時計の孤独


時計の孤独


時計の一生は

何て 淋しいのでしょう

生まれた時から

同じことの繰り返しばかり

どんなに可愛い形をしていたって

どんなにきれいな色で光っていたって

どんなにやさしい声を持っていたって

二十四時間の唄ばかり

時には 走り出したいし



時には 立ち止まりたいし

ね もし わたしが時計だったら

やっぱり

狂いっぱなしの

出来そこないの時計になっちゃうと

思うんです



-きの ゆり 『雨のようにやさしく』より-



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