水ブロ

バリュー消費の行く末


もともと節約好きな人はますますその傾向を強めるようです。

バリュー消費という概念は4Uさんという方が提唱されていたのですが、自分も気に入ってます。
生活費を節約して、投資に回していくという感じです。

でも、どうもバリュー消費というのも、タダ儲けの一種な気がしてきたのです。

たとえば、近所の商店街の履物屋さんが売ってるスリッパ。同じ品が新しくできたスーパーで2割引で買えるとします。
バリュー消費家なら迷わずスーパーで買っちゃうと思います。いや、さらに2,3店舗回って値段を調べて一番安い店を探して、安く買えたことを自慢するくらいかもしれません。

でも、あえて近所の景気悪そうな履物屋で買ってあげて、損した2割は宇宙に預金すると思ってみるのです。
宇宙に預金するとそれはいつ帰ってくるかわかりませんが、500~1000%の利子がつくらしいのです。
まあ、スーパーは一人買わなくてもなんともないけど、商店街の小売店は一人の売り上げがかなり重要だと思われます。それだけで人助けになるかもしれないのです。

世界金持ちランキングの常連、糸山英太郎さんは定価でしかものを買わない主義らしいです。割安の品はどこかで泣いている人がいるから、という理由らしいです。100均なんかもってのほか、みたいな感じのことも言ってたような気がします。宇宙的に誰にも借りを作らないカッコイイ精神だと思います。

そういえば、前に働いていた店で、こんなことがありました。
その店は会員の方は15%割り引きで商品を売っていて、スタンプを貯めるとそれが金券として使えるというサービスを行っていました。
ある常連のお客さんが、スタンプを貯め、割引サービスをフルに使って買い物をされました。一番安く買い物をされるわけです。
まあ、それ自体は当然というか当たり前の正当な行為です。誰だって安く買いたいし。

でも、レジを打ち終わるなり、レシートをもぎ取り、割引が正当に為されているかどうかを、眉間にしわを寄せてチェックすることはないと思うのです。そのまま不機嫌丸出しで帰っちゃうことはないと思うのです。
「この人は、一番安く商品をゲットしてるのに、さらに奪われてる!」そう思いました。
店としては、常連さんに少しでも報いようと、マージンを減らしてそういうサービスをしているのに、その人は感謝の心がまったくない。それどころか、ぼったくられてはいやしないか不安でしょうがないのです。

救われんなと思いました。
せっかく物を買うのなら、お店の人やその商品自体や、または作ってくれた人とかにも感謝の気持ちを持って楽しい気分で買い物をしたいじゃないですか。幸せな気分になるためにショッピングするわけじゃないですか。せっかく常連になるまで店を利用しているのに、嫌な客としか思われないなんて悲しすぎる・・。

あまりにバリュー投資を極めると、自分ばっかりが得をしていっていまうのです。そこで、さらに損しないようにと考えていたりするのは、お金が増えても本当は貧しい感じがします。

だから、せめて。
バリュー消費をするときは、感謝の気持ちを込めて。
その値段を実現させてくれているすべてのものに対しての感謝。
それだけは忘れないようにしたいのです。


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