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2009年02月02日
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カテゴリ: 日々徒然
原題は「In the Shadow of the Moon」という映画
「ザ ムーン」に行ってきた。

アメリカのアポロ計画(なぜに今?)にまつわるドキュメンタリーで
NASAの蔵出し映像(本当によく録ってるわ)と
現在の宇宙飛行士たちへのインタビューで構成されている。
息子と二人で見に行ってきた。映画は「ポニョ」以来かな。

時の大統領ケネディの掲げた「月へ人を送る計画」。
単なる科学技術の挑戦というよりは、もっと色々な
ものが渦巻く。

中で国民をまとめるための施策としての意味合い。
何より、アメリカがまだ「輝けるアメリカ」だった頃の映像に
なんだか、私でも懐かしさを覚えた。
その辺から、何で今この映画なんだかがわかってきたような・・・。

息子はただ単に芽生えてきた「宇宙」「天体」への興味などから
画面に真剣に見入っている。
訓練の様子、いちいちに国中が歓喜、高揚する空気。
事故、そして、打ち上げの恐ろしい轟音。
コンピューターを使わず、人の手の試行錯誤から生まれてくる機体。
すさまじい時間とパワーと、それを後押しする「人々」の力。
普段なかなか見えない「国」というものがそこにははっきりと

悲しいかな、戦争でも起こらない限り、私たちは「国」というものを
見失う。あ、だからオリンピックがあるんだったね。

アメリカのそして、ひいては人類の希望を載せて飛び立つロケット。
そこには、どうしてもそこへ向かわなければならない、人の悲しい
性を見たような気がした。

システム。それをどこかで知りながらも、やはり飛ばずにいはいられない。
そして、成功したときの、アメリカのみならず、全世界の歓喜。

それと、対照的な荒涼とした月の風景。漆黒の宇宙と、真っ白な月の大地。
「美しい」と形容もされるが、私にはやはり「踏み入れてはならない地」に
見えた。実際そう語った宇宙飛行士もいた。

ただ、遠くに見える地球は、紛れもなく美しい。
そして、それもやはりどこか脆く壊れやすいもののように見えた。

科学も進歩し始めたら止まることができない。
いや、本当は止まったっていいのに。
やっぱり、人間はわかってない。
ただ、おろおろしながらも、その怖さを打ち破るべく必死で生きてる。

「月へ行ったのはウソでは?」なんて噂が何年か前にタブロイド紙を
賑わせていたけど、そんなことはどうでもいい。

数々の映像の持つ力は、やっぱりすごい。
それが本当であれ嘘であれ、それぞれの目で確かめるしかない。
映画にはちゃんと映っていたような気がする、その光も影もね。






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最終更新日  2009年02月02日 10時02分16秒
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