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にこにこ人生読書ノート
安岡正篤さん
安岡 正篤
(やすおか まさひろ)
(財)郷学研修所 安岡正篤記念館
http://www.knet.ne.jp/~kyogaku/
明治31年大阪市に生まれる。大阪府立四条畷中学、第一高等学校を経て、大正11年東京帝国大学法学部政治学科を卒業。昭和2年(財)金鶏学院、同6年日本農士学校を設立、東洋思想の研究と後進の育成に努める。戦後、昭和24年師友会を設立、政財界のリーダーの啓発・教化に努め、政財界の精神的支柱となる。58年12月死去。
『運命を創る』
★★★★☆
安岡正篤 プレジデント社
・「窮すれば通ず」の理で、精神さえしっかりすれば、必ず運命は開けるのです。すべては立志と、人物の如何です。
・「一燈照隅、万燈照国」
・「賢を尊んで」「能を用い」「俊傑位にあり」
・名士というのは無名の間が名士であって、いわゆる名士になるに従って、メイは迷うという迷士になる。そのうちにだんだんに冥土の冥士になる。
・本質的要素が、人間の道徳性、徳性、付属的要素の代表的な二つが知能と技能であります。徳性に準ずべきものが、躾というものです。
・主将の法は英雄の心
・「万世ノ為ニ太平ヲ開ク」
・六然(自処超然、処人藹然、有事斬然、無事澄然、得意澹然、失意泰然)
・六中観(忙中閑あり、苦中楽あり、死中活あり、壺中天あり、意中人あり、腹中書あり)
・人生の五計(生計、身計、家計、老計、死計)
・「見識」「胆識」「胆力」
・運命は動いてやまざるもの 「運命」「宿命」「立命」
・足る
・四耐
・八観法 六験法
・心中常に喜神を含むこと。心中絶えず感謝の念を含むこと。常に陰徳を志すこと。
『運命を開く』
★★★★☆
安岡正篤 プレジデント社
・「始終訓」
一、人の生涯、何事によらず、もうお終いと思うなかれ。未だかつて始めらしき始めを持たざるをおもうべし。
一、志業は、その行きづまりを見せずして一生を終るを真実の心得となす。
一、成功は、一分の霊感と九分の流汗に由る。退屈は、死の予告と知るべし。
・「不昧因果」
・人生は習慣の織物である。
・人間と動物を区別するギリギリ結着の問題は何かと言えば「敬」と「恥」である。
・教育とは「垂範」である。
・天地同根、万物一体
・有名無力、無名有力
・稚心を去れ。気を振へ。志を立てよ。学を勉めよ。交友を択ぶ。
・三つ子の魂百まで
・対陣三越月にして成る。(直江山城守兼続)
・一燈照隅、万燈遍照
・寸暇を惜しむ・・・枕上、馬上、厠上
・感恩報謝の心 お蔭で
・「敏忙」 閑を愛する
『論語の活学』
★★★★☆
安岡正篤 プレジデント社
・人間というものは、苦難の中から成功するのであるが、いざ成功すると、容易に頽廃・堕落して、やがて滅亡する。
・発憤は言い換えれば、感激性というもので、人間にとって欠くことのできない大事なものである。ちょうど機械で言えば動力、エネルギーのようなものです。
・面に(見)あらわれ、背に(-)あふる
・行年五十にして四十九年の非を知る。六十にして六十化す。
・「道」というものは、無限性、自由性を持っている。
・「志気」「志操」「志節」
・吾れ日に吾が身を三省す。
・論語読みの論語知らず
・己れが己れを知らないことの方が問題だ。
『人物を創る』
★★★★☆
安岡正篤 プレジデント社
・古教照心、心照古教 自分が主体になって、自分の心が書物も方を照らしてゆく。
・「道」とは、これなくしては宇宙も人生も存在し得ない、その本質的なものであり、これが人間に発して「徳」となる。これを結んで「道徳」という。その本質は「常に自己を新しくする」ことである。
・「明徳」「玄徳」
・日日に新たに
・「誠意」とは、自らが自らを欺かないということである。
・「慎独」とは、絶対的存在、人が見ていようが見ていまいが、自分自身を絶対化すること。「独自」とは、世俗的な地位や名誉などに乱されない、即ち自ら成り立つこと。
・シンギュラー・ポイント
・「徳は本なり、財は末なり」
・全体とかかわりなく存在するものは、何一つないのであります。
・人間は常に自己として在ると同時に、自己の集まってつくっておる全体の分として、それぞれみな秩序が立っておるのでありまして、これを「分際」という。これに対して自分の存在を「自由」と言う。人間は「自由」と同時に「分際」として存在する。これを統一して「自分」と言うのであります。
・久敬
『干支の活学』
★★★☆☆
安岡正篤 プレジデント社
・伸びるということばかり頭に入れて、慎むということが足りませんでした。
・悲観ができてこそ楽観ができる。
・「怨みに報いるに徳を以ってせよ」
・「人生意気に感ず。功名誰か復た論ぜん」
・五体投地礼
・枝葉末節の繁茂が一番いけない。
・「一利を興すは一害を除くに若かず。一事を生やすは一事を減らすに若かず」
・「出」「処」「進」「退」
・大臣の等級
国民に知らず識らずの間に計り知れぬ幸福を与えながら、いっこうにそれらしいけぶりも見せぬ宰相があれば、その人は第一等
仕事もきびきびやれるし、意見も忌憚なく主張し、家のように国を愛し、病のように時局を憂うる真剣味に溢れているが、鋒鋩の露出するところあり、損失相半ばするは第二等
事なかれ主義で、時勢の成りゆきに従い、従来の因襲にまかせ、別に利を興すことも害を除くこともできない平々凡々は第三等
人の気うけや身の安穏をもっぱら計って、国家の安危など真剣に考えないのは第四等
徒に功名心や権力欲が強く、我がままで人と張りあい。国政に有害なのは第五等
権勢を利用して悪事を働き、善人を傷め良民を苦しめ、国家を害し、人望を失う者は第六等
『知命と立命』
★★★★★
安岡正篤 プレジデント社
・窮して苦しまず、憂えて意衰えず。
・道徳や宗教を修めることは、悲しんだり、喜んだりせぬようになることと思っている人が少なくない。これはとんでもないことでありまして、学問、道徳、宗教を修めるということは、人間がもっとも人間らしくなることである。
・職業の大切なことは、その仕事を通じて何らかの意味において世のため、人のためになるということである。
・馬鹿の一つ覚え
・地獄の一番熱い所は、道徳的危機に臨んで中立を標榜する輩の落ちる所である。(ダンテ)
・体は一つしかない。時間は二十四時間しかない。そこでうまく相棒を見つけるのが秘訣である。それは人間でもいい。書物でもいい。真剣になったら必ず見つかる。
・「機」
・There is only the morning in all things.
・「いのち」というのは「命」のごく一部分にすぎない。「命」というのは、絶対性、必然性を表し、「必要にして十分」という意味を持っている。
・人間は学問修養しないと、宿命的存在、つまり動物的、機械的存在になってしまう。よく学問修養すると、自分で自分の運命を作ってゆくことができる。
・天に棄物なし
・環境が人を作るということに捉われてしまえば、人間は単なる物、単なる機械になってしまう。人は環境を作るからして、そこに人間の人間たる所以がある、自由がある。即ち主体性、創造性がある。
・天は二物を与えず
・存在するものは、すべてなんらかの内容をもって構成されている。その全体を構成している部分と部分、部分と全体との円満な調和と秩序、これを「礼」という。
・理屈で考えたり、理屈で答えない。体で考えて体で出す。つまり「自得」が問題なのです。
・お前の議論は、みな本を読んで知ったものばかりだ。人の借物だ。そんなものには何の値打ちもない。お前の本当に自得した見性、自分の本性、本質を点検したところのものは何か。お前の本当の物を出せ。
・お辞儀「自分が相手に敬意を表すると同時に、相手を通じて自分が自分に対して敬意を表する」
・「脚跟下を照顧せよ」
・人間の進歩というものは、偉大なる発明発見でも悟りでも、すべてインスピレーションとか感動から始まる。ただし感動するためには、心の中に感受性がなければならない。感受性というものは、自分が充実しなければ出てこない。
『佐藤一斎「重職心得箇条」を読む』
★★★★☆
安岡正篤 致知出版社
・重職と申すは、家國の大事を取計べき職にして、此重の字を取失ひ、軽々しきはあしく候。
・深沈厚重 磊落豪雄 聡明才弁
・平生嫌ひな人を能く用ゐると云う事こそ手際なり。此工夫あるべし。
・応機と云ふ事あり肝要也。
・公平を失ふては、善き事も行はれず。
・知識 見識 胆識 骨力 気骨
・勤向繁多と云ふ口上は恥べき事なり。
・大小軽重の弁を失ふべからず。緩急先後の序を誤るべからず。
・胸中を豁大寛広にすべし。僅少の事を大造に心得て、狭迫なる振舞あるべからず。
・風儀は上より起こるもの也。
・知識を持つだけでは何もならないので、知識に基づいて批判する、判断する、つまり見識を立てて、そうしてこれを実行しなければなりません。「活学」
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