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SAROMAN BLUE 鈴木健司
13チャレンジ富士五湖反省記
2013年のチャレンジ富士五湖112キロは46.5キロのエイド・あけぼの荘で終了した。
この不甲斐ない結果をしっかりと分析して、次の大会に生かしていきたい。
大会3日前にヘルニアによる痺れの再発!
日比谷店のオアシスでエアコンのフィルター清掃で、立ったまま届くので取り付けている最中にくしゃみ!これをきっかけに右ハム筋と右くるぶし付近に激痛がある中で、前日を迎えた。
毎年恒例のNBブースでの販売。さいたま新都心を6時に出発して河口湖到着は8時。朝食を食べてから9時に北麓公園体育館に到着して、テント設営と品出しに取り掛かる。
体育館の中ではあるが、室内用のシューズで作業を行い、販売では暗算でサプリメントをさばいた。公文をやってて良かった!(笑)
体育館の中も寒かったが、受付にいらっしゃる方々から、外は雪だよ!という情報が。みぞれ混じりのしっとりとした雪が降り続けていた。18時過ぎに撤収も終わり、富士吉田のガストに行くと日比谷店常連さんがズラリ!お邪魔させて頂き、ウルトラ話で盛り上がった。
宿はいつもお世話になっている忍野の松藾荘。女将の長田さんも挫骨神経痛の症状があり、エントリーしていたが大事をとってDNSとしていた。野辺山では一緒に走りたいですね。
今回の同行は2年振りに富士五湖100キロに戻ってきた逢坂さん。元アートスポーツ渋谷店勤務・塩崎くん。塩崎くんの同僚の安藤さん。そして神戸から参戦の安藤さんの友人で高校の体育の先生でサッカー部顧問の松木くんの4名に僕を加えた5人だ。3人は初ウルトラで逢坂さんと安藤さんは100キロ。塩崎くんと松木くんは112キロに挑戦した。
21時前には就寝して2時起き。2時45分の出発、会場入りは3時過ぎだった。
ウエアリングを厚手に変更しようか考えたが、いつものスタイリングにサンバイザーとモンベルジャケットを重ね対応した。
スタートの4時30分を迎えても雨足は弱まらず、冷たい大粒の雨が打ち付けていた。
気温0℃この雨も後半には上がってくる予報。3日前よりは雨のタイミングが早くなり、昼くらいまでは続きそうだ。112キロは塩崎くん・松木くんと一緒にスタートした!
昨日の雪が土や芝生に残る中、いよいよ112キロが始まった。足元の水溜まりを避けながら跳ねて走る。始めの登り坂はカラダの状態をチェックしながら走る。そして平坦から長い下りに入ってからは心拍数に目をやりペースを確認した。
カラダとしては小江戸大江戸の時と違い、右腰にすでに違和感を感じる。少しでも姿勢を崩そうモノならビビっと電気が走りそうだ。
下りに入ってもなんだかペースが上がらない。いつも感覚で走っているが、明らかにキロ7分くらいになっている。やはりヘルニアの影響か?有料道路を潜り右折してから心拍数をまたまた確認すると130。下りでリズムが作れてなかったので、敢えてペースを6分30秒まで引き上げた。これにより心拍数は140前後に。かなりの寒さを感じながらの走りだったので、カラダを温めるにもペースアップは必要だった。
5キロ 36分21秒
意識して上げたにも関わらず、キロ7分。スタートまで1分ちょっと掛かっているので。ここから先は忍野に入り、ファナック通りに10キロがある。国道を渡るとランナーの流れは左に曲がり、トレイルに入った。
昨年まではなかったコースだ。雨と雪の影響で足元はドロドロ。水溜まりもたくさんあった。この後通る方は大変だろな通る方は感じた。
ぐるぐると続くトレイル。ようやく見えてきた出口に来て、忍野の先まで入ってきただろうと辺りを見ると、なんとまだ国道沿いだ!え~!これは明らかに距離調整。今まで112キロよりも1キロ近く短かった気がしていた。
気を取り直して忍野へ向かい、アスファルトの道を走っていく。しばらくすると松藾荘前にチームコアの皆さんが応援に出ていた!声援に笑顔で応えてファナック通りに入る。
ここが一番きつかった。それは道路が川になってしまうくらい水はけが悪く、足を置けばシューズは水浸しだ。またその水は想像以上に冷たく、末端の感覚を削いでいく!
10キロ 1時間09分42秒 33分20秒
5キロでタイムが上がらなかった分、ペースを敢えて上げながら体温上昇をさせた結果だ。無理をした感じはなく、キロ7分アベレージでいけたので一安心。
山中湖に到着しトイレ休憩を考えるが、寒過ぎて止まることを考えたくない。濡れた手袋を外してしまった時の冷たさを考えたくなかった。しかし我慢して走るわけにもいかず、公衆トイレで用を足した。トイレの中は色んな湯気でお風呂場の様だった。
トイレを済ませてからグローブは外したまま、ウインドブレーカーの袖口に手をしまい込んだ。あまり意味はなかったが、ダイレクトに雨にさらされるよりはマシだ。
15キロ 1時間43分35秒 33分53秒
トイレ休憩を含めてペースが同じ。ということは速くなっている。心拍数は130前後で推移しているので、無理はない。この先はややアップダウンも出てくるので、休憩を含めて35分と思えば問題ない。
18キロ過ぎの撫岳荘ではお吸い物を頂き温まる。さらにバナナを食べて空腹を満たした。
撫岳荘を離れてアップダウンを越えればママの森までは湖畔沿いの平坦を進む。ここでも水溜まりが行く手を阻む。ピョンピョン跳ねながら走る感じだ。
20キロ 2時間18分20秒 34分45秒
そしてママの森に差し掛かる。昨日からの雨で路肩側にも水溜まりがあり、ランナーがいつもよりも道路に広がっている。この登りは始めは歩いて登る。そしてポーチからグミを出して補給する。燃費の悪さをとても感じた。片手に持ったままのフラスクはもう半分ない。寒さの為、ポーチから出すのは困難だ。
ママの森では水だけ貰って下りに入るが、いつもの様にスピードに乗れない。下りなのに歩いてしまう。反動が腰に来るのだ。山中湖湖畔まで降りてきて、そこからは平坦な道が続くが、ここでもリズム良く走るのが難しくなってきた。
25キロ 2時間54分29秒 36分09秒
やはりペースが落ちている。山中湖を離れれば下り坂になるので、30キロの通過タイムで確認していこう。
雨はまだまだ激しく何を着ていても仕方のない状況だ。手に持っているフラスクも順調に消費している分、まだ芯から冷えてはいなかった。
ようやく下り坂なり、川となったファナック通りを走っていく。28キロの焼き鳥ふじにはたくさんのランナーが補給食やトイレを求めて集まっていた。
僕はトイレには行きたかったが、まだギリギリの状態ではなかったし、寒い中を外で待つのはキツいので、30キロにある忍野のトイレを目指して走りだす。
目標のトイレはやはり大混雑。雨に濡れない状況は作れたので、両手を口の前で組んで温かい息を吹き掛けた。
トイレを済ませて外にあるテントでストレッチ。股関節が堅くなってきたので、股割りをしてしっかりと伸ばした。
30キロ 3時間35分49秒 41分19秒
下りだったので、トイレとストレッチを入れても41分で、3時間35分ならば5分しか遅れていない。まだまだ序盤だ問題ない!
国道に戻るまでは多少アップダウンがあるが、基本は平坦なので走っていなくてはいけない。松藾荘の前ではまたチームコアの皆さんが迎えてくれた。
スタートしてまもなく4時間。天気予報からすればまもなく雨のピークはおしまいのはず。その気配もないまま、35キロに到着した。
35キロ 4時間18分47秒 42分58秒
まもなく72キロのランナーとの合流地点だ。空はようやく明るくなりはじめ、雨も徐々に弱まってきたように思える。
合流地点では昨年よりもペースが遅いので、大集団だ信号待ちの横から下ってきた。この先浅間神社を抜けるまでは道幅も狭く走りにくい。お客さんが声を掛けてくれるが並走できるほど動けておらず、邪魔にならないように後方に下がった。
少しずつ歩くことが増えだした。富士急ハイランドまではまだ距離がある。ストレッチしている脇を知り合いのランナーが声を掛けてくれるが、見送るしかできなかった。
おにぎりエイドに到着するも、のりこさんの握ったおにぎりを配るお兄さんは『ノーマルでいいの?』という言葉だけを発しているだけで、大変な人数に圧倒されているようだった。僕も列に並ぼうとしたが、まったく前に進めないので、ショッツを飲みながらスタートした。
歩きでエイドを離れていくと『なんでこんな所にいるの?もっと前に居なきゃダメでしょ!』と言われることが多くなった。毎年の位置関係ならば、100キロ参加のお客さんに追い付かれないことも多く本栖湖の周回に入るのだが。状態が悪いのは明白だった。
河口湖大橋に向けて下って行く途中、帰りにはここを走っているイメージを膨らませた。そして40キロに到着した。
40キロ 5時間07分49秒 49分02秒
歩きとストレッチが入ればこのタイムでも仕方がない。しかしこのタイミングで後方から陽射しが空気を暖かくしていくのを感じた。太陽の力は偉大なり!
さあここからはウインドブレーカーを脱いで、濡れたウエアを乾かしていこう!アームウォーマーも外し、ここから復活ランを決めて河口湖大橋を目指した。
雨は完全には上がっていないが、濡れることは気にならない霧雨だ。次の5キロを45分以内を目標に切り替えて走りだす。
河口湖大橋に差し掛かり振り返るも富士山は見えなかった。この天気じゃ仕方ない。
橋の先にあるエイドに到着しアミノダイレクト5500を飲んでストレッチを加えてスタートしたが、ここからまったく走れなくなった!
というのも、股関節から脚が上がらないのだ。走る動作が出来ない。付け根がギシギシいっている感じだ。バランスが崩れてきて、前傾になってしまい右腰にも痺れがやってきた!
河口湖美術館までがものすごく遠い。そして猿まわし劇場に辿り着くまで、3歩進んではストレッチをするが、走れないのは変わらなかった。
ここからはたくさんのお客さんに励まされながら西浜小学校を目指す。しかしまだ45キロも出てこない。後方から100キロ参加の逢坂さんがやってきた。ジョギングもウォーキングも出来ていない状態を見て、車を回して貰うようにすると、先に走っていかれた。
45キロ 6時間31分06秒 1時間23分17秒
ようやく到着した45キロ。この5キロに83分も掛かっている。西浜小学校までが異常に長く感じた。『とりあえず止められるまでは前に進もう!』途中でお客さんが、半袖姿でいる僕にウインドブレーカーや、エアサロンパスなどを差し出してくれたが、寒くはなかったし、痛みとしてもヘルニアから来るものだったのでどうにもならなかった。
しばらくすると大会車両から声を掛けられた。『乗ってください』ではなく、『大丈夫ですか?』と言われたので、乗らずに進み続けた。逢坂さんが逆走してきて手配した車が来なかったか聞かれたが、『行けるところまで行きます!』と答えた。
『次のエイドまで』だった。来年に繋げる為にも、自ら手を挙げたくなかった。46.5キロにあるエイドに到着し、係の方に『12時までに小学校までは着かないですから乗ってください』と言われたので、逢坂さんもご一緒する形になって、2013年のチャレンジ富士五湖は終了した。
46.5キロ 7時間06分19秒 35分12秒
45キロからなんと1.5キロで35分も掛かった。これはどうにもならなかった。そのまま西浜小学校まで移動し、大型バスで北麓公園まで戻ってきた。
午前中でスタート地点に戻ってきたのは初めてのこと。体調を理由にするにしても早い時間帯でのリタイアだった。
しかしあれ以上は無理だった。寒さで固まってしまった筋肉を解して、カラダを温めるのは難しかった。立ち止まっていても、回復には時間が掛かるし、冷えきってしまうので判断としては間違っていなかっただろう。
30キロまでのリズム・ラップでは少しカラダが動かない程度だったが、ストレッチを入れる度に逆にリズムが崩れてしまった感があった。元々あまりレース中にストレッチはしないので、いつもと同じようにリズム重視が良かったかもしれない。
装備としては、思ったよりも雨粒が大きく、長く続いたので使い古したモンベルのEXライトジャケットではかなりしんどかった。反省としては気温もかなり低かったので、ファイントラックとクラフトの長袖を重ねても良かったと思う。
晴れ間が覗いてからは、ウエアが重たくなっていることもなく快適に走れたが、気温0℃で雨の場合はやはりレインウエアが必須だと学んだ。クリニックでも雨対策は喋らないといけないな。
次回の野辺山に向けては、まずは痛みを取ること。そして違和感なく平地を走れることが最低条件だ。そうでないと野辺山の完走は厳しいだろう。
あと1ヶ月ジテツウで動かしながら治していきます!
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