天使のあしあと

天使のあしあと

運命の日

運命の日

午前4時。

旦那が仕事に行く時でした。お腹が痛くなり。でもただの子宮の大きくなる痛みだと思ってた。

9時に痛みは増し、その痛みは、お腹を壊した痛み。

便秘もあったのでトイレに行った。でも、なかなか出ない。

痛みがあったり、なかったりの繰り返しで…。

9時20分。

破水。でも、破水なんて解らなかった…。

正直、尿だと思ったが透明な水みたいな…。勢いよく出たので破水だと思った。

パニックになりながら、母に電話。

「あぁ…破水したわ。もう駄目だわ。」

頭の中が真っ白になり、救急車を呼んだ。

救急車に乗り、病院に着いて…。

医師に見てもらった。赤ちゃんは生きていたが。羊水はすべて出てしまい

「このまま出しても、生きる保証はない。もし生きても障害が残る。

またすぐ妊娠させてあげるから。」

諦めろって事なのか…。涙が止まらない。

少し身体を起こせば、超音波が見える。

赤ちゃんの心臓は動いてた。確かに動いてた。

看護師があたしが見ているのに気づき、エコーを隠す。

もう、駄目なんだ…。助けてくれないんだ…。

あの痛みは陣痛だった。でもなぜ?5ヶ月。もう何日かで6ヶ月なのに。

なぜ陣痛が来るのでしょうか?

破水してからは、まったく陣痛は無くなった。

子宮口も1センチしか開いていない。

きっと、逆子でなければ、破水となった時、一緒に出てきたのか…。

陣痛促進剤を点滴したが、まったく陣痛は来なかった。

午前11時30分。

赤ちゃんの心臓は止まった…。

頑張って生きてたのに…。なのに、あたしが殺した。

朝、4時の時の痛みで気づけばよかったのに…。

あたしが殺したんだ…。

羊水もないお腹の中で、数時間生きていた赤ちゃん。

ごめんね。本当にごめんね。

午後4時50分に一気に陣痛MAXになり…。

午後5時。生まれました。

夜に旦那が帰る時、赤ちゃんを見せてもらった…。

女の子でした。

天使になったわが子へ


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