部屋とYシャツとわらG

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小学校2年生 1学期 その1


 いよいよ新学期のスタートだ。講師の私は、仕事の中学校ではなく、息子の付き添いの小学校で始業式を迎えた。

 久しぶりの、30分歩いての登校。Sは嫌がらずにご機嫌だった。朝から、かまってくれる人がほぼフルメンバーで登場(やおやのおじさんや近所のお姉さんや中学生など)し、気候も暖かくなってきたので、足取りも軽かったようだ。

 始業式は外だったが、なかなかいい子に過ごせた。長い時間に及んだが、勝手に座り込んで砂いじりをしていたのも長持ちの秘訣だったようだ。途中、クラスメイトの自閉症仲間Y君から「どすこいどすこい」とか攻撃を受けても知らんぷり(笑)。しょうがないと思ったのか、父にも「どすこいどすこい」とかやってくれたので、「うわあーやられたー」と騒ぐとY君は大喜び。

 これ以上の騒ぎになっては大変と、そこからは父も一緒に知らんぷりをした。

 着任教諭のあいさつがあり、自分の教え子のあいさつを聞いてしまった。とても不思議な気持ちだった。

 そして、下校。日頃はじいちゃんの車で帰るのだが、今日は私と歩いて帰る。

 駐車場に行って車がないことに、呆然と立ちつくしていた(笑)が、「朝、一緒に歩いてきたから車ないよね。歩いて帰ります」と話すと、すっと歩き始めた。1年前のこの時期、引きずるようにして、あるいは道路に何度も寝転ばれながら、必死で一緒に下校したことを思うと、信じられないくらい『聞き分け』がよくなっているんだなあ…と実感した。

 帰り道で、ごほうびかのように、いつも遊んでくれる3人の上級生(女の子)と遭遇。手をつないでもらったり、抱っこしてもらったりして、またまたご機嫌であった。

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振り子 「障害児と生きる日常(21660)」 [ 最近のことの日記 ]
 Sのクラスには、通常級から遊びに来る5年生が数人いる。時々だったり、クラスでうまくいってない時だったり(笑)、いろいろなのだが、去年から来ている子は『Sの取り扱い』にも慣れたものである。

 教室に着くなり、その子達を見つけると、背中に乗っておんぶさせたり、抱っこさせたり、くるくるまわしてもらったり…とてもご機嫌になる。

 だんだんSも重くなってきてるので(すでに20kg)、5年女子にはちょっと大変そうなのだが本当によくやってくれている。

 自閉トリオなので、他の子達も同じような遊びを要求してくるのだが、「お姉ちゃん目が回ったよ」と言っているのを聞いて「アッ」と思った。

 自閉トリオは3人とも全然目が回らない…。回転好きな子などを養護学校勤務の時も見ていたから知ってはいたが、こうも明らかに目の前で他の子達より回転に強いと、やっぱり『不思議ちゃん』である。

 Sのマイブームは、片手と片足を持ってもらって、横向きに振り子時計のように振ってもらうこと!

 誰彼かまわず、片手と片足を差し出してアピールしている。かなり腰に来るし大人じゃないと無理なので、できる人は限られている。

 ちなみに私は、『できないこともない』が大変そうなので『できない人』ということにしてある。

 できる人が限られていることに気づいたせいか、『できる人』に出会った時は、しつこいのなんの…。3回くらいやって終わっても、また追いかけていってアピールしている!

 介助の若いお兄さん、これからしばらく大変そうです…。

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ゆるやかな坂道 「障害児と生きる日常(21660)」 [ 最近のことの日記 ]
 ゆるやかな坂道を駆けおりていくと、そこは体育館だ。

 Sの小学校の特学は校舎の角にあり、外からも中の廊下からも入れる。体育館に行く児童もそこに教室があることは気づくので、『隔離』された感じではなくてまあまあいい感じの場所にある。

 その体育館に向かう通路が、ゆるやかな坂道(くだり)で、なかなか走りやすい。

 そのせいか、教室から外のドアを出た脱走兵は必ずその道を駆け下りて体育館の前まで行くようだ。

 昨年のSもそうだった。Y君もA君もそうだったので、昨年は1年生が交代でその道を走っていた。

 今年の新入生の子も『脱走』が得意技で、やはり外のドアから出て、そこを走る走る…。

 そしてしばらく付き添いでついている新入生のお母さんがそれを追いかけてそこを走る走る…。

 (なつかしいなあ…)と感慨にひたっていると、「あっ、Sがいない!」

 なぜか人が走ると追いかけたくなるS…そのお母さんを追跡、坂道を走る走る…。

 そしてそれを追いかけて私が走る走る…。 

 他の場所だとすぐ追いつけるのだが、その走りやすい坂道、子どもたちがどんどん加速していくので、行き止まり(体育館の入り口)まで30mくらい追いつかない。

 かくして、今週は、新入生君が脱走するたびに、計4名がマンガみたいに一定の距離をあけてその坂道を走っていくのであった…。

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魚・鳥・蝶 「障害児と生きる日常(21660)」 [ 最近のことの日記 ]
 今日はSのクラスの身体計測だった。

 朝は家庭でぎょう虫検査のシール貼りもあって、こちらの方も朝からゲラゲラ大笑いで大変だったが、身体計測も大変な予感がしていた。

 昨年度は、内科検診の時に押さえつけてやった(父も一緒に)ことがトラウマになったのか、しばらくの間、保健室の前さえ通れなかった。また保健の先生が「エプロン」をつけているのを見るだけで、とんで逃げていた。

 2学期には慣れて(保健の先生にお菓子をもらったのがよかったらしい。うーん、犬と一緒だな)きて、保健室に入れるようになっていたのだが、新年度を迎えてまた警戒心が出てきたらしい。昨日も保健室方向に行こうとしたがダメだった。

 そして今日、廊下に並ぼうとした時点で嫌がっていたので、とりあえずつかまえて父が抱っこ。今日は大した検査ではないのでとにかく行かせて「恐くなかった」と思えるように、なだめて連れて行った。

 たぶん、白衣の医者がいないからだろう…落ち着いて過ごせた。

 身長・体重・座高を測定。体重は20kgをやはり超えていた…どおりで腰が痛いはずだ。

 そしてその後、視力検査。低学年用には『C』みたいなヤツの向きではなくて、『魚・鳥・蝶』などがシンボル化された形を見て、その名前を言うというのがあるらしい。名前が言えない子のために、同じ絵を手元に置いて指さしてもいいようだ。

 ちなみにSの場合、しゃべらないし、遠くに見ている物と手元の絵で同じものをさす…などという複雑なことはできないので、『測定不能』の人となった。でも、遠くの○ツ矢サイダーを見つけたり、視力がいいのはわかっているので「まあいいや」なのだ。

 おもしろかったのは、Sと同学年のおしゃべりなお友だち。彼も自閉トリオの一人だ。

 やる気満々である。

 その図はシンボル化されているので『その形』がわかっているようなら、別に『魚・鳥・蝶』と正確に言わなくてもよい。

 でも彼は見事に「ちょうちょ!」とか「おさかな!」とか順調に読めて、視力とは別の次元でみんなを喜ばせていた。

 そして、『鳥』の時に、「カラス!」

 みんなちょっとこけたが、「確かに黒いしねえ…本当はそうかも」などと感心しながら、「うん、カラスも鳥だね」などと語っていた。

 そしてその次にまた『鳥』のマークが出た。彼は、一瞬迷ってから答えた。

 「ちりとり!!」

 みんなずっこけたが、本人は「してやったり」の顔だった。

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1年生のお父さん 「障害児と生きる日常(21660)」 [ 最近のことの日記 ]
 Sのクラス(特学)の小学1年生の子の付き添いに、いつもはお母さんが来ているのだが、先日はお父さんが来ていた。

 とても大柄なやさしそうな人だ。

 Sにとっては、先生だろうがよそのお父さんだろうが関係なく、自分を振り回したりして遊んでくれる人かどうか…だけが判断基準なので、その体に惚れ込んだ(笑)のか、やたらそのお父さんのそばに行って、手と足を差し出すのだ。

 困惑するお父さん…。まわりの子に、「手と足を持って振ってって言ってるんだよ。」と教えられて少しぶら下げてゆらしてくれたが、なかなかよその子どもを振り回せるものではない(笑)。

 あとで先生がやるのを見て、「すごいですね」と言っていたが、腕がもげそうなくらいに振り回されるのが好きなのだ…。

 その後、低学年の子だけで座って紙芝居を見ていた時も、となりのお父さんにやたらと接近。Sがやたらとそのお父さんの背中を触るのは、セーターの模様と手触りを気に入ったのだ。 「授業中だよ」と言いながら何度か手を戻させたが、何度もなでなでさわっていた。

 「おじちゃんのこと好きなの」と私が言って取り繕ったが、「おじちゃんのセーターが好き」とばれるとちょっと申し訳ない。後ろからだから気づかれていなかったが、途中で鼻くそをほじったり手をぺろぺろなめたり、とても汚い手だったので申し訳なさもひとしおだが、ないしょだ…。

 そのうち、前に回ってお父さんをじっと見つめ(紙芝居中)、顔に向かって手を差し出した。

 手のひらでそのお父さんのアゴをなでている。

 おじさんはとてもひげの濃い人だった。時刻はまだ午前10時だが、もううっすらとひげが出ているくらいなかなかのものだ。

 Sは『ひげじょり』が好きで、夜になると私のひげをじょりじょりさわったり、おでこを押しつけたりして楽しむ…。

 「おじさんのひげが好きです」とこちらでは言えないので、「あー、仲良くしたいの。でも今は授業中だからね。」と言ってまたイスに戻した。

 1年生のお父さん、これからも時々文字通りいじられに来てください。

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公園でスケート 「障害児と生きる日常(21660)」 [ 最近のことの日記 ]
 昨日、公園にSと出かけていると、小学生の女の子がインラインスケートをはいてよろよろと公園にたどり着いた。

 自分のうちから公園までのゆるやかな坂を友だちの手を借りておりてきたらしい。

 公園は土なのであまりすべらないが、つかまり立ちしながら歩く練習をしていた。

 その様子を見ていたSは、その子に近づいて、からむ、からむ…。

 よろよろしている所に手を握りにいったり、女の子が止まっているとスケートやそのタイヤをいじって回したりしていた。

 最初はかわいいお姉ちゃん…と思ってちょっかいをかけているのかと思ったが、明らかにスケート靴への興味津々という感じになってきた。

 1年くらい前に、土曜学校みたいな所で経験したことはあるが、それを思い出したのだろうか?

 その女の子が座って靴を脱いで休んでいると、Sはそのすぐ横に座り込んで、自分の靴を脱いでアピールし始めた。

 「うー、うー」しか言っていないのだが、女の子が「いいよ、貸してあげるよ」と言ってくれた。

 それからのSは我が物顔で、「手を貸せ」だ、「後ろから押せ」だ、いろいろやっていた。すべれはしないのだが、土の上でバランスをとって立ちあがったり歩いたり…といろいろやっていた。転んだ状態から立ちあがるのはかなり大変だと思うのだが、それもほっておくとできはじめた。

 貸してくれた女の子は、私に「何年生?」とか話しかけながら過ごしていたが、Sよりお姉ちゃんかと思っていたら何と1年生だった。

 家にクツがあるけど坂道が上りなので帰れない…と他の友だちのお母さんに頼んで取りに行ってもらうこととなり、その間、しばらくSはスケートをはかせてもらっていた。

 「これでおしまい」と履き替えさせたあとも少し名残惜しそうに靴を見ていた。

 バランスには優れているし、かなりあっているとは思うので、普通なら「よし、インラインスケートを買ってやるか」となるところなのだろうが、うちの場合はそうもいかない。

 『手を離すとどこかに行ってしまう男が、インラインスケートなんかはいたら、誰も追いつけなくなる』…のだ。

 あとあと、安全な場所を見つけてやらせてみようかな…と思いつつも、とりあえず『今日のところは無理』なのだった。

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祭囃子が聞こえる 「障害児と生きる日常(22190)」 [ 最近のことの日記 ]
 うちは神社のそばだ。

 そこは神主さんも日頃はいない小さな所だが、古い歴史もあり、お祭りは一応せまい町内の大イベントとなる。

 うちは義父の代からあまり熱心に関わっていないので、私にお仕事は特にまわってこない。子どもも、日頃から練習会に参加する『お囃子グループ』に入ってなければ特に何もすることがなく、神社に出店が2件くらい出ている…というくらいのものである。

 でも、お囃子をやる車は大きくて、太鼓・締太鼓で3名、ひょっとこ・おかめの踊り手、そして待機の子ども数名が乗っていて、なかなかのものだ。ゆっくり移動しながら数カ所でやってくれるのでなかなか見ごたえもある。

 Sの同級生やお世話してくれる子達も出ているので、昨日、家族三人で見に行った。

 でも、うちは神社のそばだ。音が聞こえてきてからあわてて出ると、お囃子がちょうど神社に到着してすぐ休憩となるのであった…。

 で、お囃子を見損ねながらも、休憩中の子達に遊んでもらっていた。いつも遊んでくれる子だけでなく、他の子達も一緒についてくる…。休憩時間が長そうだったので、一度家に帰ろうとすると、ぞろぞろと取り巻き女の子軍団がついてきた(笑)。

 何度も書くが、うちは神社のそばだ…。そのまま5人の女の子に文字通り取り囲まれて、玄関までみんな来てしまった…。

 来てしまったので、庭にまわってもらって、そこにある古いブランコ(妻とその妹が使っていたもの)で、みんなで遊んだ。といっても幼児用(しかも古い)ブランコに小学生が乗っているから壊れないか少し心配であった…。

 そのうちそろそろ始まりそうなのでみんなを戻した。一休みしてからSもまた神社に行くと、見たことがあるようなないような顔ぶれが…。

 私が行っている中学校の、教えていない学年の女子たちが10名くらいいた。日頃校舎が違うせいもあってこちらはあまり顔がわからないのだが、何となく見たことがある…向こうからも同じらしく、みんなやたらとこちらを見ながら考え込んでいる。

 ところが、そこをつないでしまう小学生がいる…S君のお父さんだよ…おうちそこだよ…とか説明する子もいて、そのうちに「あっ、去年の○年生の先生だ」などと気づかれてしまった。

 小学生には教師であることを隠していたり、中学生には家がどこにあるか隠していたり、いろいろと秘密があったのだが、いっぺんに暴かれてしまった。

 それはさておき、また祭囃子がスタート。日頃はそんな感じに見えない子達が、かっこよく決めての演奏はすばらしかった。

 ちなみにSは私に肩車をさせて、『耳ふさぎ』をしながら楽しんでいた。

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夜中の攻防 「障害児と生きる日常(22190)」 [ 最近のことの日記 ]
 昨晩(というか今朝未明)のSの行動はなんだかすごかった。

 学校で『悔しい思い』でもしたのを思い出したのか、帰ってからずっとご機嫌だったのに、寝る頃になってシクシク泣いていた。口でも、意味不明のことば(でも濁点が多いので文句だと思われる)をやたらとしゃべっていた。

 その後、寝ようとして、普通に一緒に横になっていたのだが、自分が悔しくて寝付けない?のに横でグーグー寝た父に腹が立ったのか、深夜になって、いきなり寝ている私の背中に『ケリ』を入れてきた。

 寝ていた私が起きるのだから結構やったにちがいない。そうそうは起きないし、寝起きが不機嫌な私は、「何すんだよ」としかるのだが、Sは『なにかに取り憑かれたような目』をしていて、またキック。

 何回も繰り返すので、頭に来て、「お前、もう下に寝ろ!」とベッドから引きずり降ろした。

 下と言っても同じ部屋のじゅうたんの上で布団もあるからそこでも寝られる。

 が、……またベッドに復活してくる。

 しかも今度は人の顔をつねる。

 つねり返す…。そして引きずり降ろす…。

 また登ってくる。

 一緒に寝ようとやさしくしても、横になったまま、急に後ろからキック!

 また引きずり降ろされる。 

 そんな攻防が続いている所に、妻が来て、強制連行してとなりの部屋に引き取っていった(休前日以外は、寝かしつけてからとなりの部屋に運ぶか、最初からとなりの部屋で妻と寝ている)。

 となりの部屋から、大泣きの声が聞こえてくる。かといってパニックではなく、本当に泣いているだけだ。

 (これは泣き寝入りパターンだな。良かった良かった)と思って私はそのまま朝まで寝たのだった。

 しかし、今朝聞いた話によると…

 午前1時頃、「ウー」と妻をけって起こす。妻「なに?」と言うがまたすぐ寝る。

 午前2時頃、「ウー」と妻をけって起こす。妻「なに?」と言うがまたすぐ寝る。

 午前3時頃、「ウー」と妻をけって起こす。妻「なに?」と言うがまたすぐ寝る。

 午前5時半頃、妻起きる。Sは熟睡中。

 Sのヤツは明け方まで寝ていないのか、それとも、ときおり目が覚めては人を起こしていたのか? 息子Sの行動に関係なく寝まくれる我が家のふたりには知るよしもないのであった。

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マッサージ 「障害児と生きる日常(22739)」 [ 最近のことの日記 ]
 先日の日記にもあったとおり、寝る時になってなぜか『キック』…が昨日もあった。

 昨日のSは妻と寝ていて、だんだんエスカレートして顔をひっかいた…ということで、見捨てられて(笑)しばらく一人でほったらかされた。

 ひと泣き終わった頃、私が行って、ちょっと離れた所に横になるとそのうちおとなしく寝入った。連日の『泣き寝入り』(意味が違うけど)だ。

 少し機嫌が悪くて、人の気をひきたい時…などもすぐに親や窓ガラスを軽く蹴る。ぐれた中学生かお前は! という感じで素直でない。

 今日は、こちらもいちいち起こるのをやめて、足が出てきたら、「ハーイ、マッサージしまーす」ともみ始めた。片足だけ持つともう片足で蹴ろうとするので、両足をとってからモミモミ。落ち着いてから片足ずつマッサージした。

 日頃も、言語指導の先生のアドバイスで、手やアゴのマッサージはしているのだが、足をもまれて気持ちよさそう…。今日は不機嫌になりそうになっても足もみマッサージで機嫌良く過ごした。

 ただ問題点は、やってもらう時に『やたらといばっている』こと。

 足を投げ出して、時々『ウー』と言いながら反対側の足を出すしぐさ、やってもらっている時のいばった顔など、ハーレム社長もびっくりの小学2年生なのであった。

 時々いじわるして手を止めると、「ウー」と怒るので、「お願いは?」というと、必死で両手を合わせる時だけは、小学生に戻るのだった。

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こだわり行動 「障害児と生きる日常(22739)」 [ 最近のことの日記 ]

 Sは知的な遅れを伴う自閉症なので、わかってるけどやらない時もあれば、わかってなくてやれない時もあり、そのあたりの見極めは難しい。

 初めてのことや環境の変化が苦手な自閉症児…というが、うちのSは意外と新しいこと(旅行など)を喜ぶ面もあり、自閉症のこだわり面は比較的弱い方なのかな…と思っている。

 だからなのか、『すぐに並べる』とか『まっすぐにする』とか『きちんとしたがる』という自閉症児の特徴的なこだわりもあまり示していなかった。


 ところが、この4月から、『自閉に目覚めた(笑)』のか、いろいろ気にしている。歩きながら急に両足をそろえてみたり(謎の急停車)、机の上のリモコンをまっすぐにしたり、ドアを閉めに行ったり、人のジャージのファスナーを全部閉めたり(これは迷惑)、スリッパをそろえたり…。

 そんなことより、紙をちぎって散らばらせたのをキレイに片づけて欲しいのだが、そっちは気にならないようだ。

 ただ、やはり自閉症児としては詰めが甘いのか、並んだスリッパも不完全だ(写真参照)。

 玄関に対して斜めだし、最後のひとつは逆向きだし…(笑)。

 ちゃんときれいに並べさせるのか、並べるのをやめさせるのか…どっちが普通の指示だかこちらもわからなく?なっている…。

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ファスナー 「障害児と生きる日常(22739)」 [ 最近のことの日記 ]
 自閉性発達遅滞歴7年半、機嫌にムラがあるのは相変わらず(少しはよくなったか)、さらに最近急にこだわり行動に目覚めたS。今まで気にしなかった「まっすぐ」こだわりや「閉める」こだわりのために、せっせと働いている。

 学校でもみんなが立ったあとのイスを入れて歩く。

 ドアが開いていたら閉めに行く。

 下駄箱の前で人の靴をまっすぐにしている…(自分が履き替えるのが先だろう!)

 これらはまあOKかなとも思えるし、うまく使うと整理整頓とか何か作業的な仕事に結びつくかもしれない…と言えなくもない。(言えなくなくない?ってヤツか)

 しかし…

 今日は暑くて私は半袖のポロシャツ(首がファスナー)を着ていった。あとから寒かったが…。

 うちに帰ってSと遊んでいて、ベッドに横になっている時に、いきなり首のファスナーを閉められた。ジャージと違ってポロシャツのファスナーは、首に密着していて『きつきつ』だ。

 「アッ」という間もなく、首の皮がファスナーにはさまれた。すごく痛い。

 少し出血していた!


 こればっかりは、今後、我慢してもらう練習をしていこうと(先生の首をはさむ前に…)思った。

 その前に、ひとまず、今後は首がファスナーのポロシャツを買わないようにしよう…。

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校内探検 「障害児と生きる日常(23406)」 [ 最近のことの日記 ]
 校内探検…なぜ小学1年生と2年生の組み合わせなんだろう…。

 小学校で、2年生3人が1年生2人をリードして、校内の各教室に書いてある「字」をプリントに書いていくという形で校内探検をおこなった。うちのSも交流学級の一環としてあるグループに参加した。例によって先生たちの人手不足もあり、我が家は夫婦(休日参観日)でSと一緒についてまわることになった。

 ところが…交流どころではない。2年生男子1名は勝手にどんどん進む。1年生男子はどこか横道にそれてしまう…。まず「1年生と手をつなぎなよ」とやさしく声をかけると、2年生女子と1年生女子はそうなった。男子の方も言われた時だけつながっている。

 最初の目的地(教室)について、ドアに貼ってある字をプリントに書く。その教室の説明を2年生が1年生にする…はずなのだが、自分のことばではなくて、プリントに書いてあるのを読んでいる。しかもつっかかって読めない(笑)。読ませるつもりなら、2年生の先生、前もって時間とって練習させといてよ…。しかも誰に聞かせるのか企画の意図を2年生はわかっていないのか、1年生男子は聞いちゃあいない(笑)のに、ぼそぼそとひとりごとの本読みみたいにやっている。

 何カ所かこの状態に耐えた…。でも次に行くところもはっきりしない中での移動、2年生男子が走っていったこと(当然ダメだと言われていた)、それにみんなついていってうちのSが置いて行かれたこと…でついに我慢も限界。行き先は大体見当がついていたのでその教室で見つけてからグループに説教だ!

 「走っちゃいけないのに走ったから、見失って、今S君は泣いていたよ!(本当はそれと関係なくもうイヤになって泣いたのだが…) ちゃんとみんなで行きなさい!」

 「えー、走ってないよ!」(2年男子)

 「うそです。今、先生は見ていました! ○○君が走りました。」(怒り顔)

 怒られて、急に素直になった2年男子は、「今日は本当はサッカーの試合に行くはずだった」?とかいろいろとわけのわからない話をしてきた…しょうがないからやさしく応対して仲良くしてあげた。それにしても、もう付き添いの保護者として見ていられなくなって、Sのクラスの先生のフリをするなんて私もずるいが…。まあ、そんな説明はこっちからはひとこともしていないし、ただ自分のことを「先生」(日頃はまず言わない)と言っただけなので、まんざらうそじゃないし、まあいいか…。

 そこからはもう指導入りまくり…。2年生が読む時に聞かない1年生を静かにさせたり、次に行く場所をちゃんと考えさせたり…。それでも、となりに行くべき教室があっても一度反対側の目的地に行ってまたもどってきたり(こうしたら近いとかはあえて口出ししなかった)、他のグループと一緒に混ざって1年生が消えたり…いろいろあってやっと終わった。時間内に終わらなくて少し休み時間に食い込んだ。

 最後は部屋の説明どころか、遠くからその「字」を見て書いただけだ。それもよりによって、ちゃんと説明したかったSのクラス(特学)の教室。 とんだ交流であった。


 それにしても…なかなか強力な男子がいたとはいえ、そういう1年と2年の組み合わせ(しっかりした子と組ますとか)を考えたり、事前に指導したり、せめて教室をまわる順番を決めておくとか…それは2年生の学年全体でやっておくべきだろう…と段取りの悪さにちょっと憤慨。自分がついて回った班のみならず、他にも、走っている子を止めたり、迷子の世話をしたり、先生たちがいないところでいっぱいアシストしてしまっているのだ。

 ちなみにこの日は全校の授業参観。廊下は保護者であふれかえっている。通りにくいし、はぐれやすいし、1・2年の保護者はその間自分のクラスの授業見学ができないし…。毎年この日(休日参観日)にやっているらしいのだが、その理由がまったくわからない!

 2年生と1年生という組み合わせはたぶん学習指導要領かなんかに1・2年生で組まれちゃっているのかな…どこの小学校でもそのパターンが多いようだし。2年生に先輩としての自覚を促すための取り組みなんだろうけど、正直、現状「無理」です。4年生くらいが適役なのではと勝手に思った。

 そういえば、自分が小学校の担任をした時(2年前)にその勤務校でもこの取り組みがあった。こちらはさすが、その学年の先生たちがちゃんと計画していたし、前もっての取り組みもよかったのか2年生が1年生の面倒をよく見ていた。もちろん、平日の「校内で他に何もない普通の日」にやっているし、同時ではなくて何クラスかずつコースを変えて動いているのでまわりも対応しやすく、2年生の説明の後に先生とか高学年の児童が補足説明をしてあげたりしていた。何気なく見ていたけど、ちゃんと練った計画だったんだなあと改めて感心。

 その時、専科の先生の授業による空き時間、私は自分のクラスで「書写」の作品を後ろに貼っていた。「ここが4年○組です」などと何度も1・2年生がやってくる。授業をやっていると入りにくいのか、やっていないうちのクラスにやたらとみんな入ってくる。その当時は教室に熱帯魚やハムスターがいたのでそれが大人気…。ねばるグループは10分くらい帰らない…。

 「全部終わらせたら、また来ようね!」とか言いながら去っていき、後から本当にまた来るグループもあった…。

 どんなに指導しておいても、目の前の誘惑に負ける…それが正しい小学1・2年生…これでいいのだ!

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よく飲む物 「障害児と生きる日常(23406)」 [ 最近のことの日記 ]
 自閉症児Sの偏食、少しずつ食べる種類が増えてきた。学校給食は一切拒否…の昨年を思えば、「今日は魚の皮を食べました」とか「おこわご飯を突然3杯食べてみんなを驚かせました」など、うれしいことも増えている。

 牛乳は相変わらず拒否だが、家からスポーツドリンクを水筒に入れて持っていくと、「どうしてものどが渇いたとき」だけ飲んでいる。ようは好きではないが、飲めないこともない…ということらしい。

 もともと好きだったのは、○ツ矢サイダー。ところが、日中に家でこれを飲み過ぎて、ゲップが増えたり、苦しそうにしてたり…。私たちは糖分の多い炭酸ジュースを前からやめさせたかったのだが、義父母たちは「食欲が増すようだし、欲しがるし…」といっこうにやめてくれなかったのだが、先月くらいによりゲップが増えてやっとやめる気になった。

 で、代わりによく飲むのが、ドールのフルーツジュース。夜、2階で私と過ごすときによく飲んでいたのだが、果汁100%だし、ビタミンをとるのにもいいだろう…ということで(本当は海外の果物は農薬とかいろいろ信用できない点もあるし、過酷なプランテーション農業の産物か?など、この会社の発展に協力するのも少し抵抗あり…)昼食時に1階でも義父母が積極的に出すようになった。

 そうなると本数が必要になってきた。どの果汁でも飲んでくれればいいのだが、以前はグレープフルーツしか飲まなかったくせに、一度私がピーチフルーツミックスを買っていたのを飲んで以来、それしか飲まなくなった…。お得意の変なこだわりだ。

 ところが、これが近所のスーパーでは売られなくなってしまった。売れ筋ではないため淘汰されてしまった。そこで、一応市内だけど車で40分くらいかかるところまで週末買いに行く日々がこの6週間続いている。

 棚にある分全部買うので、毎回14本くらい一気に売れる。当然、しばらくは在庫切れになり、入ったら翌週にはうちが全部買う。

 もしや、スーパー○ルプスでは、「ピーチ野郎」とか「桃の家族」とか店員の間で噂の人になっていて、レジの人は、「今日、私のところに来たよ、例の桃の人たち!」と話題になっているのでは…と、勝手に想像している我が家であった。

 当然、いつも売り切れ状態だから、品薄で、人気の売れ筋商品と勘違いされてしまったのか、最近は他にも買う人が出てきたようだ…。今日行くとたったの6本しかない。ひとまず全部購入。

 そこで、その店から25分(家から直接行けばこっちも45分くらいなのだが)かけて、もう1軒の、ピーチフルーツミックスをとりあつかっているスーパー○イエーに行った。

 ここは、まだまだたくさん置いてあったので、14本ほど買ってきた。

 今日は暑かったせいか、Sは帰りの車内で2本も飲みやがった。夕食の時にも1本半。このペースで行くとやはり1週間しか持たない。

 正直、割高なので、家計を圧迫しているし、大きいサイズの他社のピーチジュースなども買ってみたのだが、まったく見向きもしない。ちゃんと味の違いを見分けているようだ。

 このままでは毎週ずっと、車で遠くのスーパーに出かけることになりそうなので、念のためにネットで買えないか調べてみた。スーパーでは68円から78円だったりするのでこっちは割高(90円)だが、たまにはこれもいいかも…。

 下に紹介しますので、「そんなにおいしいのか?!」と興味がある方はお試しください…でもおいしいと思っても、買い占めないでください!

 ちなみに、私の感覚では「普通」の100%のミックスジュースです。(ピーチと言っているけど、一番多いのは他の果物の果汁だし)

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あいさつ 「障害児と生きる日常(23406)」 [ 最近のことの日記 ]
 「あいつは、あいさつもロクにできない!」と誰かの悪口を言ったことがみなさんあるのでは…と思うのだが、

 うちのSは「あいさつがロクにできない!」

 それがコミュニケーションの第一歩であることも、就労のための第一歩であることも、すべてわかっているつもりだし、ことあるごとに親はやっているし、まわりの人も正面からやってくれたりもしているのだが…

 けっこう無反応のことが多い。

 気が向くと「笑顔になったり」 「手を伸ばしてタッチ」 をするので、反応はしているのだが、『おじぎ』がなかなかできない。

 学校での練習により、特定の先生が、「よろしくお願いします」と言うと、頭を下げることがこの春できるようになって驚いたのだが、その後、今ひとつ習慣化はしていないようだ。

 ところが今日、学校に迎えに行った時、帰りに介助の先生にさようならのごあいさつをしようと、「S、○○先生にさようなら!」と言いながら私がちょっと頭を押すと、「えー!」というくらい、頭を深々と下げた!



 かと思ったら、前に頭を下げたまま両手が伸びてきて、両足のくつしたを引っ張り上げた。

 自分のくつしたが下がったのが気になっただけであった。

 先生も「びっくりしたー」とホッとしていたが、ホッとしてなくて、指導していいですよ。

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あいさつ その2 「障害児と生きる日常(23406)」 [ 最近のことの日記 ]
 前回の「あいさつ」の時にコメントをいただいて、いくつか書きたいことを思い出した。

 まず、地域でSにあいさつをしてくれる方々のありがたさ。

 特別にお願いしているわけではないのだが、子連れでいるといろいろな人があいさつをしてくれる。特に待っていてくれる八百屋のおじさん(握手つき)は特筆もの。

 それなのに、日によってはSは横を向いたままの握手…でも少し歩いてから「ニヤー」と笑う。

 おじさんには申し訳ないので、最近はまず頭を下げてから近づいて握手…という練習中(まだ2日目)だ。

 その他は時々会う方々…近所のお姉さん(Sと私のもっともお気に入り)、近所のもと介助の先生(道路の反対側からごあいさつ)、Sの母(バス停で道路の反対側からごあいさつ)、成人したダウン症のお兄さんのお母さん(道路の反対側からごあいさつ)、特学のクラスメイトの両親&おばあさん、その同じ子のお姉さん(あいさつ率5割…だいたいあいさつなしに私に小学校でのうっぷんを一方的に話しかけてくるので…)、通りがかりの中学生たち(これは私に声をかけて終わりという人が多い)、そして小学校付近のちょっと不審な保護者(子どもたちは避けているが…うちは活用)、そしてとどめは小学校の門のところで会う昨年教えた現中学3年生。こいつらは、私にだけ…から始まって、だんだんとSに興味を持ってくれて、今や目の前にかがんであいさつしてくれるようにだんだんとなってきたのだが、「ほら、きれいなお姉さんだよ」とか自分で言うので、『Sの美的感覚の形成』への影響が多少心配である(笑)。まあ、美しいとまではいかないけど、きたなくはないからいいか。

 道路の反対側にいたりもあって、なかなか面と向かってSとあいさつしてくれる場面は少ないのだが、ひとまず親(私)にまかせきりのあいさつ…『自分もやるものだ』と気づいていけるといいのだが…。

 一緒に朝歩いて思うこと…それこそ健常児も、小学生はかえってできない子が多い! 向こうから言ってくる子は少ないし、こちらから声をかけても知らん顔…というような人には以前は「てめえ、あいさつなしかよ」と思っていたが、今や慣れてしまった…。このご時世だから知らない人は無視が基本なのか…。

 でも知り合いの子どもとかには、教育上の意味も込めて、しつこくこちらから2回目のこわい「おはようございます」を言うと、さすがにあわてた感じで返事がかえってくるが…。

 でも大人に関しては、まったく知らなかった人とあいさつし合うようになったり、Sと一緒に行くことで街の人が私をあたたかく迎えてくれているのはまちがいないかも。


 で、学校の中でのあいさつの様子はどうかというと…。

 まず、Sの行っている小学校。

 おそろしくできない(笑)。 およそ向こうから言ってくれる子はいない(Sと遊んでくれるような子だけ)。そんなにみんながみんなひねているとは思えないので、これは学校の取り組みの問題だと思う。

 中学校の方も複数の学校に行っていると取り組みの違いがはっきりとわかる。

 まず、Sの小学校の卒業生のほとんどが通うA校(週3回講師で勤務)。ここは相当あいさつができる。それが当たり前になっているので、知らない人ほどちゃんとあいさつしてもらえる。昨年も、担当していない3年生からよくあいさつされてびっくりした。1年生が一番できなくて、だんだんできていく…というのが、先のSの小学校とのつながりからわかりやすいかも。

 C校(週1回特学の指導補助で勤務)は、まあまあ。あいさつする半分くらいの子については、そのやり方がなんだかとても上品である。A校の方がよく知っているせいか、より『がさつ』なので(笑)そう思うのかもしれないが…。でも半分の人は反応なしなので、まあまあ…ということで。

 B校(週1回講師で勤務)は、ほとんど向こうからのあいさつは『0』に等しい。こちらからあいさつするのが気が向かない先日、黙っていたら、校舎入り口から職員室まで無言のままにたどり着くことができた(笑)。

 たぶん、この状況に関係あると思うが、C校では、大人(先生たち)も、こちらからしないとしない(おいおい)。忙しかったり、まだこちらの顔をちゃんと覚えていないのもあるかもしれないが、やっぱりこれは、学校のムードを反映しているし、荒れている学校ほどこういう傾向があると複数校に行く今はわかるようになった。

 まあ、荒れるからそうなるのか、そんなだから荒れるのかは、鶏と卵どっちが先か…だとは思うが…。


 A校もそうなのだが、誰か教員ひとりからでも、気合いを入れて部活単位で(特に女子の運動部)やってくれていると、だんだん校内が明るくなって、それをほめられてまたみんなに広まって、生徒がやると教員も自然とやり…といい循環があるように思う。

 以前私が勤務していた荒れ目の中学校も、テニス部女子(全国レベル)がかなりいい味を出してくれていたのが救いだった。野球部(私が指導の市レベル)も一部の人たちはすばらしくあいさつをしていたが、大声で下品でもあり、あまり喜ばれてはいなかったようだ(笑)。


 実は公立の中学校には、年間を通じて私立高校の先生がよく来ている。先生たちにごあいさつ…と言いながらも、かなり校内の様子も見ている(ように思える)。

 あまりこういうことを生徒に言うのは『せこい』ような気がするが、「印象のいい学校の方が、たとえば最後にひとつ残った合格枠をめぐって有利なこともあるかも…」などとやはり進路担当の先生はわざとポロリ…と言ったりする。(私も進路指導主任だった昔言ったような気がする)

 でも、本当にそんなことがあるのかなあ、ないのかなあ? (少なくとも中学校全体の学力偏差値による判断が昔あったことはわかっているのですが…あいさつとかさわやかさは…?)

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☆  運動会 「障害児と生きる日常(23406)」 [ 最近のことの日記 ]
 今日の運動会が流れた。

 うちの場合、保護者は「見学者」ではなくてSの「付き添いの人」なので大変だ。

 これは認定就学の際に、「学校行事の時は保護者が付き添う」と約束してしまったので致し方ない。

 そして毎年見事なほど妻の勤務校(小学校)の運動会とぶつかっているので、その「付き添いの人」も私が今年で2回目の予定だ。

 Sの学校は、今朝の雨で、早々と延期の連絡網がまわった。

 妻の学校は「実施」のため「出勤」の連絡網がまわった。

 よし! これで、うまくいけば日付がずれて、「付き添いの人」の人手が増える…と思ったのもつかの間、出勤後すぐに「延期」決定をしたらしい。



 明日も天気は悪そうだが、なんとかやってもらいたい! 

 月曜日はどっちにしろ休みだそうで、明日ダメだと火曜日以降となるそうだ。

 さすがに、となりの中学校の授業に補教(いわゆる自習)を出して、そのとなりの小学校の息子の運動会の付き添いに入るのは、中学校側の親から見ると『とんでもない』と思われるので、『避けたい』のだが…。

 Sも特に大活躍する予定はないので(笑)、お昼ご飯さえ一緒に食べられればいいやとこっちは思うのだが、どうなることやら…。

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運動会 2 「障害児と生きる日常(23406)」 [ 最近のことの日記 ]
 そして今日もやはり雨。運動会は予想通り火曜日に流れた。

 火曜日、私は中学校に出勤するしかない…ということで、火曜日のSのつきそいをどうするかを担任の先生と相談した。

 実は、本人の出る種目については大人の手の数に問題はなく大丈夫とのこと。

 ただ、本人が見学の時間に、2種目ほど大人が手薄になる状態があるのでそこはちょっと心配、というか無理…ということだった。

 ウルトラCとして、いつも特学の教室に来る5年生のお姉さんたちにその時間のSを頼む…ということも担任は考えてくれたのだが、ちょうどその手薄になる種目というのが、5年生の時だったりするので、これじゃあだめだ…。

 同じ特学の他の子どもたちの当日の様子によっては「大丈夫になる」ということだが、今の所の予定では

 1 朝、父がSを送っていき学校にあずける。

 2 その後、しばらくは先生たちがつく

 3 しばらくして、祖父が車で行き、手薄種目その1の時にめんどう見る。
   その後、Sが出場種目その1に出た後、祖父が家に連れて帰る。

 4 Sは午前の残り種目の見学をさぼって家で昼食。この間に手薄種目その2は終了。

 5 父が午前の授業(この曜日はSの療育センター通いのためもともと午前のみ)を終えて、
   急いで帰宅。
   お昼も食べずに、そのまま車でSを小学校に連れて行く。

 6 Sが出場種目その2に出る。

 7 あとは見学して終了後、父が連れて帰る

 というハードスケジュールである。


 可能といえば可能だけど、ここまでするくらいなら、「だいじょうぶ、こちらでなんとかしますからおまかせください」と学校に言って欲しかったのだが…。

 まあ、就学前の本当の約束は、「学校行事はすべて親か代わりの人がつく」という条件なので、無理を言っているのはこっちであり、向こうはやってくれているのだからありがたいと思わなければ…なのかな。

 まだ残っている二つの超ウルトラC!

 1つ目は、「Sが学校を休む」  これはじいちゃんがイヤと言ったら本当にこうなる…という道だが、教育上はあまりよくない(笑)。

 2つ目は、中学校の管理職にめんどうを見てもらう!
 近隣校なので、おそらく、校長か副校長かのどちらかが行くはずだ。

 「めんどう見てくれないと授業休むぞ」とおどして?、本部テントの来賓席でSのめんどうを見てもらう…というすごいことを思いついたが、さすがに難度が高すぎだ。

 これで「すごく子どものめんどう見るのが好きそうな二人」だったりすると、話題作りにもなるしおもしろそうなのだが、どう考えても二人とも強面(こわもて)であまり得意そうにないし(笑)、Sがけったり髪を引っ張ったりすると、逆にめんどうなことになりそうだ。


 ただ、二人のどちらかがSをあやしたりおんぶさせられている光景を想像すると、おかしくてしょうがないので、来年度以降も同じ状況があれば『前もって、選択肢として準備しておこう』と考えるのだった。


(それよりもSが「付き添いなんてなくても平気」となってくれると一番いいのだが…。今は、ほっておくと競技中のコースに飛び出す危険があるから…)

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運動会 3 「障害児と生きる日常(24267)」 [ 最近のことの日記 ]
 やっと終わった…。

 午前の部はSの出番は踊りがひとつ。一応参加し、途中寝転んだりして一度はずれたが、また復活して中に入ったとのこと(私は見ていない)。

 そして、祖父と車で家に帰り昼食。

 その頃、私が家にもどってきて、もう一度学校に連れて行こうとすると…大泣き。

 せっかく家でくつろいでいるのになぜだ…とばかりに怒っていた。

 じいちゃん・ばあちゃん、もう一回行くと何度も念押しして話をしておいてくれると本人も覚悟できたのだろうが、思いっきり着替えまでしてちゃあダメですよ…。

 小学校に着いてからも車の中で大泣き&大怒り。数年前なら立ち直る可能性もなかったが、さすがに少しは成長?しているので、少し落ち着いたところで、紅白帽をかぶせ、靴下をはかすと、その気になった。

 そして児童席に座れた。もうすぐ50m走が始まる…というタイミングで、急にズボンを脱いだ!

 「えっ、今家でやってきたのにもうおしっこ?!」

 しょうがないので、トイレに向かって親子で手をつないで走る走る…児童席の後ろ、保護者席の目の前を疾走した! Sのスピードもすごい!

 おしっこパワー全開だ。途中、知っている保護者などから、「あっ、Sちゃんだ!」と声もかかるが立ち止まることは許されず、100mくらい走ってトイレに。

 空いていると思った場所が空いてなくて、しょうがないのでその裏の人気がない所の木に、「ジャー」とやった。ギリギリだった。

 そうしてもどった本番。そこから先は担任の先生にお任せしたが、ぐずってスタートラインに立つことも危ぶまれたが、なんとか入場。

 そしてなんとかスタート。

 といっても、もちろんみんなと一緒にはスタートせずにぐずぐずしている。先生に手を引かれるとようやくスタート。スピードが出てきた…と思ったら、なぜか直角ターン!

 ゴールではなく、本部席に向かって疾走して、みんなにうけていた。

 その後コースにもどり、完走。

 よかったよかった。

 惜しむらくは、おしっこをもよおすのがもう少し遅かったらよかった…びっくりするほどの走りが本番で出て1位だったかもしれなかったなあ…。

(その代わり、ゴール後にそのままトイレまで直行または、ゴール後にお漏らし)
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