ASTRALPHASIA - プログレ日記(Prog Blog)

2004.11.29
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カテゴリ: Progressive Rock


フィルといえば、コリンズ、ライノット、ランゾンなどといろいろいますが、
今日はマンザネラさんのお話です。


名作「ダイアモンド・ヘッド」の再来と自他共に認める新作
「6pm」がリリースされました。



ブックレットを取り出すと、こうなります。




ロキシー・ミュージックで同じ釜の飯を食った
ブライアン・イーノ、ポール・トンプソン、アンディ・マッケイや、
プログレ界の仙人といわれるロバート・ワイアット、
プリテンダーズのクリッシー・ハインド、
ピンク・フロイドのデイヴ・ギルモアなどの大物が参加。
(現在、英国サセックス州にあるマンザネラの別荘は、
ギルモアの別荘の隣に建てられているとか…)


ベーシストは3人が参加しているのですが、
伝説のグループ、クワイエット・サンなどで有名なビル・マコーミックが、
フレットレス・ベースでソロを弾いていたりします。


メインのベーシストは、ここ10年ほどの間、マンザネラ作品に
エンジニアとして関わっているジェイミー・ジョンソン。
この人、ロバート・ワイアットの最近作「クックーランド」の
共同プロデューサーでもありました。


そしてヴォーカルとしてクレジットされているクレア・シンガーズという女性は、
マンザネラの私生活でのパートナー。
マンザネラの言葉によれば、彼女とは10年ほど前から付き合っていて、
彼女と共演している曲は自分にとってスペシャルな愛の賛歌なのだと。


あー、そうですか。ごちそうさま…(笑)。


極めつけは、マンザネラ自身がヴォーカルも担当していること。
前作から歌っている彼ですが、けっして上手くはありません。
が、ほのぼのとした歌いっぷりは憎めません。


楽曲ですが、ラテン・フレイヴァー濃厚な、白人から見たエキゾチシズム。
6歳のときにキューバのバハナに移住し、
ハワイやベネズエラで幼少期を過ごした経験が、
彼の作風に大きな影響を与えている事は言うまでもありません。


さてマンザネラにとっては6枚目のソロアルバムである本作、
「DIAMOND HEAD」(1975年)と関連の深い作品に仕上がったという彼の言葉に納得。
馴染みの旧友達が参加したアルバムは原点回帰的な意味合いもありそう。





    1 Broken dreams
    Vocals, guitars, piano: Phil Manzanera
    Bass: Jamie Johnson
    Drums: Paul thompson
    Enotonic: Brian Eno

    2 Green Spikey Cactus
    Vocals, guitars: Phil Manzanera
    Bass: Jamie Johnson
    Drums: Paul Thompson
    Harmonica: Chrissie Hynde
    Backing Vocals: Chrissie Hynde /Claire
    Sax: Andy Mackay

    3 Love Devotion
    Vocals, guitars, piano, keyboards : Phil Manzanera
    Bass: Jamie Johnson
    Drums: Paul Thompson
    Backing Vocals: Claire
    Oboe: Andy Mackay

    4 Wish You Well
    Vocals, acoustic guitars, organ, piano: Phil Manzanera
    Bass solo: Bill MacCormick
    Bass: Jamie Johnson
    Drums: Paul Thompson
    Harmonica: Chrissie Hynde
    Backing Vocals: Chrissie Hynde, Claire

    5. 6pm
    Guitars, hammond organ, Phil Manzanera
    Bass: Jamie Johnson
    Drums: Paul Thompson
    Electric Viola: Brendan Jury

    6 Waiting For The Sun to Shine
    Vocals, guitar, piano, drum prog: Phil Manzanera
    Bass: Jamie Johnson
    Sax: Andy Mackay
    Enotonic: Brian Eno

    7. Manzra
    Treated, guitars/drum programming: Phil Manzanera
    Piano: Nigel Simpson
    Double bass : Yarron Stavi
    Enotonic: Brian Eno

    8. Cissbury Ring
    Vocals, guitar, piano: Phil Manzanera
    Bass: Jamie Johnson
    Drums: Robert Wyatt
    Trumpet: Robert Wyatt
    Backing Vocals: Claire
    Double bass: Yarron Stavi

    9. Porlock
    Guitar: Phil Manzanera
    Trumpet: Robert wyatt
    Double bass: Yarron Stavi

    10. Shoreline
    Vocals, guitars synths: Phil Manzanera
    Oboe: Andy Mackay
    Double bass: Yarron Stavi

    11. Always You
    Vocals, guitar, piano: Phil Manzanera
    Bass : Jamie Johnson
    Drums, trumpet: Robert Wyatt
    Backing vocals: Claire
    Double bass: Yarron Stavi
    Guitar: David Gilmour

    12. Sacred Days
    Vocals, lead and rhythm guitars, hammond: Phil Manzanera
    Bass Jamie Johnson
    Drums: Robert Wyatt
    Lead guitar: David Gilmour

    Recorded at Gallery Studios London
    Produced by Phil Manzanera
    All titles written by Phil Manzanera


マンザネラによれば、歌詞も1960年代当時の心境を映したものらしい。
1曲目の「Broken Dreams」は、いまだに理解できない父の早過ぎる死、
ロキシー風の2曲目「Green Sp」key Cactus」は、この世界の不正、
「Love And Devotion」はようやく手に入れた愛が、それぞれテーマになっている。
クレアとのデュエットは、聞いているほうが赤面してしまうほど。
とても53歳とは思えませ~ん。(^^ゞ


亡き友、イアン・マクドナルド(音楽ジャーナリスト)との
友情を歌った4曲目の「Wish You Well」は涙なしでは聞けません。


8曲目の「Cissbury Hill」はサイケデリックな短編小説、
10曲目の「Shoreline」はイングランドはサウスダウンズの神秘的な旅を描いた
ハーディ風のストーリーに魔術的リアリズムと死を織り込んだ内容、
11曲目の「Always You」は愛、12曲目の「Sacred Days」は超越性を歌ったものだと。


意外とメロディアスな歌メロが書ける人なのだと、評価を改めさせられました。


国内盤(VACK-1285)は「For You」という日本のみのボーナストラックが収録されて、2548円(税込み)です。






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最終更新日  2004.11.30 15:07:40
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