施術


それよりも「やっとTATTOOが手に入る!」という喜びの方が大きかった。
まずは彫ってもらう胸を消毒した。
ペーパーに彫りたい図柄をコピーした物を胸にあて、下絵の筋を転写した。
上着を脱ぎ、ブラだけになってベッドに仰向けになり、スタート。
マシンの音が歯医者さんみたいで少し恐かった。
針が肌にチクッと当たった時、「思っていたよりも痛くない」と思った。
それからはもう安心しきっていた。
最初は彫師さんと喋ったりしていた。
「女の子が1人で来る事なんて滅多にないよ。度胸あるね~」とか言われた。
それから、だんだん針の傷みに慣れ、気持ちよくさえ思えてきた。
そのうち眠たくなってきてウトウトしてしまった。
「彫ってる時に寝た人初めて見たよ!痛くないの?」
「はぁ。あんまり痛くないです」
「本当に~?肉がついてないから痛いはずなんだけどなぁ」
彫り始めて40分くらいで完成した。
鏡で見るように促されて見てみた。
「あ、凄い。キレイ」
「気に入った?」
「はい!ありがとうございました!」
それからアフターケアの話などを聞いて、そこを後にした。
帰り道、さっそく彼氏に電話して「彫っちゃった!!!」と報告。
その日は嬉しくて嬉しくて本当に興奮しっぱなしだった。



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