2002年10月




一歩も外に出なかった。
彼氏の電話も取れなかった。
もちろんトキからの電話もメールもシカトした。

宅配で食事を取り、
それは異常なほどの量で、過食が再発したのだ。

リスカも酷くなった。

部屋はごみダメのようになっていった。

助けて欲しい。
だけどだれにも言えなかった。

過食してその苦しさが全部を忘れさせてくれる気がした。

でも過食すればするほど自分の汚さが増していくようで怖くてたまらなかった。
電気もつけず、カーテンも締めっきりの部屋の中であの時何を考えていたのだろう、、、。ただ助けて欲しかった。

*********************************************************************

頼りは携帯だけだった。あるサイトで悩みを打ち明けた。
『彼氏に甘えていいんだよ』名前も知らないその人からの返事で勇気を出して彼氏からの電話を取った。

その日から彼氏はずっと凛に付き添うようにそばにいてくれた。

『病院、、、行こう』
でも外に出るのが怖い。
そんな凛に彼氏は新しい服と靴を買ってきてくれた。

『これ着て行こう。車で。誰にも会わないですむように、、、ね』

そして病院へ。
3日間入院した。誰にも内緒で。




© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: