桃さんの読書日記

桃さんの読書日記

2020.07.28
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カテゴリ: 読書感想
他の本がちょっと難しくてまとめきれなかったので、今回は清涼剤のようなこの本を取りあげます。
これは2011年に出版された本です。少し古いですが、読売新聞の「大手小町」というサイトに「発言小町」という掲示板があり、2010年にあるトピックが作られたそうです。
「他人の何気ない一言に助けられた」というトピックです。
そこに投稿された数々の文が反響を呼び、それらを一冊の本にまとめたものだそうです。

投稿のテーマを絞って「恋愛・結婚」「仕事」「家庭」「出産・育児」「健康・体」に分けたという事です。
どれも投稿なのであっさりした書き方で、あたかも詩のようです。
誰かに掛けられた声というのは、通りすがりの人だったり、電車の中の乗客だったり、友人だったり仕事仲間だったりします。
しかし、突然の一言が、スーッと掛けられた人の心に入ってきます。
言葉はその人の姿を照らし、溜まっていた気持ちを溶かし、気持ちを見透かします。そして慰められ、励まされ、理解されたと感じる人たちは、肩の力が一気に抜けたりします。

読み流せば一時間もかからない本ですが、じっくりとその場面を想像すると「ああ、自分もこんな時があったなぁ」と思い出します。
投稿者たちに共通点があるとしたら、それぞれ誰もがとても頑張っているということでしょう。周りに気を使いながら、家事や育児、仕事や終活をし、病気と闘っています。

どれだけ一杯一杯で生きているのかが短い文から推し量れます。だから他人の一言が尚更響くのではないでしょうか。
どの言葉も温かいですが、声をかけた人は計算してそういう言葉をかけたわけではないでしょう。
ただ正直な気持ちを発しただけです。

障害のある子を抱えて、生きる自信を失い車に飛び込もうと考えていた母親が、通行人のビジネスマンが子供を見て「おっかわいいな」と言ったその一言で目が覚め、思いとどまった話。失恋して落ち込みのひどかった時に友人がかけてくれた一言。急死した父親に親孝行できなかったと悔やんでいた時に言われた言葉、などが書かれています。
本当にちょっとした前向きの言葉が人を救えるのだと思いました。

自分も振り返れば沢山の忘れられない一言があるのに気づきました。
ほんの少し勇気を出して、町中や公園や電車で、誰かに声をかけてあげる余裕が出来たらいいなと思いました。








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最終更新日  2020.07.28 11:39:50
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