苦悩の日々


それが好きな相手のことならなお更。

私が電話に出なかった次の日から、
カレはある女の人とよく一緒にいるようになった。
その人は私の友達でもある、年上の人だった。

私は直感で感じた。
カレとこの人はどうにかなるって。

そしてその直感は、間違ってなかった。

彼女とカレがどうにかなったらしい。
それを教えてくれたのは、友達のあつぽんだった。
その彼女とあつぽんは仲が良かったから、
何か彼らの事で聞いたら、私が聞きたくない事でも教えて欲しい。
そんな頼みごとをしてたから、あつぽんは、言いにくそうに教えてくれた。

あつぽんの前では、平然と聞いてたのに、
あつぽんとバイバイして、
一人で歩き始めた時、悲しみが溢れそうになったけど、
その時、ロスからあきちゃんって子が遊びに来てたから、
あきちゃんに会うの久しぶりだから、
泣いてる姿なんて見せられない。
少し時間が欲しいけど、あきちゃんは私を学校で待ってる。
そう思うと、急いであきちゃんの所に行くしかなかった。

あきちゃんの姿を見て、
「あきちゃん」って一言声を出したとき、
抑えてたものが一気に溢れた。
私は人目もはばからず、あきちゃんの前で大泣きしてた。
悲しみをこらえる事なんてできなかった。

そして・・・・・
私はまたしても、カレと他の女の人が一緒にいるのを、
目の当たりにしないといけない状況に陥った。

でも、その彼女も友達だから、
自分がカレを好きだからって、その感情だけを表に出して、
子供みたいに、彼女を無視するわけにもいかない。
普通に、ほんと、今までのように、彼女にも、カレにも接しないと…。

だから私は普通にした。
何も知らないみたいに普通にしてた。

私の気持ちを全部知ってる友達は、
私のその行動をすごいって言ってた。
「私なら、彼女と普通に接するなんてできない。」
私も、出来ることなら、こんな風にしたくなかった。
だけど、あの時の私は他に何ができたんだろう?

でもやっぱり、その行動には無理があったらしい。
原因不明のじんましんと、胃潰瘍もどき。
食べ物のアレルギーがあるわけでもないのに、
胃だってもともと強い方だったのに、
私の体はぼろぼろになってた。

カレのせいだとは言わない。
彼女のせいでもない。
ただ、忘れられなくて、他の女の人と一緒にいても、
それでもカレが好きだったから、
どんなに辛くてもカレの近くにいたいって思ったから、
自分の体が危険信号を出すまで、自分を追いつめてた。

私はやっぱり精神的に弱い。
そう再認識した。もっと強くなりたい。そう思った。



© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: