通学級に在籍すると障害によるサポートが受けられないわけではありません。学校や地域によって差はありますが、私の娘は普通学級に在籍しながら多くのサポートを受けてきました。・通級指導教室 普通学級に在籍する支援の必要なお子さんが時々授業をぬけて通う教室です。(支援学級在籍の場合は利用できません)東京都の場合は特別支援教室という形で各学校に巡回する形でサポートをうけます。その他の場合は自治体によって形は様々で、時々支援学級に取り出しという形で通級指導を受けるところ、通級指導教室が設置してある別の小学校に通うところ、などがあります。私の娘も小学校1年から3年まで通級指導教室に通っていました。別の小学校に月に2回、2時間授業をぬけて通う形でした(これも自治体によって違います)個別に必要なカリキュラムが組まれ、学習支援や運動や楽器の指導、ソーシャルスキルなどを学んでいました。在籍校とも連携がとられており、日常のサポートにも繋がっていました。・特別支援学級 特別支援学級には、知的障害を伴う場合の知的学級と、知的障害を伴わない場合の情緒学級があります。その他の障害を持つ場合の学級もありますが、発達障害児が対象となるのはこの二つ。学校によっては特別支援学級の設置がない場合や情緒学級の設置がない場合、分かれていない場合もあります。発達障害と言っても文科省の指針によるとADHD(注意欠陥多動性障害)やLD(学習障害)の診断だけでは支援学級の対象ではなく、自閉症スペクトラムの診断が必要になることが多いです(自治体の判断によっては可能な場合もあります)特徴として一クラスの人数の上限は8人までとなっています。つまり少人数での支援が受けられるということです。支援学級に在籍していてもずっと支援学級だけで学ぶわけではなく、交流学級といって普通学級に授業を受けにいくこともあります。お子さんの状況により選べる学校も多いようです。うちの息子は情緒学級に在籍していますが、国語と算数は支援学級、その他理科社会や図工体育などは交流学級で学んでいます。うちの子供たちの通う小学校では、支援学級在籍の子供たちも交流学級のクラスの一員として受け入れられており、出席番号や靴箱やロッカーもあります。運動会など学校行事も交流学級の一員としてやっています。情緒学級なので学習の進みも通常学級と同じです。知的学級の場合は、教科によって支援学級でお子さんに合わせた進み方、可能な教科は交流学級という形になっているようです。ただ、これは地域や学校によって大きな違いがあり、支援学級が隔離されているようなところもあります。行事だけの交流や、交流学級に行ってもクラスの一員ではなくお客さん扱いのようなところもあるそうです。知的障害を伴わない情緒学級でも学齢どおりの学習指導がされていないところもあります。なので実際に就学予定の学校を見学したり就学相談でしっかりお話を聞いた上で判断することが大切になってきます。・特別支援学校 特別支援学校は障害の程度が基準に達しないと入ることができません。発達障害の場合は知的障害を伴う場合に選ぶ方が多いようです。一クラスが3~6人程度で手厚く、一人ひとりに合わせた教育や自立を助けるための支援が行われています。ざっくりとどのようなサポートの形があるのかご紹介しました。地域差学校差は大きくありますが、支援学級にするのか、普通学級にするのか、我が家はどうやって決めてどうなっているのか、その判断のポイントについて、次回にお話させていただけたらと思います。関連記事:私、ちゃんと「大変」だったんだ…!息子に“グレーゾーン”の診断が下り、溢れてきた涙 by ナナハル著者:なないお年齢:49歳子どもの年齢:娘11歳、息子9歳発達障害を持つ子供たち二人を育てるシングルマザー。乳がんを患い治療中。頭の中をTwitterに垂れ流しながら復活の呪文をとなえています。娘:明るくスパイシーなアクセル全開系女子。ADHD(注意欠陥多動性障害)、アスペルガー症候群。息子:おだやかで刺激に弱いダジャレ数学少年。自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)ブログ【うちの子流~発達障害と生きる】URL: http://nanaio.hatenablog.com/※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。【T- SITE http://top.tsite.jp/news/kids/o/38470306/】今の支援体制の現状がとても分かりやすく提示されているので、クリップしておきます。312万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。🌠
2018.01.27
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男親だからこそ できることを 知的障害ある子へ理解を 仕事上の人脈や経験を生かし●「福岡おやじたい」発足4年 一見して障害とは分かりにくい自閉症や知的障害のある子どもたち。彼らへの理解を深めてもらおうと、父親ら男性だけで活動するグループがある。その名も「福岡おやじたい」(一般社団法人、福岡市)。仕事上の幅広い人脈や行動力を生かし、啓発イベントや勉強会を企画。「だれもが互いに認め合う、温かい社会」を目指して活動する原動力とは-。 今月6日、同市東区のホール。「笑顔と絆のスクラム」と銘打ち、年に1度開催している啓発イベントに、本年度はダウン症の書家として全国的に知られる金澤翔子さん親子らを招き、700人以上を集めた。 そろいの青いTシャツで運営に当たったメンバーたち。冒頭、理事長の吉田正弘さん(61)はいつものように一人息子で知的障害がある陸人さん(20)を伴い、壇上であいさつに立った。「息子です。きょうはちょっとノリが悪いようですが」。会場が温かい笑いに包まれる。つられるように、陸人さんもにっこり笑った。 グループは2013年、市内の児童・生徒の父親が交流する「おやじサミット」が特別支援学校で開催された際、運営に携わった障害児の父親たちが「せっかくできた横のつながりを生かそう」と14年4月に任意団体として発足。昨年6月、一般社団法人に移行した。現在、会員は父親や賛同する有志ら30代後半~60代の計17人。会社員や経営者、弁護士など職業も幅広く、それぞれのネットワークを通じて協賛金などを募って活動資金に。本年度は、専門家らを招いて発達障害を学ぶセミナーや記録映画の上映会なども開いた。 「(障害児の)母親は子育ての一番の功労者、理解者だからこそわが子のことで手いっぱいになりがち。仕事で外に出て動ける父親だからこそできることがある」と吉田さん。一番の目的は「地域にはいろんな障害のある人がいて、ともに暮らしていると知ってもらうこと」だ。 ◇ ◇ 吉田さん自身、息子の障害をすんなり受け入れたわけではない。生まれつき目鼻立ちがはっきりし、いつもニコニコしていた陸人さん。健診などで知的障害の可能性を指摘されたと妻に聞かされても「成長が遅いだけ」と考えた。一般の保育所から療育施設に移ると、陸人さんの表情は見違えるように生き生きし始めた。療育施設の卒園に際し、当時6歳だった陸人さんに贈る言葉をしたためる際、自然と涙がこぼれた。「できることを増やしていこうね。守ってあげるよ…いつまでも」。息子の障害をはっきり認めた瞬間だった。 仕事を言い訳に子育てにそっぽを向く父親や、妻子と別れる夫も少なくない。おやじたいの活動に触れることで「障害を受け入れられない親が変わるきっかけになれば」と言う。 陸人さんは通りやスーパーなどで突然、大声を上げることも。不快そうな目で見られることもしばしばだが「障害があるからだと理解してもらえば温かい目で見てくれるようになる」。 まず親など当事者が「前向き」にとらえ、広く地域の人にも知的障害や自閉症などの特性を分かってもらう。そのためには結局「草の根で息長く、声を掛け続けていくしかない」-。メンバー共通の思いだ。 ◇ ◇ 月1回の定例会ではイベントや研修会の準備のほか、活動の方向性についても議論を交わす。発足から4年となり、障害の特性によって就労、生活介護など「わが子」の課題も多岐にわたるため活動の優先順位に頭を悩ませ、メンバーの入れ替わりもある。それでも開設したフェイスブックのページをフォローする人は6200人を超えた。 6日のイベントの終わりに、吉田さんは再びマイクを握った。「皆さんの中にも、きれい好き過ぎる方、片付けが苦手な方、数学の苦手な方が絶対いますよね。私は完璧、という人の方が少ない」。発達障害か、そうでないか「境目」はあいまいでは、との問い掛けだ。「そういうことが理解できれば、お互いにいい社会ができるのでは」どろよk 男親の強みも弱さもかみしめて、おやじたちの手探りが続く。=2018/01/25付 西日本新聞朝刊 https://www.nishinippon.co.jp/feature/listening_library/article/389000/=「福岡おやじたい」発足4年 啓発イベントであいさつに立った「福岡おやじたい」のメンバーたち。マイクを握る理事長の吉田正弘さんと、息子の陸人さん(左から2人目) 地道な努力が大きな力と成してゆくのでしょうね。🌠
2018.01.26
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知的障害の女性記録35年…映画「やさしくなあに」てんかんの持病を持つ知的障害の女性とその家族の生活を記録したドキュメンタリー映画「やさしくなあに」が3日から金沢市香林坊の映画館「シネモンド」で公開される。公開に先立ち、監督の伊勢真一さん(69)が金沢市内でインタビューに応じ、「映画を見て、自分のこと、家族のことを考える時間にしてほしい」と来場を呼びかけた。 伊勢さんのめいにあたる西村奈緒さん(44)=横浜市=は、生まれてまもなく難治性のてんかんと知的障害があることが分かった。幼少期は、医者から「長くは生きられない」と宣告されていたという。 ドキュメンタリー映像作家の伊勢さんは「奈緒ちゃんの元気な姿を記録した『動くアルバム』を作って、家族を喜ばせよう」と思い、西村さんが8歳の頃からその一家の撮影を開始。これまで35年間、のべ1000時間以上撮影してきた。1995年の1作目「奈緒ちゃん」を始めに続編を2本制作し、順次公開してきた。 4作目の今作は、様々な困難に立ち向かいながらも前進するありのままの家族の姿を映し、昨年夏に完成。争いごとが嫌いで、両親のけんかに割って入った時に西村さんが言った「やさしくなあに……、って言わなくちゃ」という言葉からタイトルを取った。 編集作業に取りかかっていた2016年7月、神奈川県相模原市の知的障害者施設で入所者19人の命が奪われる事件が発生した。伊勢さんは「知的障害者は言葉で十分に理解できないかもしれないが、世間の声を完全に理解できていないということではない」と強調。「(事件では、県警が犠牲者を)匿名で発表したことで触りにくい話になったが、障害者の声を切り捨てないでほしい。映画が事件について考えるきっかけになれば」と語った。 西村さんの母信子さんは映画を見て、「奈緒ちゃんがいたから私も元気で生きてこられた」と話しているといい、伊勢さんは「『親ってなんだ』『家族とはどういうものか』など、最初の10年で気づかなかったことに気づき、物の見方も深まってきた」と語った。今後も、ライフワークとして一家の撮影を続けるという。 110分。上映は16日まで。一般1700円、60歳以上1200円、学生1000円、高校生以下500円。問い合わせはシネモンド(076・220・5007)へ。【読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/local/ishikawa/news/20180205-OYTNT50175.html】奈緒さんを題材とした4作目の作品、何より家族の大きな宝ですね。🌠
2018.01.25
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発達障害の妻の気持ちを理解できたのは、夫自身も脳に障害を抱えたから――高次脳機能障害を抱えた著者が説く「理解」とはメディアが「発達障害」を取り上げるようになって、苦しみや生き辛さを抱えている人々に光が当てられ始めた。発達障害を抱える人々の特徴、関わり方や対策、その治療、実は秘められている才能など、あらゆる面が見え始め、お互いに歩み寄れる社会になりつつあると感じていた。 しかし『されど愛しきお妻様』(鈴木大介/講談社)を読むと、まだまだ理解が足りないと感じる。本書は発達障害を抱える人ではなく、その周囲で一緒に苦しんでいる人に読んでほしい。メンタルをこじらせた恋人ではなく、そのパートナーに読んでほしい。発達障害を抱えた人やメンタルをこじらせた人は、その隣にいる人の「無理解」にも苦しんでいるのだ。■発達障害を抱えた「お妻様」 本書のあらすじをご紹介しよう。著者の鈴木大介さんは、発達障害を抱え、メンタルもこじらせてしまった「お妻様」と出会い、結婚した。お妻様は、発達障害を抱えるせいで、子どもの頃から窮屈な思いをしてきた。お妻様の母親から「お前はダメな子だ」と叱責され、愛情を満足にもらえなかった。その結果、鈴木さんと出会い、そして同棲する頃には、毎日のようにトイレでリストカットを繰り返した。 鈴木さんはリストカットを繰り返すお妻様を理解しようと努力したが、それでもきつい言葉を投げつけてしまった。片付けも、洗濯も、食器洗いさえもできないお妻様に、「なんでそんなこともできないのか?」となじった。フリーランスで働く鈴木さんに時間や金銭的余裕があれば、もう少し優しくできたかもしれない。それでも、昼過ぎに起き出して、家事もやらずにゲームを始めるお妻様の姿を見たら、誰だってきつい言葉を投げたくなる。 しかしある日、お妻様が脳腫瘍で倒れてしまった。生死をさまようお妻様を見て、ようやく鈴木さんは、お妻様を支えていたのではなく、お妻様に支えられていたことを知る。 お妻様の規格外のパーソナリティーを愛していた鈴木さん。それだけではない。鈴木さんは、社会の裏側に生きる人々に取材をして記事を書く仕事をしている。なかには深い心の闇を抱える人々にも取材をして、読者にリアルを伝えていく。仕事の帰りは、心の闇に引っ張られ、どうしようもなく叫びだしたい気持ちになる。そんなとき、お妻様の「水族館行きたい」という勝手な一声が、鈴木さんを強引に現実に引き戻してくれた。家に帰ると、ステテコ一丁でごろんと寝転がるお妻様を見て、とてもありがたく感じた。鈴木さんはお妻様を支えているようで、支えられていたのだ。お妻様は、なくてはならない存在になっていた。 脳腫瘍の中で最も悪性の高い「膠芽腫」から奇跡的に回復したお妻様だったが、5年後の生存率は8%。そんなお妻様を支えるべく、鈴木さんは家事も仕事も、今まで以上に全力を出した。その結果、今度は鈴木さんが脳梗塞で倒れてしまった。頑張りすぎたのだ。その後遺症として、鈴木さんは高次脳機能障害を患う。 だが、鈴木さんはこれを「僥倖」という。高次脳機能障害という、発達障害に似たような症状を患うことで、初めてお妻様の気持ちが、お妻様が見ている景色が見えたというのだ。■お妻様の「できる」を増やしていく 鈴木さんは、日常でできていたあらゆることができなくなった。レジで支払う釣銭が出せない、探し物が見つからない、人の話が聞けない。他にも様々な症状が現れ、その度に困った。しかしそれは、鈴木さんが今まで取材してきた社会の裏側の人々やお妻様の姿と重なった。 たとえば、探し物が見つからない「注意障害」。人は視野に入るものすべてが見えているわけではなく、「そこに物がある」と認識して初めて「見える」。机に置いてある財布も、認識できなければ、いつまでたっても存在しないことになる。お妻様も「注意障害」を抱えており、食器を片付けるときも平気で箸やコップを残していくし、物が置いてあるところに平然と座ってしまう。鈴木さんはいつも「なぜだ?」と疑問に思っていたが、いざ当事者になると理解できた。これは注意して直るものではない。ならば、なにができるだろうか。 高次脳機能障害からかなりのところまで回復した鈴木さんは、お妻様と気持ち良く生活するため「環境」を変えていった。たとえば、お妻様が片付けしやすいよう、机の上からできる限り「物」をなくした。鈴木さんにとっては「机の上に置かれた本」でも、お妻様にとっては「片付けの妨げになる物」だ。 鈴木さんは「遂行機能障害」も抱えた。だからこそ、お妻様にこのような指示をするようになった。たとえば洗濯の手伝いをお願いするとき、まずはゲームをしているお妻様に「ゲームストップ~。ちょっとお願い~」と言い、待機状態にさせる。決して「洗濯物手伝って」とは言わない。ゲームのセーブ中に指示を忘れてしまうかもしれないからだ。「ゲームやめたよ~」と言いながらやってきたお妻様に、鈴木さんは「洗濯乾燥機の中から洗濯物を持ってきて」と指示する。いきなり「洗濯物を片付けて」と言わないのには理由がある。「洗濯物を片付ける」とは「洗濯乾燥機から洗濯物を取り出し」「洗濯物を畳み」「洗濯物をあるべき場所にしまう」という3つの作業の集合体。「遂行機能障害」とは、その3つの組み立てができないことだ。だからお妻様には随時作業を指示していく。算数で習う約分のように、徹底的に割り切れなくなるまで作業を細かくして、その都度指示を出していくのだ。■苦しみを理解する ここまで読んで、「そこまで指示しなくても分かるだろう」と思う人は、非当事者、つまり「無理解」な人の傲慢だ。お妻様の場合、このように指示しないと、作業を投げ出して別のことを始めてしまう。作業中に別のことに気を取られ、洗濯物を忘れてしまうのだ。無理解な人は、それを平気でなじる。結果、お互いの関係が壊れ、苦しむことになる。 今、発達障害を抱えている人との関係で苦しんでいる人がいるならば、それはお互いの「無理解」からくるものではないだろうか。鈴木さんも高次脳機能障害を患い、そこからある程度回復することで、お妻様を理解し、助け合う関係が築けた。しかし高次脳機能障害を患わなければ、「夫婦関係は空中分解していた」と言い切っている。お妻様に「なぜそんなこともできないのか」と言い放っていたあの頃は、「精神的なDVに近かった」そうだ。 鈴木さんが高次脳機能障害によって気持ちが高ぶって抑えられないとき、お妻様は鈴木さんの背中を何も言わずにさすった。「辛いよね。分かるよ」と言うようにさすった。たったこれだけで鈴木さんの気持ちは少しずつ静まっていった。この経験を通して鈴木さんは、ようやく気づいたことがある。お妻様がリストカットを繰り返し、苦しんでいたあのとき。お妻様は鈴木さんに、血だらけになったトイレの掃除を望んでいたんじゃない。「辛いよね」と言いながら、背中をさすってほしかった。抱きしめてほしかったのではないかと。 本当に辛いとき、苦しんでいるとき、私たちはまず「その気持ちを理解してほしい」と願う。「苦しいね」という共感や理解の一言で救われる。発達障害やメンタルを病んで苦しんでいる人がいるならば、まずは「なぜ苦しんでいるのか理解する」ところから始めるべきだ。そしてお互いが生きやすい環境づくりを目指していく。私たちの「無理解」が誰かを苦しめていることに気づくと、それだけで私たちの世界が少しだけ救われるはずだ。[ダ・ヴィンチニュース https://ddnavi.com/review/431358/a/]【楽天ブックスならいつでも送料無料】されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間 [ 鈴木 大介 ]夫婦といえども、ここまで分かり合えるようになるとは、また不思議な展開ですね。☆ミ
2018.01.24
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知的障害を持つ少年との友情描く「バケツと僕!」 紘毅と徳永ゆうきが共演「無敵のハンディキャップ」の北島行徳による小説「バケツ」を原作とした「バケツと僕!」が、3月3日より東京・新宿K's cinemaほか全国にて公開される。本作は、養護施設で働くことになった青年・神島と、軽度の知的障害を持つ15歳の少年・バケツとの交流を描く人間ドラマ。主題歌の作詞作曲も手がけるシンガーソングライターの紘毅が神島を、北島から「バケツのイメージにそっくり」と太鼓判を押された演歌歌手の徳永ゆうきがバケツを演じた。また神島の先輩・黒田役をNHK連続テレビ小説「わろてんか」の岡本玲が務めるほか、竹島由夏、杉田かおる、ダチョウ倶楽部、海原はるか・かなたらがキャストに名を連ねている。メガホンを取ったのは本作が監督デビュー作となる石田和彦。それぞれの役柄について紘毅は「誰かのために生きていく。必死に自分の夢を追い続けている僕にとっては新鮮なものでした。けどそんな生き方もいいなって。いつかそんな人間になれるようにもっともっと頑張らないと!」と、徳永は「正直、難しい役どころでした。 自分自身、どのようにしたらいいのかと不安もたくさんありましたが、監督はじめ、共演者、スタッフの皆さん、周りの方々に支えていただき、無事、撮影を終えることができました」とコメント。岡本は観客へ向けて「観てくださった方の心に、熱すぎずぬるすぎず、それぞれのちょうどいい温度であったかいなにかが広がる作品になればと思います。笑ってください。怒ってください。もしかしたら涙もあるかもしれません」と語った。[ナタリー https://natalie.mu/eiga/news/266202]人情味溢れる作品、公開が楽しみですね。311万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。🌠
2018.01.23
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娘の自閉症、友達に分かりやすく 母制作の紙芝居に反響、絵本化三島市のフリーライター竹山美奈子さん(50)が、自閉症の一人娘鈴乃ちゃん(8)=県立沼津特別支援学校小学部2年=の障害を、友達に分かりやすく伝えようと2年前に自費制作した紙芝居「すずちゃんののうみそ」が反響を呼んでいる。「自閉症が脳の障害と知れば、接する側のストレスも和らぐ。たくさんの人に関心を持ってほしい」と話す竹山さん。紙芝居は18日、岩崎書店から絵本として発売された。 鈴乃ちゃんは2歳から近くの公立保育園に通い、3歳で自閉症と診断された。「鈴ちゃん、今日は大暴れだったよ。雨嫌いだもんね」「鈴ちゃんの変顔、超面白い」「どうしてしゃべれないの?」。竹山さんが園へ迎えに行くと、クラスメートは率直に話し掛けてきた。 「自分たちとの違いを受け止めた上で、鈴乃と仲良くしたい、もっと知りたいという気持ちを感じた」。園児とのやりとりは心地よく「いつかこの“小さな理解者”たちに、娘の行動の理由をきちんと説明して、お礼を言いたい」と思った。2016年3月の卒園を控え、当時出版社の社員だった竹山さんは、昼休みなどの合間を縫って文章を書きためた。 「うまれたときから 『のうみそ』が ちょっとだけ みんなと ちがうからなんだって」。本文や大人向けに付けた脚注には、脳の機能障害が原因で起きる行動や特徴を挙げた。音や光、肌への感覚が過敏なため、奇行やパニックが起きること、目の回転などの感覚遊びを無意識に行って落ち着こうとすることなどを伝え、対処方法も添えた。 神奈川県でアトリエを開く三木葉苗さん(42)がイラストを、三木さんの妹で自閉症の咲良さん(37)が題字をそれぞれ提供した。 卒園直前、竹山さんは全園児の前で紙芝居を披露した。10部を他の園や図書館、療育施設に贈ると、職員や母親らから購入の希望が寄せられた。特別支援学校に通う自閉症の子の親からは「交流先の小学校で事前に読み聞かせてもらったら、スムーズに受け入れてもらえた」と感想が届いた。これまでに印刷した紙芝居計350部は間もなく完売する。 絵本「すずちゃんののうみそ」は医師の監修を加え、加筆修正した。B4変型判。税抜き1600円。全国の書店で販売している。[静岡新聞SBS http://www.at-s.com/news/article/women/report/448033.html]【楽天ブックスならいつでも送料無料】すずちゃんののうみそ [ 竹山 美奈子 ]母の愛情がたっぷり感じられる絵本ですね。🌠
2018.01.22
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不明から40日余り…蓮くん、無言の帰宅 福井県坂井市の川で見つかった男児の遺体は、先月から行方不明となっていた田中蓮くん(3)と判明した。 蓮くんは20日夜、家族に見守られながら無言の帰宅をした。坂井市三国町を流れる九頭竜川の河川敷で19日、男児の遺体が見つかった。 警察によると、男児の遺体はDNA鑑定の結果、先月9日から行方不明になっていた越前市の会社員・田中了士さん(30)の長男で蓮くん(3)と分かった。警察からの連絡を受け、現場を訪れた蓮くんの両親ら遺族が花を手向けた。行方不明から40日あまり。 懸命に捜索を続けた両親らに見守られながら、蓮くんは20日夜に無言の帰宅をした。蓮くんの父親・了士さん「こうやって帰ってきてくれて、本当に蓮は親孝行な子」司法解剖の結果、蓮くんの死因は低体温症か溺死とみられ、警察は誤って川に転落したとみて調べている。[日テレNEWS24 http://www.news24.jp/articles/2018/01/21/07383461.html ] いなくなってから40日、元気に見つかることを祈っていましたが、最悪の結果になってしまい残念です。 心よりお悔やみ申し上げます。
2018.01.21
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発達障害の人を採用してサイバー犯罪に対抗自閉症やアスペルガー症候群のような脳神経学的に他の人とは異なる人たちには、これまでのような面接試験では不利になることが少なくありません。 しかし、専門の教育を受け働く機会を得れば、サイバーセキュリティの専門家として、デジタル時代を支えデータを守る必要不可欠な存在にとなります。 サイバーセキュリティは、デジタル社会の現代において重要な問題です。 家庭から企業や政府機関にいたるまで、データを保護することに懸命です。どのようにして、守り続けていくかが課題となっています。 サイバー攻撃をしかけてくる者たちは、最新の手法でますます多様化した方法を用い、サイバー攻撃は高度なものになり続けています。 英ブリティッシュ・テレコム社では、毎日10万件以上の悪意のあるソフトウェアを検出しています。 サイバー攻撃をしかけてくる者の創造性の高い思考に対峙するためには、私たちにも創造的な思考が必要となります。 そのため、まず必要となるのは十分な才能を持ち、訓練を受けた人を確保することです。 2022年までに、サイバーセキュリティの専門家は180万人不足するという推定もあります。 専門家が大きく不足する問題に対応するためには、才能のある人を受け入れ、教育をし、雇用することが必要です。 これまでに受け入れていなかった、多様な才能、多様な視点の活用が重要です。 自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥障害など発達障害の人たちが重要な存在となってきます。 例えば、アスペルガー症候群や自閉症の人は、ものごとを体系的に捉え考えることが得意であり、数学やパターン認識など、サイバーセキュリティに求められる重要なスキルが特に優れています。 発達障害の人たちにとって問題となるのは、これまでに行われてきたような採用面接方法では大きく不利になってきたことです。 そのために、雇用されることが難しく、雇用されても適切なサポートを受けることができていないこともあります。 英自閉症協会によれば、発達障害の成人でフルタイム雇用をされているのはわずか16%しかいません。 ブリティッシュ・テレコムでは、発達障害の人たちのサイバーセキュリティに対する可能性を理解し、採用面接の方法を変えました。 典型的な質問に答えてもらうこと、長所と短所を伝えてもらうこと、それらをやめます。 関心があることについて話してもらうことにしました。 このような方法は、ソフトウェア開発分野の企業でも行われています。マイクソフト、Amazon、SAPなどでこの方法が成功しています。 英国では、英国政府通信本部のインテリジェンスとセキュリティの部門で大きな成功をおさめています。 もちろん、この方法によってすべての発達障害の人がうまくいくわけではありません。スタートです。より多くの方法が模索される必要があります。 また、この変化をもっと大きく実現していくためには、政府と企業の間の協力も必要です。 ブリティッシュ・テレコムでは、英国政府と採用プログラムを協同して行い、子どもたちにサイバー業界に関心をもってもらう取り組みも行っています。 デジタル時代において、脳神経学的な多様性、ニューロダイバーシティは妨げになるようなものではなく、むしろ優れているものとして捉えるべきです。 仕事だけでなく、社会全体に利益をもたらす、取り残されてきた才能ある人たちに活躍してもらえる機会を作れるのです。 広く見過ごされてきた能力のある人たちを知り、学んでもらうことで、専門家不足の重要な問題に対応でき、サイバー犯罪に対抗できる力を強化できるのです。(出典:英Project Syndicate)(画像:Pixabay) 面接なんてしなくても、活躍できるようになったらと思います。 ちょっと働いてみてお互いよかったら、もっと働く。 ニューロダイバーシティの価値や効果を鑑みれば、面接方法をこれから洗練させるよりも、実行性が高いそんな採用方法がますます増えていくと私は思います。マイクロソフトが自閉症の人を雇用する理由 (チャーリー) 【たーとるうぃず https://www.turtlewiz.jp/archives/14297】 発達障害の人が無条件に仕事に就ける時代もそう遠くはなさそうですね。310万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。🌠
2018.01.20
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精神障害者雇用の特例処置は差別である厚生労働省は12月22日、企業が精神障害者を雇用しやすくする特例措置を来年4月から設けることを決めました。 障害者雇用促進法によると、従業員のうち一定割合以上の身体障がい者や知的障害者の雇用を事業主に義務づける法定雇用率は現在2.0%です。2018年4月からは改正障害者雇用促進法が施行され2.2%に引き上げられます。そして、身体障害者と知的障害者に加え精神障害者の雇用も義務化されます。 現行は、週30時間以上働く障がい者は1人、週20時間以上30時間未満働く障害者は0.5人に換算して算出します。今回の特例処置の内容は5年間の時限措置ですが、精神障害者に限り、週20時間以上30時間未満の労働でも雇用開始から3年以内か精神障害者保健福祉手帳を取得して3年以内の人は1人と数えることが可能になります。 その背景にあるのは、身体障害者や知的障害者に比べ、精神障がい者は短時間労働でないと仕事が長続きしない人が少なくない、職場に定着しにくいという認識(厚生省幹部談)かと思われます。 私は、年間1000人の働く人たちと産業医面談を行っており、そのなかで障害者雇用された従業員との面談も年間50件ほどしています。その経験から、今回の決定に反対はしないものの、なんとも言えないもの(疑問?)を感じざるをえません。その理由を3つお話しさせていただきます。特例は全障害者雇用に適応すべき まず1つめとして、今回の精神障害者への特例は、身体障害者や知的障害者への差別でもあり、全障害者雇用に適応すべきだと思うからです。 労働契約法第5条には、「使用者は労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」として明記されています。これは安全配慮義務として、従業員の持つ病気に関係なく、従業員が安全安心に働くことができる職場環境をつくることを意味します。 障害と病気の定義や違いについて言及することは(本稿では)避けますが、安全配慮義務は少なくとも、精神障害者と身体障害者や知的障害者を分けるものではないと思います。どうして、精神障害者だけが、短時間の労働でも1人分としてカウントされ企業が雇用しやすくされるべきなのでしょうか。今年私が産業医面談した26歳のAさんは、学生時代の交通事故で下半身不随になり車椅子生活をしています。ほかの従業員たちと同じように働いていますが、毎週仕事のない土曜日にリハビリに通っています。リハビリを行うことで今すぐ下半身が動くわけではありませんが、下半身にも刺激を与えることで神経や筋肉の萎縮(劣化)を防ぎ、いずれ将来的に医学が進歩し、再び両足で歩くことができる機会が訪れたときに、すぐにそれを受けられるようにありたいと、夢を語る姿が印象に残っています。 彼は本当は週に2~3回リハビリに通いたいようですが、現状、仕事との両立でそれはできていません。このように、障害のリハビリに参加したいが時間的制約のためできていない障害者はたくさんいます。このような人たちにも、今回の短時間勤務でも1人分の雇用とカウントされる特例が認められるのであれば、彼らの雇用継続にも結びつくと信じます。やる気の維持こそが必要 2つめの理由は、障害者は千差万別だからです。 私の産業医先はほとんどがホワイトカラー職務です。たまたま私のクライアントには知的障害者はいないため、面談はすべて身体障害者か精神障害者となりますが、障害者雇用の従業員は年に1~2回の産業医面談を定例として設けることを企業にはお願いしています。その面談を通じて感じることは、一概に障害者雇用といっても、その従業員の障害の種類、程度、そして“やる気”は千差万別だということです。 車椅子の人に高さ調整しやすい机を用意する、視覚が不自由な人のために音声化ソフトを用意する、聴覚が不自由な人のために大きな会議では手話サービスを用意する、障害者トイレの設置等、このようなことは安全配慮のうちであり、企業にとっては障害者社員への特別扱いではないと私は考えます。 一方、どの程度の仕事を任せられるかは、一概に他人の半分量しかできないと最初から決めることのできないものです。実際の仕事内容により、量やプレッシャー、期限の有無などは本当にさまざまです。実際に長く雇用が継続している障がい者においては、しばらく働くなかで産業医-人事-部門の上司たちとのたび重なる話し合いや調整により、各障がい者社員にとって“適度”なところに落ち着いたものです。最初から決めうちではありません。各自の適度適量は千差万別なのです。前述のような身体障害者へのリハビリ同様に、精神障害者にも、定期的な集団または個別のカウンセリングやコーチング等によるやる気の維持こそが、勤務時間を減らすことよりも必要なのかもしれないと考えます。 障害者の雇用継続の原動力 3つめの理由は、雇用の継続は障害者でもそうでなくても、その個人のやる気と個人への総合的評価によるものだからです。障害者社員の前向きなやる気、企業側からの社員へのポジティブな評価、この2つが揃って、チーム(会社)としての継続的なサポートの歯車は回り続けます。それこそが、障害者の雇用継続の原動力だと私は考えます。 最近、クライアント企業のある部署が閉鎖されることになりました。その部署に勤める障害者雇用の男性は、部署の閉鎖が社内にアナウンスされると同時に、複数の他部署から異動の依頼があったそうです。これは彼の普段の仕事ぶりが評価されての雇用の継続なのです。 また、他社において私が30代の身体障がいを持つ女性との面談の中でいただいたコメントを紹介します。「私はこの会社には、学生時代に受けていたような“特別扱い”がないことが一番気に入っています。ほかの社員と同じように評価やフィードバックを受け、仕事がきついときもあります。車椅子用に自動ドアやトイレがあることには感謝しています。しかし、社内にいると、みんな普通に接してくれます。学生時代のように自分が障害者であることを自覚しません。それが一番気に入っています」 このような環境で働く彼女の仕事のやる気は、誰でも容易に想像できると思います。 今回の特例処置が施行されれば、企業にとっては1人分の障害者雇用ポイントを稼ぎやすくなりますから、確かに精神障害者への雇用のハードルは下がるでしょう。しかし、これが本当に精神障害者雇用の継続に結びつくかは別の問題だと思います。 産業医としては、勤務時間内に、定期的なリハビリ(身体機能訓練等)、通院、心理療法(カウンセリングやコーチング)、そのほかにも特別研修などのプログラムに積極的に通ってもらう。その時間や場合によっては費用も提供することを推奨推進してくれるような特例を期待したいと思います。 (文=武神健之/医師、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事)【引用】12月24日付朝日新聞デジタル記事『精神障害者、雇いやすくする特例措置 厚労省、来春から』●武神健之(たけがみ・けんじ) 医学博士、産業医、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事。20以上のグローバル企業等で年間1000件、通算1万件以上の健康相談やストレス・メンタルヘルス相談を行い、働く人のココロとカラダの健康管理をサポートしている。著書に『職場のストレスが消える コミュニケーションの教科書―上司のための「みる・きく・はなす」技術 』(きずな出版)、『不安やストレスに悩まされない人が身につけている7つの習慣 』(産学社)、共著に『産業医・労働安全衛生担当者のためのストレスチェック制度対策まるわかり』(中外医学社)などがある。ニュースサイトで読む: http://biz-journal.jp/2018/01/post_22021.htmlCopyright © Business Journal All Rights Reserved.障害は。千差万別、その中でまた平等を求めてゆくのもまた難しい問題ですね。🌠
2018.01.19
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発達障害のあなたの人生を輝かすために斯界の第一人者が教える 社会での働き方、職業選択のコツ 本書『発達障害を仕事に活かす(朝日新書)』(星野仁彦/朝日新聞出版)のタイトルにもある「発達障害」という言葉をどこかで耳にしたことがある、という人も少なくないのではないだろうか。 発達障害はいくつかのタイプに分類される。 自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害などが含まれ、これらは生まれつき脳の一部の機能に障害があるとされている。 その一般的な特徴としては、「対人関係が苦手」「過剰なこだわり癖」「空気が読めない(周囲を困らせる)」「仕事・家事の段取りが苦手」等々が挙げられるが、いくつかのタイプの発達障害を併発、個人差が大きいという特徴もあるようだ。 しかし、総じて「障害」と呼ばれるために「だから治らないのだろう」とか、「社会に適応しづらいに違いない」と思うかもしれないが、本書はそんな偏った先入観を排し、「多動」「衝動性」「過集中」といった発達のアンバランスも、その適性が職業と結びつけば想像を絶するプラスの効果をもたらすと、発達障害の活かし方を指南してくれる。 著者自身も発達障害の医師で、40万部超のベストセラー『発達障害に気づかない大人たち』(祥伝社)を2010年に上梓。 発達障害の実態により適するように意図から「発達アンバランス症候群」(凸凹症候群)と呼んでいる。 著者によると、彼らは自分の特性を知らないがゆえに、他人に対しては「困らせる人」になって人を傷つけ、自分に対しても自分を傷つけ、追い詰めていることがある、という。 それゆえ、専門的技術職に就いている人たちの中に発達の凸凹を持っている人が少なくないことを知れば、うつや依存症など二次的な症状で苦しむ当事者を支援することにもつながる、と述べている。 本書はそのような観点から、第I章では大人の発達障害とはどういうものか、第II章では発達アンバランス症候群をどう見立て、どう活かしていけばよいか、第III章では発達アンバランス症候群の原因と対処法に関する専門性の高い最近の知見について解説している。 もちろん、発達障害の医学的な定義についても詳細な説明がなされているが、実際にアスペルガー症候群やADHDなどと医学的に診断されても、「実態にそぐわないケースも多々ある」と著者はいう。 その理由は、ひとくちに大人の発達障害と言っても障害の種類が幅広く、障害の現れ方もその程度や発達の段階によって大きく変わることがよくあるからだが、著者によると、このことを知らない医療関係者はまだまだたくさんいるし、その一方で「自分はADHDだ」といった思い込みによる自己診断も、かえって社会参加や社会適応を難しくさせるので注意が必要だと忠告する。 このように、大人の発達障害に対する理解や認識が乏しい現状にあって、著者は独自の「星野式多軸診断」法を編み出すと共に、関心があることにとことん進んだり(過集中)、 好奇心を持って(新奇追求傾向)何かを発見したりする(創造性)といった彼らのポジティブな傾向に注目し、自分の特性に合った職業を選ぶことを強く勧めている。 ようするに、発達障害は「先天的なハンディキャップなのでずっと発達しない」のではなく、発達の仕方に生まれつきアンバランスがあるだけ。 それを本人が自覚し、また周囲も彼らの凸凹のある発達の仕方を理解し、サポートすることによって、ハンディキャップになるのを防ぐだけでなく、「その人の特性や専門性を活かせる道が開ける」というわけだ。 本書で、発達に凸凹がある著名人の例として挙げられているのは、漫画家のさかもと未明さんや作家の市川拓司さんらがアスペルガー症候群、女優の黒柳徹子さんや経済評論家の勝間和代さん、書道家の武田双雲さんらがADHD、女装家のミッツ・マングローブさんが学習障害で、現に彼ら自身がそれをカミングアウトしていて、それぞれの特性を活かして活躍していることは周知の事実だ。 本書を読むことで、発達障害をネガティブにとらえるのではなく、ポジティブな側面に目が転じられ、職業選択の指針や仕事への活かし方を見出すきっかけになるだろう。 もしかしたら、それが「生きづらさ」を感じているあなたの人生を輝かせるための処方箋となるかもしれない。 [ダ・ヴィンチニュース https://ddnavi.com/review/429570/a/ ] 【楽天ブックスならいつでも送料無料】発達障害を仕事に活かす (朝日新書) [ 星野仁彦 ] 書物も随分と多々出てきましたね。🌠 本書『発達障害を仕事に活かす(朝日新書)』(星野仁彦/朝日新聞出版)のタイトルにもある「発達障害」という言葉をどこかで耳にしたことがある、という人も少なくないのではないだろうか。 発達障害はいくつかのタイプに分類される。 自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害などが含まれ、これらは生まれつき脳の一部の機能に障害があるとされている。 その一般的な特徴としては、「対人関係が苦手」「過剰なこだわり癖」「空気が読めない(周囲を困らせる)」「仕事・家事の段取りが苦手」等々が挙げられるが、いくつかのタイプの発達障害を併発、個人差が大きいという特徴もあるようだ。 しかし、総じて「障害」と呼ばれるために「だから治らないのだろう」とか、「社会に適応しづらいに違いない」と思うかもしれないが、本書はそんな偏った先入観を排し、「多動」「衝動性」「過集中」といった発達のアンバランスも、その適性が職業と結びつけば想像を絶するプラスの効果をもたらすと、発達障害の活かし方を指南してくれる。 著者自身も発達障害の医師で、40万部超のベストセラー『発達障害に気づかない大人たち』(祥伝社)を2010年に上梓。 発達障害の実態により適するように意図から「発達アンバランス症候群」(凸凹症候群)と呼んでいる。 著者によると、彼らは自分の特性を知らないがゆえに、他人に対しては「困らせる人」になって人を傷つけ、自分に対しても自分を傷つけ、追い詰めていることがある、という。 それゆえ、専門的技術職に就いている人たちの中に発達の凸凹を持っている人が少なくないことを知れば、うつや依存症など二次的な症状で苦しむ当事者を支援することにもつながる、と述べている。 本書はそのような観点から、第I章では大人の発達障害とはどういうものか、第II章では発達アンバランス症候群をどう見立て、どう活かしていけばよいか、第III章では発達アンバランス症候群の原因と対処法に関する専門性の高い最近の知見について解説している。 もちろん、発達障害の医学的な定義についても詳細な説明がなされているが、実際にアスペルガー症候群やADHDなどと医学的に診断されても、「実態にそぐわないケースも多々ある」と著者はいう。 その理由は、ひとくちに大人の発達障害と言っても障害の種類が幅広く、障害の現れ方もその程度や発達の段階によって大きく変わることがよくあるからだが、著者によると、このことを知らない医療関係者はまだまだたくさんいるし、その一方で「自分はADHDだ」といった思い込みによる自己診断も、かえって社会参加や社会適応を難しくさせるので注意が必要だと忠告する。 このように、大人の発達障害に対する理解や認識が乏しい現状にあって、著者は独自の「星野式多軸診断」法を編み出すと共に、関心があることにとことん進んだり(過集中)、 好奇心を持って(新奇追求傾向)何かを発見したりする(創造性)といった彼らのポジティブな傾向に注目し、自分の特性に合った職業を選ぶことを強く勧めている。 ようするに、発達障害は「先天的なハンディキャップなのでずっと発達しない」のではなく、発達の仕方に生まれつきアンバランスがあるだけ。 それを本人が自覚し、また周囲も彼らの凸凹のある発達の仕方を理解し、サポートすることによって、ハンディキャップになるのを防ぐだけでなく、「その人の特性や専門性を活かせる道が開ける」というわけだ。 本書で、発達に凸凹がある著名人の例として挙げられているのは、漫画家のさかもと未明さんや作家の市川拓司さんらがアスペルガー症候群、女優の黒柳徹子さんや経済評論家の勝間和代さん、書道家の武田双雲さんらがADHD、女装家のミッツ・マングローブさんが学習障害で、現に彼ら自身がそれをカミングアウトしていて、それぞれの特性を活かして活躍していることは周知の事実だ。 本書を読むことで、発達障害をネガティブにとらえるのではなく、ポジティブな側面に目が転じられ、職業選択の指針や仕事への活かし方を見出すきっかけになるだろう。 もしかしたら、それが「生きづらさ」を感じているあなたの人生を輝かせるための処方箋となるかもしれない。 [ダ・ヴィンチニュース https://ddnavi.com/review/429570/a/ ] 【楽天ブックスならいつでも送料無料】発達障害を仕事に活かす (朝日新書) [ 星野仁彦 ] 書物も随分と多々出てきましたね。🌠
2018.01.18
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知的障害児への主権者教育どうすれば? 話題選びにヒント選挙権年齢が18歳に引き下げられ、特別支援学校でも主権者教育が始まっています。知的障害のある子どもに対して、学校現場は、どんな風にアプローチすればいいのでしょうか。東京学芸大の菅野敦教授 15年ほど前から、知的障害のある人が成人期になってトラブル回避や将来設計などを学ぶオープンカレッジを開いています。そこでは、自己選択や意思決定を苦手とする知的障害者の支援方法について研究しています。身近な「モンシロチョウ、アリ、ハチの中ではどの昆虫が好きか」を例に考えると、各昆虫を観察して「体のつくり」「足の数」などの観点ごとに特徴を整理し、共通点や違いを把握します。そして、自分はどの観点を優先するかを決め、各昆虫を比較して優先順に配点。観点ごとにつけた点数を合計して得点の高いものが、自身の選んだ「好きな昆虫」になります。【朝日デジタル https://www.asahi.com/articles/ASKDF51K0KDFUTIL02X.html 】東京学芸大の菅野敦教授=東京都小金井市自己選択に意思決定さえできるようになれば、生活に潤い、活力が湧いてきますね。🌠
2018.01.17
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障害理由で入居拒否、過半数「ある」 不動産業者調査京都府の乙訓地域の福祉施設などでつくる「乙訓圏域障がい者自立支援協議会」(事務局・長岡京市井ノ内)が実施した同地域の不動産仲介業者への聞き取り調査で、過半数が、単に精神障害や知的障害があるという理由で入居を断る賃貸物件のオーナーや管理会社が存在する、と回答したことが9日までに分かった。同協議会は「入居の実績を積み重ね、偏見を解消していきたい」としている。 調査は、精神や知的の障害者が地域生活を送る際、住居確保が高いハードルとなっているのか実態を明らかにし、自由な家探しにつなげようと、初めて実施。アパートなどの賃貸物件を扱う乙訓地域の13業者から昨年5~7月に聞き取り、11月に結果をまとめた。 自殺などで「事故物件」になるとしてオーナーが事前に障害者への物件紹介を断る▽障害者のトラブルがあって以降、オーナーが障害者の受け入れを一切拒否▽精神障害者の入居可能な物件は全体の1割以下-などの回答があり、同協議会は「オーナーや管理会社に障害への偏見や先入観が残っている現状が分かった」とする。 一方、仲介業者の間では「障害者だからトラブルが多い」との意識があるのは半数未満にとどまった。「件数的には一般の人のトラブルが多い」「ごくまれなケースがオーナー仲間の口コミで伝わってしまうことがある」などの指摘があり、常時連絡がつく相談先や支援者の見守り体制を望む声が目立った。 調査を担当した同協議会メンバーで長岡京市内のグループホーム所長を務める安西桂子さん(59)は「仲介業者側の敷居が低かったことは大きな発見で選択肢が広がる。支援者の存在をアピールし、オーナー側との接点を増やして理解を広げていきたい」と話す。 2018年度、調査結果を紹介する講演会を予定する。結果をまとめた冊子を作成済みで、希望者には無料で渡す。問い合わせは同協議会事務局075(954)7939。【京都新聞http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20180110000056 】実際に賃貸住宅を長男が成人後にと考えた物件も家族の身分証明に愛の手帳などを提示した際に、難色を示すような違和感を感じたことがあります。子どもが幼い頃には済ませられることでも、加齢とともに逆に見え隠れする偏見、悲しい現実です。🌠
2018.01.16
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障害児の母親らの社会参加後押し 市民団体と商議所が連携「よこすかテレワーク」インターネットなどを活用し、時間や場所にとらわれずに働ける「テレワーク」に適した仕事を、定職に就きづらい障害児の母親らにつなぐ取り組みが横須賀市で始まった。子どもの付き添いや介護と仕事の両立が難しい女性の「社会参加したい」との願いを後押しし、企業が悩む人手不足の解消にもつなげる狙いだ。 取り組みの名称は「よこすかテレワーク」。 横須賀商工会議所と、障害児の母親らでつくるグループ「sukasuka-ippo(すかすかいっぽ)」が連携し、先月から運営している。 グループのメンバーを中心に十四人が登録。 商工会は市内の企業や団体などに周知し、外部発注できる業務を掘り起こす。 受注するのは、広告デザインやウェブページの作成、会員制交流サイト(SNS)の定期更新など。 働き手はそれぞれのスキルに応じ、空き時間を利用して仕事をこなす。 商議所の担当者は「アンケートで人手不足と答える事業者は多く、取り組みは力になる」と話す。 小学校の特別支援学級に通う自閉症の長男(6つ)を持つ竹島聡子さん(42)は、「すかすかいっぽ」のメンバーとしてホームページなどをデザインした経験を生かし、イベントのチラシ作成などを請け負った。 「送り迎えなど、障害児の親はどうしても時間の制約がある。在宅の仕事を増やすことは意味がある」と語る。 昨年八月に発表された厚生労働省研究班の調査によると、障害があり特別支援学校に通う子どもの保護者のうち、登下校に付き添わざるを得ず、生活や仕事に影響を受けている人は全国で六割を超える。 「すかすかいっぽ」代表の五本木愛さん(43)は「移動支援などのデイサービスはあっても、ヘルパーが不足していて利用しづらい。決められた時間、日数で働くのは難しい」と説明。 「ばりばり働いてきた人が家にこもるのは精神的につらい。介護を担う女性らにも取り組みを広げたいので、どんどん仕事を発注してほしい」と呼び掛けた。 「すかすかいっぽ」は来月、説明会を開く(日時、場所は未定)。問い合わせは五本木さん=電080(5484)8186=へ。【東京新聞 http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201712/CK2017122602000152.html】限られた時間だからこそ取り組む力も湧いてきますね。こういう取り組みがもっと増えてくるといいですね。🌠
2018.01.15
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<発達障害を知ろう>子供や夫が発達障害だったら? 実話コミックエッセイが大人気発達障害が世間で話題になるにつれ「うちの子どもや夫も、もしや!?」と疑った人は多いはず。 でも、その違和感だけで病院に飛び込むのは早い。なぜなら、発達障害の症状の出方は個人差が大きく、十人十色だからだ。 こどもメンタルクリニック新大塚の原成輝院長によれば、そもそも発達障害の専門病院はまだ少なく、急増する患者に追いついていない状況だという。「認知度が上がったのはいいことですが、その響きに焦って“うちの子は大丈夫か”と病院に駆け込む方が多い。初診に1年待ちなどという状況もザラです。まずは支援センターや教育センター、学校であればスクールカウンセラーに相談し、必要そうであれば病院へ。発達障害にまつわる書籍も多く出ていますので、そちらを参考に理解を深めることもできます」 そこで手始めに、発達障害のある家族をテーマにした作品を読むことをおすすめしたい。日常生活の中での事例がわかりやすく描かれているものが多く、ほかの家族に与える困惑や問題が描かれた作品もある。 やみくもに不安がるのではなく、情報収集して、正しい知識を身につけることが大事。当事者にしかわからないエピソードの数々を知ることは、周囲の発達障害のある人たちへの理解にもつながるはずだ。WEB連載で話題沸騰!誰も気づけない障害を描く●『うちの子は字が書けない~発達性読み書き障害の息子がいます』(千葉リョウコ著 宇野彰監修 1200円 ポプラ社刊) 小学2年生になっても字が書けるようにならなかった息子・フユくん。ノート1ページの漢字練習に1時間、黒板の字は写しきる前に消されてしまう。そんなフユくんは発達性読み書き障害と診断された。この障害は、知的発達には問題がなく、教室での行動にも目立ったところが出にくいため、学校でも家庭でも気づかれにくい。本書は日本でほとんど知られていない発達性読み書き障害について当事者が描いた初めてのコミックエッセイ。〈担当編集者からのコメント〉 「程度の差はあっても40人学級に3人の確率でいるのに、ほとんど知られていない発達性読み書き障害。当事者である親子の実体験を、しっかりとした監修のもと描いた物語です」アスペルガー親子の明るい子育て記録●『マンガ版 親子アスペルガー 明るく、楽しく、前向きに。』(兼田絢未著 松鳥むうマンガ 合同出版刊 1300円) 仕事も育児もまったくうまくいかないダメ人間。自分を責めてばかりで心が安まるときはなかった。そんなアスペルガー症候群(現在の診断名はASD)の母親による、アスペルガー症候群の2人の息子との、怒って泣いて笑って感動の子育て記録。本書では、ASDの人の感覚特性を、日常のエピソードを通してわかりやすく紹介。また本音と建前の間で苦しむASDの人たちにどのように伝えたらよいかのヒントがたくさんつまった作品だ。〈担当編集者からのコメント〉 「納得できないことに対し理論でていねいに説明していく子育て法は筋が通っている。お母さんが精神的に不調なときに息子たちが慰めてくれている様子は心が温まります」 【楽天ブックスならいつでも送料無料】うちの子は字が書けない 発達性読み書き障害の息子がいます (一般書) [ 千葉 リョウコ ]【日時指定不可】【銀行振込不可】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】マンガ版親子アスペルガー 明るく、楽しく、前向きに。 兼田絢未/原作 松鳥むう/マンガ[週間女性PRIME http://www.jprime.jp/articles/-/11002 ]漫画版、どんどんと増えてきていますね。
2018.01.14
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おかもとまりの夫が訂正「発達障害ではなく傾向」楽プロデューサーのnao(37)が、妻でタレントのおかもとまり(28)が自身について「軽度の発達障害」と明かしたことについて、「正確には、発達障害ではなく、発達障害の傾向がある(性格)という事」と訂正した。 おかもとは5日のブログで「旦那は、昔から軽い発達障害(勉強や記憶力、音楽の才能はピカイチなのに、簡単なことができないの)」と告白し、大きな反響を呼んだ。 反響を受けnaoは11日、ブログを更新。再び受診したクリニックで「発達障害的な要素は多かれ少なかれ誰しもがあるらしく、性格との判別が非常に難しい」と言われたという。アスペルガー症候群の傾向がみられるというが、以前に受診した際にはその結果を妻に「軽いかんじだったよ」と伝えたことで、「まりは軽度の発達障害と認識し、私も特に否定もしませんでした。これもわたしのマイペースな性格のせいです。ブログに掲載時も確認しましたがマイペースなせいか特に気にしませんでした...」と認識のズレが生じていたことを明かした。 自身の症状については「ダメな部分の性格もゆっくりかければ改善するとお医者さんは仰っていたので、今年は片付けなかったり、ズボラな自分と真摯(しんし)に向き合い、治していこうと思います。まりに、これ以上ストレスを与えないためにも、自分が変わる事で見せていければと思います」としたが、「私は発達障害の傾向があると言われていますが、私は決して自分自身で大変だと感じたことはありません。あくまでも私は...ですが」と強調した。[日刊スポーツ https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201801110000482.html]先日のおかもとまりさんの訴えを受けての、あくまでも性格の範囲内という夫側の訴え。夫婦間のズレ、難しいものですね。309万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。🌠
2018.01.13
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「違憲」で提訴の男性「仕事したい」岐阜の30代男性 警備会社相手に地位確認も求める 成年後見制度の利用に伴い、警備業法の欠格条項で警備会社を退職せざるを得なくなったのは、職業選択の自由を保障した憲法に違反するとして、岐阜県東濃地方に住む30代の男性が10日、国に100万円の損害賠償を求めて岐阜地裁に提訴した。 勤めていた警備会社を相手に社員としての地位確認も求めた。 原告側弁護団によると、成年後見制度の利用に伴う欠格条項を巡って、国に賠償を求めるケースは全国で初めてとみられる。 訴えなどによると、軽度の知的障害がある男性は2014年4月に岐阜県内の警備会社に就職した。 それまでも含め約10年間、警備員の仕事をしていた。 親族に男性名義で勝手にローンを組まれたり、乗用車を購入されたりしたため、男性は自ら成年後見制度の利用を家庭裁判所に申し立て、17年2月に制度に基づいて保佐人がつくことになった。 岐阜家裁中津川出張所はNPO法人・東濃成年後見センターを保佐人に選任した。 男性は制度利用の手続き中に、警備業法の規定で被保佐人は警備員として働けないことを知り、退職せざるを得なくなったという。 成年後見制度を利用した人に対しては約180の法律で、職業や資格を失う欠格条項が定められている。 弁護団によると、男性は「何かを間違えてやめてくれということならともかく、理由もなくやめなければいけないのはおかしい。警備員の仕事に戻りたい」と訴えている。 勤務先だった警備会社も「非常に仕事熱心で助かっていた。法律で定められているから退職してもらったが、解雇したかったわけではない」と説明しているという。 成年後見制度 認知症や知的障害などで判断能力が不十分な人について、家庭裁判所から選任された親族や弁護士らが財産管理や契約行為を代行する制度。 民法改正で2000年4月に導入された。 本人の判断能力に応じて保護の必要性が高い順に後見、保佐、補助の3段階がある。 公職選挙法は成年後見人が付いた人は選挙権と被選挙権を失うと規定していたが、13年に東京地裁が違憲と判断し、法改正で規定が削除された。 成年後見制度の欠格条項廃止法案、国が提出方向で調整中 内閣府によると、成年後見制度の利用者に対する欠格条項は、前身の禁治産制度を引き継ぐ形で定められている。 禁治産制度は対象者を「能力がない」とする前提でつくられ、差別解消の目的もあって2000年に成年後見制度に改められたが、欠格条項は残ったままになっている。 欠格条項を巡っては2015年7月、大阪府吹田市の臨時職員だった知的障害者の男性が、地方公務員法の規定を理由に再任用されなかったとして、市を相手取り復職と未払い給与の支払いなどを求めて大阪地裁に提訴し、現在も係争中だ。 成年後見制度利用促進法が16年に議員立法で成立したのを受け、政府は17年3月、利用促進に向けた基本計画を閣議決定した。 次期通常国会に成年後見制度の利用を理由とした欠格条項全てを廃止する法案を提出する方向で調整を進めている。 内閣府は「欠格条項には合理性がない。ノーマライゼーションを進める観点からも廃止は必要」としている。 しかし、今回提訴した男性の弁護団は「これまでも改正する機会はあったのに放置されていた。政府の不作為だ」と批判し、訴訟を通じて男性の権利回復を目指す。 知的障害者とその家族らでつくる「全国手をつなぐ育成会連合会」の久保厚子会長は「欠格条項が廃止されれば一律に排除されることはなくなる。国の努力は歓迎すべきこと」と評価する。 一方で「世間に色眼鏡で見られている限り、本当の意味で障害者が能力を発揮できる社会にはならない。訴訟を通じて国民一人一人の意識改革が進んでくれれば」と話す。【毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20180111/k00/00m/040/128000c】おかしいと分かっていても、提訴しないと動かない国の体質自体を改善しないとですね。🌠
2018.01.12
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発達障害(15) 二次障害育て方が関係発達障害の子どもの支援を考える上で、「育て方」はとても大切です。前回お話ししたように、発達障害そのものはおそらく何らかの脳の異常によって起きますが、発達障害として生まれてきた後、どんな大人に育つかということには、育て方が関係するのです。私は、育て方を四つのタイプに分けて考えています。一つ目は、その子の発達障害の特性をきちんと理解し、特性に応じて必要なことを身につけさせるという育て方です。特性に合わないことは、無理に教え込もうとはしません。 発達障害の子は、興味の対象が偏りやすいという特性があります。そのため、目標を定める時は、本人が興味を持って取り組めるような目標と方法を考える必要があります。 その際、少しの努力ですぐに達成できるような目標を作ることが大切です。ほかの子には簡単にできることでも発達障害の子にはうまくできないことがあります。「できるはずだ」と思ってほかの子と同じ目標を掲げ続けると、その子はつらくなってしまいます。 コミュニケーションが苦手な子は小さい時はできるだけ叱らずに褒めてください。叱られると人に相談する意欲が下がってしまいます。なるべく気軽に人に相談し、協力してもらいながら何かを進めていくということを習慣づけることが大切です。 こういう育て方を幼い頃から行っていくと、うつなどの二次障害を防げるのです。 ところが、次の三つの育て方では、二次障害が起きやすくなります。わが国の多くの親御さんが「普通」と思っている育て方、苦手克服のために訓練を過剰に行う育て方、本人の意志に任せ過ぎる育て方。この三つです。◇ 発達障害では、精神科医で信州大付属病院子どものこころ診療部長の本田秀夫さんに聞きます。(聞き手・松本航介)[2018年01月10日 The Yomiuri Shimbun http://www.yomiuri.co.jp/osaka/feature/CO029712/20180110-OYTAT50015.html?from=oyartcl_blist]二次障害を防ぐ為の知識を持っていると助かりますね。🌠
2018.01.11
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障害者虐待116件認定…16年度家族などからが91件 県内の市町村が2016年度に受けた障害者虐待の相談・通報件数は287件(前年度比54件増)で、そのうち116件(同19件増)が虐待と認定されたことが県のまとめで分かった。 虐待は、家族などの「養護者」からが91件(同8件増)、グループホーム職員など「障害者福祉施設従事者など」によるものが25件(同11件増)だった。 内訳は、暴力などの身体的虐待が80件で最多。 以下、暴言を吐くなどの心理的虐待37件、介護や世話をしない放棄・放置15件、財産を不当に処分するなどの経済的虐待14件、性的虐待6件と続いた。 虐待を受けた障害者は、男性56人、女性65人で、年代は40、50歳代がともに25人で最多。 以下、20歳代23人、30歳代16人などだった。 障害の種別でみると、知的障害77人、精神障害30人、身体障害27人、難病などその他心身機能の障害9人、発達障害1人だった。 虐待をしていたのは、養護者では父28人、母25人、兄弟姉妹13人、夫10人などの順。 施設従事者などでは、就労指導員などのその他従業員13人、生活支援員12人などだった。 県障害者支援課は「昨年度は施設職員などによる虐待についての通報件数が特に増えた。相模原市の知的障害者福祉施設で起きた殺傷事件の影響で社会の関心も高まっているのではないか」としている。 【読売新聞埼玉版 http://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20180109-OYTNT50164.html】逃げ場のない虐待、行政ももう一歩踏み込んでの見守りが不可欠になってきていますね。🌠308万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。♡
2018.01.10
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障害者の手に職を…靴磨き会社を起業 龍谷大卒業生「チャレンジ精神身につけて」知的障害や精神障害のある若者の就労を支援しようと、龍谷大(京都市伏見区)の卒業生が靴磨き会社「革靴をはいた猫」を立ち上げた。「靴磨きを通じて自主性やチャレンジ精神を身につけてほしい」という願いが込められたもので、障害のある若者たちは職人として技術を身につけながら、収入を得るやりがいを感じている。 京都市伏見区の大手信用金庫の支店。数人の「靴磨き職人」が革靴を手際よく磨いていく。中度の知的障害がある藤井琢裕(たくひろ)さん(26)は「みんなと一緒に靴磨きをするのが楽しい。将来は靴磨きの店を持って店長として働きたい」と話す。 この出張サービスを提供するのが、今年3月に龍谷大を卒業した魚見航大(うおみ・こうた)さん(23)が立ち上げた「革靴をはいた猫」。伏見区内にある障害者就労移行支援施設に通う20代の男女6人が同社からの請負契約で仕事に携わる。 魚見さんが事業所などに営業をかけ、靴磨きの仕事を探し、まとまった需要があれば訪問。靴を預かり、会議やデスクワークの合間に磨き上げる。1足あたり千円で請け負い、職人は最低賃金に相当する工賃を受け取る。 魚見さんは学生時代、孤立する障害者や引きこもりの若者の就労を支援する学内の団体に所属し、同大深草キャンパスの「カフェ樹林(じゅろん)」で知的障害者や精神障害者と一緒に調理場やレジで働いていた。「誰もが活躍できる社会を作りたい」。魚見さんは卒業後も障害者の就労支援に役立つことをしたいと考え、社会福祉法人の職員に相談。手に職がつき、収入が得られる仕事として靴磨きを勧められた。 そこで魚見さん自身が在学中、大阪の靴磨き専門店「バーニッシュ」(大阪市中央区)に弟子入り。1年かけてノウハウを身につけ、職人らにワックスや仕上げに使うウイスキーの使い方などの技術を教えた。 設立当初は赤字が続いたが、丁寧な仕事ぶりが評判を呼び、口コミを通じて依頼が増加。今では月に10回近く出張し、企業でまとめて預かった靴を持ち帰って磨くサービスも始める予定だ。 現在は請負契約で働いている職人たちも、生活の安定のため将来的には正社員として同社で雇用したいといい、魚見さんは「ゆくゆくは自分で営業をかけられるようにもなってほしい。靴磨きを通じて自主性やチャレンジ精神を身につけ、夢や目標を持つきっかけの場になればうれしい」と話した。[産経West http://www.sankei.com/west/news/171214/wst1712140049-n2.html ]昔は駅前に靴磨きのスタンドがあったものですが、最近は、すっかり姿を消しましたね。これを機に、また各地でも復活するといいですね。🌠訃報のお知らせ武蔵野東学園に永年お勤め頂き、体育指導やクラス担任など幅広くご活躍下さいました田村先生が1月23日(火)に永眠されました。ここに謹んでお知らせいたしますとともに、心よりお悔やみ申し上げます。
2018.01.09
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あなたの発達障害の子を一緒に遊ばせないで息子が友だちの家での遊びから帰ってくると、母親はもう来てほしくないと書かれた手紙を読んでとても悲しい気持ちになりました。レーシー・ブランデンブルグは、発達障害で知的障害のアシュトンの母親です。手紙を見てレーシーは涙を流しました。その手紙には、アシュトンが3歳から5歳の子どもが見るようなまんがを見たり、幼い子の遊びを自分の子どもと行うことへの懸念が書かれていました。「レーシーさん私は夫とも話をしました。 申し訳ありませんが、あなたの息子が私の息子と遊ぶことは良いことだと思えません。クリスマス休暇の間に遊びに来ているときに、私たちはアシュトンが自分の年齢よりもはるかに幼い、3歳から5歳の子ども向けのおもちゃで遊んで、まんがを見ているのを見ました。私たちは、自分の子どもたちには、年齢相応のおもちゃで遊んで、テレビ番組を見て欲しいのです。 幼い子ども向けのものではありません。手をたたくこともそうです。私たちの子どもたちに真似をしてほしくありません。私たちは自分の子どもたちにアシュトンとは話さないこと、遊ばないこと、学校では距離をおくように言っておきました。おもちゃでの遊びなんて、ささいなことですが、それでも私たちは自分の子どもたちには年齢にあったおもちゃで遊んでほしいのです。私たちは、自分の子どもたちには、年相応のテレビ番組を見て欲しいのです。アシュトンは、ポケモンやトムとジェリーを見ていました。それは小さな子ども向けのものです。私は、アシュトンには障害があることを知っていますが、アシュトンの障害によって、私たちの子どもたちにも影響がでることを心配しているのです。アシュトンのコミュニケーションレベルや学力も気になります。一方で、アシュトンには立派なところがあることも知っています。アシュトンはきちんと「ありがとう」と私たちに言ってくれました。恐れ入りますが、私たちの子どもたちをアシュトンから遠ざけてください。私たちは、幼い子ども向けのおもちゃやまんがを一緒に見るのは良いことだとは考えられないのです。よろしくお願いします。」 この手紙を見てアシュトンの母親のレーシーは心が折れました。そして、特別支援を必要とする子どもの親たちが直面する問題を知ってもらいたくて、この手紙をFacebookに投稿しました。「どうしてこんな手紙を書いてよこせるのか、これを書いた親についてどう考えてよいかわかりません。この手紙を書いたのは、アシュトンの学校での友だちの一人の親なのです。」そう、レーシーはFacebookに書いています。このFacebookへの投稿は、母親のレーシーを支持するたくさんの書き込みがあり話題になっています。「どうしてこんなことを手紙に書けるのでしょうか。最悪なことは、この手紙を書いた母親の子どもたちは受け入れることを学んでいたのに、母親と同じように子どもたちもアシュトンを避けるようになってしまうことです。私の息子のアシュトンは発達障害です。しかし、息子は楽しくて、賢くて、いつも人に囲まれています。子どもたちに、アシュトンと一緒に遊ぶことを禁じてしまったら、それは、自分の子どもから、良い人になるために人として学べる機会を奪うことになるのです。」(出典・画像:豪YAHOO!7) 発達障害で知的障害の子を持つ親の私としても、こんな手紙をもらったら悲しくなると思います。しかし、手紙を送った親の気持ちもわかります。自分の子どもが成長していくときに、いろいろな友だちとはつきあっておらず、まだ幼いままの友だちとばかりつきあっていたとしたら、心配になると思います。写真を見ても、外見は子どもとは思えない立派な男性ですし、いろいろ心配になるはずです。少し落ち着けば、こうして丁寧に手紙でよこしてくれたことは、むしろありがたいと思えるのではないでしょうか。わけもわからず急に距離を置かれて子どもが悲しんだり、他の人たちを巻き込んでいろいろ言われるより遥かによいと思います。自分の子どもに対して理解、寛容になってほしい気持ちはわかりますが、その子に恐怖を感じる人だって少なくないのです。距離を置きましょうと言ってくれたのなら、あまり批判的にならず、そのとおり距離を置けばよいと思います。本当の友だちなら、子どもは子どもでうまくやっていくとも思いますし。(チャーリー)
2018.01.08
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ADHD、アスペルガー症候群、自閉症スペクトラム ― 薬物治療に頼らず改善する“逆転のコミュニケーション法”NHA 東京講演会心理学、児童発達の分野で全米ベストセラーになった世界で注目されるNHA(The Nurturted Heart Approach)とは、様々な問題を抱えた子どもに対して、薬を使わない対処法としてアメリカの心理学者ハワード・グラッサー氏が考案した新しいコミュニケーション法です。健康的な人間関係を築く有効な技法であり、さらに学力の向上など、その効果がアメリカの療育施設や学校で実証され、いま世界に広がっています。今回はNHA認定トレーナーの山本麗子さん講師に迎え、初の東京講演会を開催いたします。 株式会社じゃこめてい出版(代表取締役:石川真貴)は、最新のコミュニケーション法NHA東京講演会を、2018年1月28日(日)より開催いたします。 NHA認定トレーナーの山本麗子先生(カウンセリング想月代表)を講師にお迎えし、NHAの根本理論をビデオを見ながら説明し、講師の体験談や問題行動の改善例などを多く挙げ、その方法と効果をわかりやすく解説します。 NHAは、「逆転のコミュニケーション法 NHA こころを育てるアプローチ」山本麗子 著(じゃこめてい出版)により、日本で初めて紹介されました。 出版後、多くの反響をいただき、静岡を中心に子育て支援センターなどで多くの講演会を開催するなかで、東京での講演会開催を希望する声を多くいただき、このたび開催の運びとなりました。 <講演会参加対象>1:子育てにつらさを感じている親(子どもの年齢は問いません)2:コミュニケーションがとりづらい子どもに関わる保育士、教師、教育関係者。3:人間関係を改善しいたい方、NHAのコミュニケーション法を学びビジネス等に活かしたい方。 開催日:2018年1月28日(日) 開場 13:30 講演 14:00~17:00 会場:株式会社ワーク・ライフバランス カンファレンスルーム 東京都港区芝浦3-6-5 オカザキ芝浦ビル6F(JR田町駅東口) 参加費:3500円(税込) 講演会参加費と本代(1404円)が含まれます。 すでに本をお持ちの方は、2200円で参加できます。 お問い合わせ:カウンセリング想月 電話054-340-0700 (月曜休み) 【お申込み方法】下記にある必要事項を明記の上、メールまたはFAX、お電話にてお申し込みください。お申込み完了後、一週間以内に参加費を弊社(じゃこめてい出版)までお振り込みください。 お電話&FAX 054-340-0700(カウンセリング想月) Eメール:info@so-getsu.com (1)お名前 (2)ご連絡先 (3)Eメールアドレス (4)NHAをどこで知ったか? お振込先株式会社じゃこめてい出版みずほ銀行 九段支店 普通 1276492お手数料は、ご負担下さいませ。 【株式会社じゃこめてい出版について】 本社:〒214-0033 神奈川県川崎市多摩区東三田3-5-19代表者:代表取締役 石川真貴Tel:044-385-2440Fax:044-330-0406URL:http://www.jakometei.com/ 【ValuePress! https://www.value-press.com/pressrelease/195671】 【楽天ブックスならいつでも送料無料】逆転のコミュニケーション法NHAこころを育てるアプローチ 難しさを抱えたすべての子どもたち、おとなたちへ [ 山本麗子 ] 初めての東京講演、薬物治療に頼らずに改善できる方法、興味深いですね。🌠
2018.01.07
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おかもとまりが夫の軽い発達障害を告白 批判的な意見が殺到おかもとまり「旦那は軽度の発達障害」 突如の告白に批判も「隠すことでもない」「旦那は、昔から軽い発達障害」「こんな間違えをするとは」「悲しいというか、しんどかった」――。 タレントのおかもとまりさんが2018年1月4日、自身のブログで、夫で音楽プロデューサーのnaoさんについてこう語った。 2人は2015年4月に結婚。 同年8月に男児が誕生している。 行くべき店を間違えた ブログによると、おかもとさん一家は1月3日から群馬県にある伊香保温泉に旅行中だった。 しかしその道中で「事件」は起こった。 おかもとさんの説明によれば、naoさんは行くべき店を間違えたようだ。 「旦那は言葉だけの情報じゃ伝わらないと承知してるからこそ、わたしがお店調べてスクショを送り、行くのはここだよ? スクショで送ったここだよ? と昨日宿でも確認した」しかし、「地図係の旦那が連れてきた店がまさかの違う店」だったという。 「しかも『足湯近くにカフェがあるけどそこじゃないからね!』と注意していたお店」だったと、立腹しているのだ。 「旅先で大げんか。んーわたしがまたかと頭くる感じ」「さすがに悲しくなりましたね。笑」「悲しいというか、しんどかった」 と心境を述べた。 さらに「旦那は、昔から軽い発達障害(勉強や記憶力、音楽の才能はピカイチなのに、簡単なことができないの)」と、naoさんの症状について言及した。 ブログの最後では、「2018年は上手く発達障害と向き合おう」と前向きなコメントで締めくくってはいるが、1月5日、このことを報じたスポーツ報知ウェブ版の記事がYahoo!ニュースに載ると、コメント欄には、「軽々しい発言は、許せない」「診断出て言ってるのかな?」「しんどいのは理解できるが世間に公表するのはまた別」「もう少しお勉強して欲しい」「結婚までしたんなら言ってはいけない」など、批判的な意見が殺到した。 もちろん、「SNSでの発信はどうかとも思うが、本当にしんどいんでしょう」と、共感する声はあるが、目立つのは、「自分の個人情報ならともかく、旦那の情報を出すのは違和感がある」「妻が公表していい事なの?」「ブログで晒すことか?」など、naoさんのプライバシーを、勝手に公開したのではないか、というおかもとさんへの不信感だ。 こういった意見を受けてか、おかもとさんは1月5日、ブログを更新。 前日に「軽度の発達障害」と書いた経緯を説明した。 「主人に文章見せてからブログ書いています」 まず、「主人に文章見せてからブログ書いています」と説明。 そのうえで、「隠すことでもないし悪いことでもない」「何より行動見ていたら、わかる人にはわかる」と、ブログに書いた理由を述べた。 「ほんとに、なんでこれできないの?」「え、どうしたの?」と、驚かされることはあるが、お互いが理解することにより生活はしやすくなるそうで、「こういう症状を持ってる人は、すごい才能を持ってる人が多い気がします」という持論も展開。 「旦那は昔から成績は常に一位、3歳からピアノがうまく 5歳からCMの歌を楽譜見ないで真似できるようになり、未だに楽譜は読めないのに立派に作曲家になっています」 「ビルが好きで、ビルみただけで、なんのビルが、何年に建設されたか、全てわかります」など、naoさんの才能を伝えた。 最後には、犬っぽく加工したラブラブツーショット写真とともに、「おもしろくてすごく魅力的な人」「だから一緒にいます」と、夫への愛情を表現した。 【livedoor news http://news.livedoor.com/article/detail/14122838/】 愛情があれば、苦難も乗り越えられるのでしょうね。🌠おかもとまりオフィシャルブログhttps://ameblo.jp/mari-okamoto/
2018.01.06
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年間1万人が訪れる障がい者施設。 鹿児島・しょうぶ学園の新たな挑戦しょうぶ学園は日中、門を開けていて誰でも入れる施設です。園内には芝生とビオトープが広がる美しい園庭。ギャラリーが併設された職員室や工房がぐるりと庭を取り囲む——。 鹿児島県鹿児島市吉野にある、知的障害者支援センター「しょうぶ学園」。 地元の人に評判を聞くと「ああ、あのお蕎麦の美味しい所ね」「本当に素敵な場所。癒やしスポット」と語られることも多い。 アートや音楽と障害者支援をユニークな形で結ぶ個性的な園として、今や世界的に知られるしょうぶ学園。 まずは、その園内を少し紹介しょう。 しょうぶ学園 近頃では、近隣の住民の方の引越しに伴い、家庭の庭に植えていた樹木の寄付なども増えてきたという。 入り口は、夏になるとこんなふうに緑でいっぱいになる。 しょうぶ学園 ロバや羊が飼われ、養蜂も行われている。 鹿児島空港から車で30分。自然いっぱいの敷地には、入ってすぐの場所にそば屋、ベーカリー、レストランが立ち並ぶ。 お店は入所者が中心となって運営されており、中でもそば屋「凡太」は、旅行クチコミサイト「トリップアドバイザー」で最高の五つ星を得ている人気店(2017年12月現在)。 ここを目的に訪れる人も多いようだ。 しょうぶ学園 そば屋「凡太」。店内で使われている食器、カトラリー、お盆、布のコースターはすべて施設内の工房に発注している この知的障がい者支援センター「しょうぶ学園」を運営するのが、園長の福森伸さんだ。 しょうぶ学園 福森さんは、両親の始めたこの学園に1983年に就職し、工房としての学園の運営を始めた。 しょうぶ学園には、自宅やグループホームから通園する人も含め、約130名近くの利用者と90名以上の職員が所属している。 福森さんは、どんな思いで学園を運営しているのか。 彼らの「"人間らしい"暮らし、ものづくりを職員が支える」と語る福森さんに、工房しょうぶ学園のこれまでの歩みと、新たな挑戦について聞いた。 ―どのような経緯で、ものづくりを中心とした「工房しょうぶ」としての運営を始められたのでしょうか。福森:初めは普通の会社が作る製品のような"普通"のものを作っていましたね。百貨店で売っているようなきれいなもの、規格化されたものという意味。僕達でもやれるんだと気負った面もあったんでしょうね。ただ、彼らはそういった規格化されたものが作れない。『この木を彫ってみて』と言ったら、穴が開くまで彫ってしまったりね。木をまっすぐに切ったり、正円をつくったり、そういう作業が苦手な人が多かった。それを見て職員である僕達が『明日はもっとここを頑張ろう』とリクエストしたとして、彼らが難しすぎる課題に対して『うん。頑張る』と言ったところで、うまくいかない。これはお互いが全然幸せじゃない、快適じゃないと気づいたんです。同時に、彼らの創作行為を見ていると徐々に豊かな入所者らの感性にも惹かれていったという部分もありますね。そこで、これまでとは逆に彼らの要求に答えていくということをしてみました。つまり、彼らのやりたいようにさせるということ。僕らも教えない...。つまり、健常者のペース、健常者の世界に彼らを連れてくるんじゃなくて、彼らの世界に合わせて、僕らが寄り添うこと。何も言われなければ、人間は消極的になるかというとそうではない。その人独特な、好きなものを探し出していくということです。...学園には、「木の工房」「土の工房」「紙の工房」などがあり、入所者たちが日々、独創的な商品、作品を製作している。 ・木の工房 しょうぶ学園 木の工房。ある程度の形に職員が形成した木の塊を、入所者がノミと木槌で削っていく。仕上げは職員にバトンタッチ。 しょうぶ学園 独創的なその彫り跡を活かして製品化していく。ほか、漆の仕上げやボタンづくり、オブジェづくりに励む人も ・土の工房 しょうぶ学園 土の工房では、新しい子どもの施設をつくることに向けてタイルを発注されたため、大忙し しょうぶ学園 模様をつける人、瓦を作る人と分担作業で職員とともに作り上げる ・紙の工房 しょうぶ学園 和紙・造形のアトリエはしょうぶ学園のカレンダー作りの大詰め作業の真っ只中 しょうぶ学園 入所者の中にはアーティスト・イラストレーターとして雑誌や旅行ガイドの表紙を飾る作品を創り上げる人も ・布の工房 しょうぶ学園 布の工房、nui project。土壁の工房は通称「モグラハウス」と呼ばれる しょうぶ学園 入所者の人々は、刺しゅう、織りなどを1着につき何年も手がける人もいるそう ―しょうぶ学園の工房では創造性豊かな作品が作られています。どこかの施設をモデルにしたり、こうしたいというビジョンはあったりしたのでしょうか。福森:なにかの目標を持ってその方向に進むということではなかったですね。思いが重なっていまの形になったというのが合っていると思う。国の福祉の方針と照らし合わせながら、いろいろと試行錯誤しながらこのスタイルになりました。(障がい者が)一般の人の振る舞いのようになることが『自分らしい』のか?というのが迷いの原点です。例えば、障がい者が健常者と同じように働けば、自立すれば幸せか?というと、さっきの話のように、全くイコールではないと思う。国という行政システムが考える『支援・介助』ありきで、僕たちがやるべきなのは、彼らの『自由』を理解するということ。彼らが人を驚かせたり、人の要望に答えられたりしない、つまりある意味『社会性を持てない』ということは、『芸術』と非常に相性が良いと気づいたんです。...2000年に結成した施設入所者が中心になってパフォーマンスするグループ「otto & orabu」は、大規模な音楽フェスや、東京・日本科学未来館など県外でのイベントにも招聘された。2016年には映画「幸福は日々の中に。」としてドキュメンタリー化もされた。 映画「幸福は日々の中に。」予告映像。映画は2018年も東京をはじめ日本各地で上映予定だ。 ―しょうぶ学園の理念は、芸術文化活動を生かした「地域活性化の拠点」になっていきたい、ですが、具体的にどのようなことでしょうか?福森:昔の障がい者保護施設というと、地域の人と交流といえばお祭りに出たり、バザーを開いたりというようなことが主だったと思う。それか、『仲間に入れてください』という姿勢で仕事をもらったり。でも、それはフェアじゃないし、お祭りやバザーは非日常のことですよね。施設も社会の一部として認められる、つまり社会化するということは、日常的な存在にならなくてはいけないと思ったんです。開設以来、2006年に33年ぶりに入所施設を建て変えることができました。彼らが住みやすいことはもちろんですが、施設を日常的なものにするということを考えました。それでできたのが飲食スペースや、ギャラリー、ショップです。もちろん、そこは普通の飲食店と同じや、そこよりも美味しいものを出して、人が来るメリットを作る。一般の人が楽しい買い物やひとときを過ごせる場所として提供するということです。 しょうぶ学園 パスタ&カフェ「Otafuku」。テーブルや椅子は、木の工房のオリジナルだ しょうぶ学園 天気が良ければ、中庭に面したツリーハウスの屋外席でカフェのメニューを楽しめる ―「地域活性化の拠点」の理念にあるように、しょうぶ学園には、門扉がありません。近隣の方は自由に入ることができます。新しくできる「Bushland House」も、同じように開かれた施設になるということでしょうか。福森:そうですね、地域性を持つということはつまり口コミが集まる、来た人が育てる施設ということと同義ですから。例えばしょうぶ学園は、今や年に1万人ほどの来園者の方が来るようになりました。なかでも、デートスポットとして、カップルで訪れる人が圧倒的なんです。あとは結婚式の前撮りに来たりしてね。男の人が、好きな女性に『素敵な場所で素敵な時間を過ごせた』と思ってもらうために、知的障がい者の支援センターを選んで来るなんていうのは、僕にとって夢のような話。とても嬉しいですね。 しょうぶ学園 彼らの作品は敷地内のショップで購入することができる。雑貨店や器店の「作家もの」と同じような視点で、時間を忘れて作品を品定めしてしまう ―現在しょうぶ学園は、新たな挑戦として、18歳未満の子どもたちを対象としたデイケアセンター「Bushland House」を新設するにあたりクラウドファンディングを実施されました。どのような施設になる予定ですか?福森:200人を収容する多目的ホールを作り、ライブや演劇はもちろん世界中からさまざまな方を呼ぼうと思っています。さまざまな人のパフォーマンスや考えを聞いて、自分の考えとは異なる思想や文化を持つ人々と、交流していくこと。そんな「あり・ありの世界」を作っていきたいと考えています。その骨格になるもの。今考えているのは、アイヌやネイティブアメリカン、イヌイットなどの、原住民の教えや作ったものから学ぶ、プログラムなんてのもいいなと...。 プログラムはフリーダムで、人間にとって大切な言い伝えを学ぶ場所にしたいと思っています。 今回のクラウドファンディングは、新施設の設備費などの資金に充てたいと考えています。... 新しい施設「Bushland House」。0歳から18歳までの子どもたちを対象に、児童発達支援や放課後デイサービスを届けるケアセンターと、アートと就労を軸に、障がいを持つ成人を支援するセンターの複合施設となる。 しょうぶ学園 職員室に置かれていた建物の模型。右奥が講堂、左奥がデイサービス・支援エリア、手前の緑の屋根が食堂。今のしょうぶ学園から、通りを挟んだ向かい側にできる予定だ ―しょうぶ学園は、地域に開かれた施設です。一方で、2016年には相模原事件のような衝撃的な事件もありました。あの事件についてどう思いましたか。福森:とても難しい問題だと思います。ただ、これをきっかけに閉じた施設になるというのは、僕はしたくはなかった。しょうぶ学園は日中、門を開けていて誰でも入れる施設です。もし日本全国の普通のお宅が、家のドアと窓に鉄格子が張られるような治安の悪い状態になったらわかりませんが、今の日本で、障がい者支援施設だけが日中から頑丈にセキュリティをかけるような場所になってはいけないと思う。効率や利便性、システムを優先すると、もしかしたら「1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300のヒヤリ・ハットが存在する」と言う人も多いのかもしれない。でも大事なのは、そこには300の自由や可能性も眠っているのだということだと僕は思っているんです。そんなことを言うと、僕の園で万が一事故が起きた時に「そら見たことか」と言われてしまうのだろうけど(笑)。さすがに、防犯カメラやセンサーは付けました。でも、事件を無視してはいけないが、揺らいではいけないと思います。 ―障がい者とともに生きる、どんな視点が大切だと思いますか。福森:障がい者と健常者という言い方をすると、まるで自分たちがノーマルで、彼らが全てにおいてアブノーマルだと考えがちですが、それはある視点から見ただけのこと。 健常者と言われる僕らは、ときに嫌なことがあってもこの先の目標をなんとなく定めて、我慢して人の要望に応えるでしょ? 逆に彼らは、先を考えて行動することはしない。 やらないのではなく「できない」んです。 ただ、ずっと縫い続けたり、ずっと彫り続けたりと1つのことをやり続けるなど、何十年も同じことをしている。 普通、そんなの無理ですよね。 もっと売れるように上達しようとか、もっと効率よくしようとか考え始める。 つまり、「今よりもっと良くなろう」という"欲"があるということ。 欲とは、知的本能ですから。 障がい者と呼ばれる彼らは、悪気があって何かをするということができないんですね。 それは逆の言い方をすると、健常者は自分の利益のために計画的な意図を持ってなにか行動したり、嘘をつく。 これは欲という名前の障がいだとも言えるかもしれない。 どっちがいいんだろう? と思うと、わからない。「障がいとは何か」ということを考え続けるしかないですよね。 だからしょうぶ学園でやっていることは、彼らの"人間らしい"暮らし、ものづくりを職員が支えるということ。 僕の考える"人間らしい"とは、その人が満足する生き方で、その人が暮らしている周辺を良くするということですね。 彼らに『できないこと』を強制するのではなく、『できること』と僕らが『できること』をかけ合わせていく。 その繰り返しです。 しょうぶ学園 園庭で不定期に開催されるマルシェには、美味しいものと景観を求めて沢山の人が訪れる (取材・文:立石郁 編集:笹川かおり)............... 福森伸さん社会福祉法人太陽会 しょうぶ学園 統括施設長 1964年生まれ。1973年に開設された「しょうぶ学園」に1983年に就職し、2004年より現職。しょうぶ学園は自立支援事業(ささえあうくらし)/文化創造事業(つくりだすくらし)/地域交流事業(つながりあうくらし)の3分野を柱に、グループホームや就労支援事業など、さまざまなプログラムを提供する。 しょうぶ学園 2018年1月22日まで東京・国立新美術館館内のミュージアムショップ、スーベニア フロム トーキョーで開催されている、工房しょうぶのクラフト作品の展示会フライヤー。 【Huffington post http://www.huffingtonpost.jp/2018/01/04/shobu_a_23316966/】 「幸福は日々の中に」将来的に家族で過ごせる場所として、理想的な施設ですね。まさに楽園です。307万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。🌠
2018.01.05
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【海外発!Breaking News】大晦日の悲劇 自閉症16歳少年が家族とその友人を射殺(米)新年になるまであと20分という時に、米ニュージャージー州のある民家で16歳の自閉症少年が両親と姉、両親の友人を射殺するという悲劇が起こった。 まさかの事件に近隣住民らは「こんなふうに年明けを迎えることになるとは残念」と口にしている。 『New York Post』『CBS New York』『Mirror』などが伝えた。 新年を迎えるパーティーをしていた一家にいったい何が起こったのか。 ニュージャージー州モンマス郡ロングブランチで、2017年12月31日の午後11時43分に911コールを受け駆けつけた警察官が目にしたのは、射殺された4人の遺体だった。 この家に住む16歳のスコット・コロージは父親のスティーブンさん(44歳)、母親のリンダさん(42歳)、姉のブリタニーさん(18歳)と、一緒に暮らしていた祖父の友人であるメアリー・シュルツさん(70歳)の4人を半自動小銃で射殺した。 当時、在宅していたスコットの兄スティーブンJrさんと祖父エイドリアンさんは無傷で難を逃れた。 コロージさん宅には、犠牲となったメアリーさんの他にもう一人の女性も住んでおり、3世帯住宅となっていたようだ。 その女性の友人であり、スティーブンさんと普段ソフトボールをする間柄だったジョー・リオスさん(52歳)は1日の午前2時頃、女性から「銃声を聞いた。何かあったに違いない」といった電話を受けたという。 惨劇を知ったジョーさんは、「スコットはとてもいい子で、まさかこんなことをするとはとても思えない。いったい何があったのかわからないが、いつも笑顔を見せているような少年だった。リンダさんと父親のソフトボールの試合を観に来たこともあったし、2週間に一度は父親といつも一緒にいた。決して暴力的な少年ではなかった。今回のことは本当に突然で驚くしかない」と話している。 ジョーさんや他の友人らの話によると、 トラック運転手をしていたスティーブンさんは家族のため懸命に夜勤もこなし、4人の子を何より大切にしていた素晴らしい父親だったそうだ。 スティーブンさんには、前の結婚により別に子供が1人いるが、その子とは一緒に暮らしてはいなかった。 フロリダに住むスコットの祖母キャロル・コロージ=ザワッキさん(66歳)は、家族の訃報を聞き号泣したそうだ。 キャロルさんの夫グレゴリーさん(63歳)は、スコットが自閉症であることを明かし「一家が銃を所持していたとは知らなかった」と語っている。 なお、この銃は家族の一員により合法に登録されたものだった。 捜査当局はこの件をDV事件として取り扱っているが、過去にこの一家からDV被害の通報を受けた記録はないとしている。 自閉症だったとされるスコットは、兄と姉が卒業した地元のロングブランチ高校には通っておらず、自宅でホームスクーリングをしていたという。 新年まであとわずかという時に起こった事件でもあることから、ほとんどの近隣住民は銃声を花火と勘違いしたようだ。 住民の一人であるイヴォンヌ・モスさん(62歳)は、「他の日なら音を聞いて不審に思うけど、31日の夜だったので花火だと思い気に留めていなかった」と明かしている。 銃声を聞いた近所に住むセルジオ・ディアズさん(41歳)は、「玄関の外に出た時に、パンパンという音が10回ほどした」と言い、同じく近隣住民のジェイムズ・ロスコウィンスキーさんは、正月早々に起こった一家の悲劇に「銃声と同時に花火の音も聞こえた。近所が騒然としていたので外に出て様子を見てみたら、いくつもの明かりが点滅していて警察官の姿もあった。こんなふうに新年を迎えるなんて残念だ」と口にした。 4件の殺人罪と銃器による犯罪容疑で1月1日に逮捕されたスコットは、未だ動機を明らかにしていないという。 このニュースを知った人からは「自閉症は言い訳にはならない。きちんと処罰されるべき」「また銃による悲劇…アメリカの問題がここにある」「子供が簡単に手にできるような場所になぜ銃を置いておくんだ」「亡くなった家族のご冥福を祈ります」といった声があがっている。 【techinsight http://japan.techinsight.jp/2018/01/ellis06230102.html】 画像は『New York Post 2018年1月1日付「16-year-old boy allegedly killed family in New Year’s Eve attack」(Facebook)』のスクリーンショット(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子) やはり、銃社会の歪みが思わぬ結果を生んだ悲劇ですね。🌠
2018.01.04
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<いのちの響き>地域移行のはざまで(6) それぞれに合った場所でワンフロア八部屋の三階建てアパート。グループホームは一戸建ての家が多いが、滋賀県東近江市の社会福祉法人「あゆみ福祉会」が市内で運営する「ホームぱすてる」は、このアパートの二部屋だけを借りたグループホームだ。他の部屋には、一般の人が入居している。 ホームで暮らすのは、男女の二人。 2DKの部屋にそれぞれ住む。 女性(42)は、知的障害で自閉症がある。 障害支援区分は最重度の「6」だ。 特別支援学校を卒業後、実家から同法人が運営する作業所に通っていた。 だが、両親が亡くなると実家での自活は難しくなった。 そのため、二〇一一年に自宅から同法人が運営する別のホームに転居。 しかし、こだわりが強く、気に入らないことがあると、人に靴を投げつけたり、人の服を破ってしまったり。 生活を支援するキーパーたちも「どうすればいいか分からない」と悩んだ。 そこで、法人理事長の寺川登さん(56)は、他の人と一緒に暮らすよりも、女性には一人で生活する方が向いていると判断。 一三年に、アパートの部屋を借りて開いたのが、ぱすてるだ。 女性が作業所から帰宅する夕方から翌朝までと、作業所が休みの土日祝日、キーパーが交代で訪れる。 時々、女性がジャンプして床を踏みならすこともあるが、防音マットを敷いていることもあって、他の部屋からの苦情はないという。 隣室には、統合失調症で支援区分「3」の寺田賢二さん(50)が暮らす。 朝夕の食事は、寺田さんが女性の部屋に行ってキーパーが作った食事を三人で一緒に食べる。 寺田さんも人間関係に悩んできた。 二十年ほど前は、障害年金を受給しながら倉庫の出荷作業などのアルバイトをして一人暮らしをしていた。 だが、指示されたことをうまくできず働く自信をなくし、生活に困るように。女性と同じ作業所に通い、五人で暮らすホームに入所した。 家賃負担が軽くなり生活は安定した。 だが、他の入所者が自分の部屋を勝手に開けて本などを見るのが耐えられず、口論になることもたびたびだった。 別のホームに移ったがそこでもうまくいかず、寺川さんに「一人で暮らしたい」と相談し、ぱすてるに移った。 食事中、女性が怒りだして、寺田さんを押したり足を軽く蹴ったりすることがある。 怒った寺田さんが自分の部屋に戻って一人で食事をしたこともある。 しかし、その後「賢二さんは?」と女性が気にしていたとキーパーから聞き、また一緒に食べるようになった。 女性が攻撃的になることは減った。 一緒に暮らすうちに女性が大声を上げても、テレビを見るなどして気にしないでいると、女性も落ち着くことも分かった。 以前のホームでは、周囲との人間関係に悩むこともあったが、ぱすてるで暮らすうち、こう思うようになった。 「障害の重い軽いはあるけれど、誰も好きで障害者になったわけじゃない。ウマが合わない人はいても、悪い人は一人もいない。それぞれに合った住む場所や働く場所がある」 月に一度、寺田さんは七十代後半の母親に電話で近況を報告する。 だが、「いずれ親は亡くなる。自分で生きていかないと」。 作業所には電車で通い、アパートの住民と擦れ違えば進んであいさつをする。 「私たちはハンディがあるけれど、発信することはできる」。 支援があればアパートに住んで仕事をし、社会の中で生きていける。このホームは、二人から社会へのそんなメッセージだ。【東京新聞 http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/201712/CK2017122202000178.html】 作業所で食事する寺田賢二さん(左)と女性。寺川登さん(中)は「障害者も当たり前のように住む場所を選べる社会になってほしい」と話す=滋賀県東近江市でおのおのに合った居場所、こうしてきめ細かい見守りがあると安心ですね。🌠
2018.01.03
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障害者手帳なく一家孤立か プレハブ監禁、背景に偏見大阪府寝屋川市の住宅のプレハブに柿元愛里さん(33)が監禁され死亡した事件で、死体遺棄容疑で逮捕された両親が「精神疾患で暴れるため監禁した」と供述する一方、同市には愛里さんの障害者手帳の申請がなかったことが27日、分かった。支援団体や専門家は、精神疾患への偏見を背景に、一家が行政の支援を受けずに孤立した可能性を指摘している。 寝屋川市障害福祉課によると、長期の精神疾患がある場合、申請を受けて精神障害者手帳を交付。深刻度に応じてホームヘルパーや減税などの支援を受けられる。[産経新聞 http://www.sankei.com/photo/story/news/171227/sty1712270025-n1.html]先日の追記の記事です。親や兄弟に嵩む心痛より、何より本人の措かれた有り様は、生き地獄でいたたまれません。もっと早くに何かの手立てが打てなかったのかと残念です。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
2018.01.02
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障害者向け やさしい本 中央区で展示販売知的障害や自閉症、読み書きの障害のある人にも読書を楽しんでもらえるよう編集された本の展示販売会「LLブックフェアー」が、大阪市中央区久宝寺町の喫茶店「路地カフェ」で開かれている。「知的障害・自閉症児者のための読書活動を進める会」(吉田くすほみ代表)などの主催で、2月2日まで。 LLは「やさしく読みやすい」というスウェーデン語の略で、写真や、絵、ひらがなをたくさん使い、本の中身を感じ取りやすくする工夫を加えている。 会場には、料理の作り方やグループホームでの暮らし方などを紹介した、計13冊が並んでいる。そのうちの1冊「はつ恋」は、写真を4コマから5コマならべてオチのある漫画のような構成に仕立て、若い男女が出会って気持ちを通わせるまでを描いている。別の作品「いや」は、漢字を使わず、絵と平易な文章で、満員電車で体を触られたり、町で「モデルにしてあげるからお金を出して」と誘われたような時に、「いや」と言えるようになろうと呼びかける内容だ。言語聴覚士でもある、吉田さんは「読み書きが難しい人に向けた本は、内容がその人の生活に合っている必要があり、LLブックにはその工夫が詰め込まれている」と語る。 20日には、地域で支え合いながら暮らす盲ろうの人たちのドキュメンタリー映画「もうろうをいきる」の上映会も行う。午前10時半と午後1時半の2回で、参加費800円(事前申し込みの場合は500円)。 展示会は午前10時~午後5時。映画上映会以外の土日は休み。問い合わせは路地カフェ(06・6762・0323)。【読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/local/osaka/news/20180113-OYTNT50150.html】]]家族で、また一人でも気兼ねなく訪れることができそうな路地カフェ、色々なイベントもありがたいですね。🌠
2018.01.01
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