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部屋とYシャツとわらG
2006年 秋~年末 その1
マーボー豆腐 「ひとり言・・?(58244)」 [ 最近のことの日記 ]
先週のA校でのこと。給食センターからの連絡を受けて、給食の配膳中に全校放送がかかった。
「本日の給食のマーボー豆腐についてです……(間)。野菜が傷んでいて取り除いたことで、全体の量が少なくなっています……(間)。量をよく見て、うまく分け合ってください。」
職員室でも、みんな少なめによそって食べていた。
少し物足りない…。
食事中、急に気づいて、言い出した先生がいた。
「マーボー豆腐に入れる野菜って、ネギぐらいじゃねえか? それでそんなに量が減るなんておかしいよ!」
「そうか、何となく説明に納得してたけど、うまくだまされてるな」とか「もともと量が少なかった言い訳だな…」などとそれぞれ不満を口にしたが、「給食だとなぜかマーボー豆腐に入っているタケノコとかそのあたりが傷んでたのかも…」ということになって一応納得した。
さすがは大人である。
が…子どもたちの方はこうはいかない。
モリモリ食べておかわりする体育会系女子Tのいる3年某クラスからの報告。放送段階でこういう反応だったそうだ。
放送 「本日の給食のマーボー豆腐についてです。」
生徒T 『みんなシーッ。ちゃんと聞いて!(叫び)』
放送 「野菜が傷んでいて取り除いたことで、全体の量が少なくなっています。量をよく見て、うまく分け合ってください。」
生徒T 『えーーーーーー。傷んでてもいいから、入れてよ!! 量を減らさないでよ!!!!』
傷んでてもいいとは…思いつかなかったな。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
2006/09/28
音楽鑑賞教室 「障害児と生きる日常(29249)」 [ 最近のことの日記 ]
特学の介助に行っているC中学校で、午後から音楽鑑賞教室なる行事があった。
市ががんばって交響楽団を呼んで、2日間のうちに市内の中学校を数グループに分けて全校の1年生に見せよう(聴かせよう)という毎年恒例の行事だ。
中学校教諭だった頃にもこの市にいたので、なんだか懐かしかった。
まずは、市がその日だけ借り上げた「送迎バス」、日頃は路線バス仕様のものに1台あたり60名くらいで乗り込んでいる。貸しきりだけど、知っている人たちで「満員」のバスはなんだか変な感じがする。
会場の市民会館に到着すると、中学校ごとに指定された席に着席する。始まる前の数十分間…トイレとかで他校生とのトラブルが起こらないように教師がついていたりもする。座席での待ち時間に悪さをしないように?か、だいたい各校とも先生ひとり(だいたいが生活指導の先生とか野球部の先生とか見たことあるような人)は、座席の一番前の列で後ろをふりかえって仁王立ちしている。
まあ、その時の様子で、だいたいどこが大変そう(荒れている)か…下馬評どおりのことが多いから不思議なものである。ようは3年生が大変な所は1年生の時からすでに大変ということだ。
C校は今はなかなか落ち着いているし、今回の私は、あくまで特学の介助員として来ているだけだから気楽なものである。
クラス全体を見るというより、ちょっと最近トラブル続きのK君(ちょっと太めのダウン症児)にマンツーマンでつく役割だった。開演直前のトイレ大便攻撃にはやや心配したが、無事開演に間に合った。
1曲目が始まった。指揮者の激しい動きが気に入ったのか、K君も横で激しい指揮のマネを始めた。楽しんでいるんだからOKということで、ちょっと恥ずかしいながらも流した。なぜ恥ずかしいかというと、途中から、私の右手をとって、一緒に指揮をとらせていたのだ…。
楽器の紹介などの後、2曲目・3曲目は打楽器や管楽器が抜けての弦楽奏。これはうっとり…の演奏ですばらしい。すばらしいと言いながらも、いいクラッシシックを聴きながら「うたた寝」をするのが最高のぜいたくと思っている私は、すやすやとその世界に入っていった。K君をはさんで右側に座っている担任の先生もスヤスヤと私より先に夢の世界へ。
ところがK君は元気だ。せっかく好きならそのまま静かに聴いていればいいのに、イタズラの方がもっと好きらしい。寝ている人を「ねえねえ」とつつく。私は無視。
さらに今度は顔をなでたり息を吹きかけたりしてくる。 無視というか我慢。
今度は私の右手をとって振り回している。 何とか目を開けずにやり過ごす。
そのうちその手は、K君の股間に持って行かれて、スリスリこすられていた!
「だー!何するんだ!」と小声で文句を言って起きた瞬間、右側の先生も一緒に起こされていた。
おそらく、左右交互に同じ攻撃を受けていたにちがいない。最後はK君の股間で二人の手の甲同士が背中合わせになっていた(笑)。
そんな寝られない状況のおかげで、その後はちゃんと起きて過ごし、オーケストラを正しく?味わうことができた。
K君もまあまあいい子だったが、後半は飽きて、プログラムの文字を何度も私に読ませながら過ごしていた。
演奏が終わり、よその学校の女子生徒が花束を私にステージあがると、「タイプ」だったらしく、身を乗り出して手を振っていた。タイミングがよかったので、楽団に一生懸命手を振る生徒…という感じの絵となって、とてもよかった。
帰りのバスで、K君はぐっすり寝ていた。さっき寝ていてくれればなあ…と思いながらも、いろいろな攻撃のお返し(股間さわりをのぞく)をしたがまったく起きなかった。負けた気がしてなんだかくやしかった。
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2006/09/30
御神輿 「自分らしい生き方・お仕事(65535)」 [ 最近のことの日記 ]
今年も行っている地元のA中学校は、お祭りに参加する中学校御輿を持っている。公立は宗教的に中立うんぬん…とかを考えたらおそらく全国的にも珍しいことにちがいない。
20年以上前に町内会のお古をもらって始め、そのまま続いている。学校が直接関わるわけにはいかないので、PTAや町内の大人が音頭をとるのだが、中学校もノータッチとはいかないので、なんだかんだと教員も交代で夜のお仕事をすることになる。
大きなお祭りで、どうせパトロールとかをしなければいけないのだったら、御神輿について回った方が、こちらも気分がいいし、生徒も発散できていいのでは…と個人的には思う。(学校としてどうかは別にして)
御神輿を新調した際に以前より重くなってしまったようで、かつぐのが大変になってきている。この日も開始後2時間を超えて、やや迷走をし始めたので、見るに見かねて、お手伝いの大人たちで角の垂木をつかんで、押したり、向きを変えたりするようになった。
子ども御輿じゃないんだから大人がさわらずに自分たちの手でやらせた方が…と思っていたのだが、そのうち見かねて、お手伝いのお手伝い…という立場で一緒についていた私も、押す役として御輿についた。
ちょっとのつもりが大間違い。その後1時間以上、必死で押したり、押すだけのはずが崩れそうになる御輿を必死で支えたり、声をかけて立ち直させたり…サウナに入るよりも大汗をかいた。
中でかついでいる生徒は、うまく交代できている子もいるのだが、かつぎっぱなしで、もう意識が飛んだような表情になって、時々「せーの」という声に反応して上にあげることしかできないような子もいた。
そこから30分くらいして神社に到着した時、倒れなかった彼を見た時に、「人間というのは極限の状態からでもけっこうがんばれるものなんだなあ…」と変な所に感動したのであった。
いろいろなことが学べてすてきなイベントではあるのだが、お祭りの開催中も授業は続くので、お祭りが平日ばかりの年(日付で固定のため)は、昼間すごいことになるのであった…。(昨年の授業で私は自分が催眠術師になったような気がした)
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2006/10/04
「害」の字の表記について 「障害児と生きる日常(29249)」 [ 最近のことの日記 ]
市の福祉部長から各課長宛に出た文書がひょんなことから手に入った。やっと…とか、今頃?…の感はあるが、うちの市も一歩前進と思っていいのかな。
(以下引用部分)
ノーマライゼーションの社会を目指していく上での課題として、障害者に対する差別や偏見をなくすために、「心のバリアフリー」が挙げられますが、「障害」の「害」の字には、「公害」 「被害」 「妨害」 というようにマイナスイメージが強いため、「ひと」を直接的に形容する場合は、ひらがなで「がい」と表現し、不快感を与えないようにする必要があります。
最近の社会的傾向として、「害」の字をひらがなで「がい」と表記する自治体は年々増えていますが、○○市内在住の障害者からも、「害」の字の表記に対する見直しの申し入れが出てきています。
このことから、平成18年9月○日付けで「害」の字をひらがなで「がい」と表記することに決定しました。
つきましては、全庁的な対応が必要となりますので、今後、通知文や広報への掲載記事等は、「害」の字をひらがなの「がい」と表記するようお願いします。
[基本的な考え方]
1 「障害」という言葉が、単語あるいは熟語として用いられ、「ひと」を直接的に形容するような場合は、「害」の字をひらがなの「がい」と表記する。
2 障害者に対する通知文、障害に関する広報掲載記事で「障害」を一般名詞として使用する場合は、そのまま表記する。
3 国の法令や地方自治体の条例に基づく制度や施設名、或いは法人、団体等の固有名詞については、そのまま表記する。
(例)法令・制度…障害者自立支援法、特別障害者手当、身体障害者手帳
固有名詞…身体障害者更正施設、障害者自立生活支援センター、障害者団体連合会
*ノーマライゼーション…障害者や高齢者など社会的に不利を受けやすい人々(弱者)が、社会の中で他の人々と同じように生活し、活動することが社会の本来あるべき姿であるという考え方。
(引用終わり)
この文書も、[基本的な考え方]以降は、「障がい」とすべき部分はもうしちゃった方がよかったのでは…と勝手に思ったが、さすがはお役所、一般名詞とか固有名詞とか区別が難しそうだ。他の部署がどれだけ対応できるかこれからちょっと楽しみだ。(全部ひらがなにするのなら簡単だけど)
「えー、そんなの気にしないんじゃない」と多くの方は思うだろうし、実際に「気にしない」と断言する「障がい者」の方もいるのだが、いざ自分が使われてみた時というのを想像してみてくれると、やっぱりイヤだと思う人の方が多いと思う。私は自分の子の障がいを受容しているつもりでも、この言葉(障害者)と書いてあるような書類をもらうと何かイヤだった。(市に申し入れしたのは私ではないけど)
中学校社会科の選択授業や小学校の総合的な学習の時、導入によくこの話を使った。
「なぜ、『障がい』とか『障碍』って書く人が増えているのでしょうか?」
答:「『者』という字をつけてみるとわかります。
たいていの子は、この時点でわかる感性を持っている。
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2006/10/05
生活テスト 「障害児と生きる日常(29249)」 [ 最近のことの日記 ]
特学の介助員をしているC中学校では、通常の定期テストに合わせて独自の問題(個別)でテストをしている。
そういう国語・数学とかの通常の問題の他にも、「生活テスト」と銘打って、あいさつや、自分の名前や住所や電話番号を言ったり書いたり、靴ひもを結ぶ…など今後の生活に必要だけどできていない子もいるものに取り組んでいる。
テストに入れることで親子共にがんばり度アップ! のようだ。
あいさつのやりとりは担任の先生と行う。
朝のあいさつは? 「おはようございます!」(大声)
昼のあいさつは? 「こんにちは!」(大声)
夜のあいさつは? 「こんばんは!」(大声)
お別れのあいさつは? 「さようなら!」(大声)
こんな感じで将来外に出てしっかりやれるといいなあ…と思いながら、成功例を見ていた。
みんなをわかせてくれたのは、先週に引き続き大物のK君(ダウン症の愉快な男)。
いつもは大声なのに、テストとなると蚊の鳴くような声でささやいていた。
朝のあいさつは? 「おはようございます」(小声だけどちゃんと頭を下げた)
昼のあいさつは? 「いただきます!」(小声だけどうれしそう)
一同爆笑。「それはお昼ご飯のあいさつだよ。お昼のあいさつは、『こんにちは』」 「こんにちは」(小声)
じゃあ、夜のあいさつは? 「おやすみなさい」(小声だけど両手を合わせて横にしてのおやすみポーズ付き)
ウケねらいではなく本気だし、その笑顔に、生徒一同みんなこけた。
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2006/10/08
世界史 「自分らしい生き方・お仕事(65535)」 [ 1年以上前をふりかえっての日記 ]
現役の社会科講師なのでいばって言うことではないが、私は世界史が苦手だ。高校時の評定は5段階で「2」だ。しかし、教員免許は当時「社会科」という形で出たので(今は地歴科か公民科のどちらかになることが普通らしい)、免許の上では、高校で世界史を教えることも可能(本当にやってしまうかどうかは別として)なのだ。恐ろしいことだ。
ちなみに大学入試の時は、1次試験は倫理社会と日本史、2次試験は倫理社会だけですんだ。大学入学後は社会科の科目を一通り履修しないと卒業できないが、各教授の狭い専門分野だけなので、世界史も地理も経済も、いずれも大学入試ほど手広くやることを要求されなかったので、これまた避けて通ったまま何とかなってしまった。
で、高校時代、なぜ苦手だったのか思い出してみたが、とにかくそのW先生(ネチW)が嫌いだったようで、いつもよく寝たこともあり、たまに起こされて質問され、答えられずにイヤミを言われたり、それでもその後また寝てしまい…試験前は独学で勉強するのだが、その程度の標準レベルでは答えられないようなハイレベルの難問ばかりがテストに出て…とすっかりわからなくなっていた。
授業は毎回、「いったい、今日は、いつ頃のどこの地域のことをやっているかさえわからない」という状況だった。
さて、変わって現在、中学校の歴史は基本的には一番教えがいもあるし好きな分野だ。世界史も部分的に入るが、指導要領で切られても、まだルネッサンスや宗教改革の所をやろうとしたり、世界史部分も大切にしている。だから今はそこはわかるのだが、最近自分でも気がついた。
「自分の世界史の知識は分断されている」
中学校の歴史に出てくる所…古代文明とギリシア・ローマ(今は切られた)、イスラム帝国と十字軍、中国の歴史、ルネッサンスと宗教改革、大航海時代、産業革命と市民革命、アメリカの独立、第1次世界大戦と第2次世界大戦…このあたりだけわかるけど他にどこで何が起こったのかほとんど知らない。だからそれぞれがつながってこないのだろう。
直接役立つことはなくてもいつか役立つかもしれないと思い、ちょっと世界史の本を買ってながめることにしようかと思っていた。
そんなタイミングで、それとは関係なくちょうど思い出したある人物(友人A)の名を検索していて驚くべき事実を見つけた。なんと、大学附属の中学校の教育実習で一緒だったその友人が世界史関係で「名人の授業シリーズ」みたいな本を出しているではないか!
彼とは、教育実習中の休み時間ごとに喫煙所で一服しては次の授業見学に遅れていく仲で、毎時間わざわざ喫煙所に来るのは80人近い実習生のうち4人だけだった。(そのうちの一人はこの前会ったら指導主事になっていた) その一人である彼も当然、教官から快く思われないグループで、私と共に指導案のことでケチョンケチョンに言われ、でも書き直すうちに内容に自信を持ったらその指導案についてその教官に一歩も譲らない(それで合格できない)という点で共通していて、仲良くなった人だった。
ちなみにとにかく私たちのことを憎んでいた担当のH先生は最後までその指導案を自らは合格させなかったが、その人より先輩のY先生(相当偏屈者でみなから恐れられている)がふらっと来た時に見てもらったら、A君と私、二人とも思いっきりほめられて、「こんなおもしろいことを考えるとはすごいな」とH先生は同意を求められて困っていた(笑)。教室ではうまくいっているのに、教科担当のH先生とうまくいかないせいで、二人で(特にA君は)「今日こそHの前で指導案を破り捨てて、実習をやめよう!」と言い始めていた所だったので、このY先生に救ってもらったようなものだ。(もちろんその場でその指導案は合格。それに基づいて実習の授業もでき、やめずにすんだ。)
話を戻すと、その彼はその後、東大に入るより難しいとされる松下政経塾(政治家・経済界の人などの養成組織)に入り、塾の先輩の選挙活動を応援したりした時期に、こちらはそのイベントを盛り上げるバンドとして出演して再会したり…といろいろあったが、ここの所、連絡が途絶えていた。
それが、世界史の本を探そうと思っていた頃にちょうど彼の書いた本が見つかったのだ。今はやめて自分で塾を開いた?ようだが、一時期、「東進スクール」という進学塾で講師をやっていたようで、それが本になっていたのだ。
これ↓ 荒巻豊志
なんせ、好きなことではないのでなかなか読み進められず、翌日にはまた他の本を読み始めたりする(笑)のだが、読んだその瞬間は世界の歴史の流れがよくわかる。「へえー」と思ったりする。もし、高校の時の世界史の先生が彼だったらまた違ったかもなと少し人のせいにしてみたり…。
しかし、なぜ苦手だったか、今さらながら、ようくわかった。
カタカナの外国人名がまったく覚えられない! オクタビアヌスとかちょっとダジャレ系(置く度にお尻の穴が…とか)のものは覚えられるのだが、それ以外は右から左に通り抜ける。
ミュージシャンの名前ならかなり欧米人も得意なのだが、なぜだろう? ブライアンならジョーンズ、アダムズ、イーノ、メイ…とか、ジョンならボーナム、レノン、クーガー・メレンキャンプ、リン・ターナー…とか結構言えるぞ!
まあ、誰からもテストされるわけじゃないからいいか…と思いながら、教員免許更新制とか聞くと、まさか総合テストとかしないだろうな…とかちょっとおののくのであった。
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2006/10/10
あれ、地形図は? 「自分らしい生き方・お仕事(65534)」 [ 最近のことの日記 ]
地理の授業の下調べをしていて気がついたのだが、今うちの学校(A校)が使っている教科書には、「地形図」のことのお勉強がほとんど載っていない。
「地形図」というのは、「鳥居」のマークが神社とか、「文」のマークが学校とか、「テ」に「○」で郵便局とか、そういう地図記号の勉強もあるし、何よりも「等高線」の勉強の所だ。地図の中のあのうねうねした曲線と戦いながら、A地点が標高何mか答えるなんて作業は、その手の仕事に就かなければここでの学習が一生で唯一の経験かもしれないのだが…。
で、どうでもいいかって言われれば、やっぱり基本くらいは知っておいた方がいいと思う。山登りをする人なんかも、尾根と谷を見分けたりとか使うだろうし。
いくつかの種類の教科書を見てみた。地図記号は、昔に比べると、ささやかに載っているか、ほぼ「なし」かだった。
等高線は、出てくるが、そのルールの記述はなかったりする。簡単にしたつもりで、余計難しくなってる。
「身近な地域を調べる」という調べ学習の単元の一部なのだが、年々軽視されたようで、「これってもしかして削減対象?」と思って、久しぶりに「学習指導要領」の中学校社会科編などをひもといてみたが、それに関わるような記述が今の所見つかっていない。「身近な地域」は昔より大事にされているのだが、少なくとも、「地形図については~」というような文言が見つけられないのだ。
気づかないうちに、必要な所がカットされている…例の学力不足の問題は、こういうところから来たのかもしれない。
ちなみに、30代以上の方は、中学校の地理で、世界の地域と日本の地域を大まかだけど全部ちょっとずつやったと思うのだが、20代くらいの方は日本は全部だけど世界は一部だけになった。そして現在はどちらも一部(一部を学ぶというより、一部を通じて「学び方」を学んで後は自分でよろしくという方法)なのだ。
世界のさまざまな地域の学習を切ったり、歴史も世界史部分を大きく切っておいて、「国際理解」とか「国際化教育」ってどんな方向性だ? 先に授業時数削減(社会科は1・2年で週4回が週3回に、3年で週3回が週2.4回に)があったからどこか切る必要があったとはいえ、このセンスのなさはすごいと思う…。もちろんあの役所のお仕事だが。
さて、私が中学生の時、学校の定期テストに出た地形図の問題…汚いわら半紙にかすれた印刷…そこに豆粒のような文字や数字…目をこらしながら必死で解いた記憶がある。そして、テストが終わってから気がついたのだが、私の問題用紙だけは本当に「印刷ミス」でかすれていたのだ。等高線が二重に見えたのは、目が疲れたからではなくて、本当に二重だった。印刷状態が悪くても我慢するなんて、なんてストイックな中学生だ。(気づかなかっただけだが)
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2006/10/12
初体験 「自分らしい生き方・お仕事(65534)」 [ 最近のことの日記 ]
今日のC校での調理実習のメニューは「コロッケ」。
特学のこのクラスでは、料理の天才から、手の衛生状態を常に気にかけなければいけない人まで、幅広い人材がいる。
その中での調理実習は、実は毎回、私の方が教えられてばかりだ。
本日のコロッケ、最後に、具(ポテトとひき肉と玉ねぎ)を丸めて、1 小麦粉をつけて、2 溶き卵につけて、3 パン粉につけて、鍋に投入!
いろいろな所で見てきたが、コロッケに限らず、この1・2・3をやったのは初めて!
なんだか楽しかった。
よし、これはいつか義母亡き後の私の得意メニューに…ちょっとめんどうだな。
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2006/10/21
また運動会 「自分らしい生き方・お仕事(65535)」 [ 最近のことの日記 ]
過日、前任校である小学校の運動会を見に行った。
小4の時に担任した子たちが、小6となって大活躍…のはずを見に行った。
急速に大人になって、顔を見てもわからないのではないか…と思ったが、近くで会うとそんなこともなかった。たぶん、10cm近くみんな大きくなったのかもしれないのだが、日頃、中学生を見上げて生活しているせいか、自分と同じかそれ以下だと大きくなったと実感できないのだ。
みんなの伸びよりもはるかに大きな値で伸びて、全体の中で小さい方から大きい方になった子だけは、何かバランスを欠いた気が(いつもいる友だちがちびっ子仲間だったはずがデコボココンビになるなど)して「大きくなったね」と言えるのであった。
そんな風に見た目ではあまり驚けなかったのだが、演技の方で成長に目を見張った。
今時だけど、まだやっている男女混合の組体操。昔のように笛でビシビシ軍隊調…ではなく、美しい音楽に合わせて合図なしで繰り広げられる美の(一応)世界。
「この技は練習したんだろうなあ」とか、「この間を合わせるのは大変だったろうなあ」とか児童&先生方の苦労が忍ばれた。何よりも演技をやっている時のまじめで誇らしげな顔…3段の塔が立った時に上の子が手をのばす瞬間…4段ピラミッドができて前を向いた瞬間…そういう時に感動した。
すべて終わった時にもたくさんの拍手が印象的だった。たぶん、この子たちと縁がなかったとしても演技だけ見て感動できたと思う。当時のダメぶり(笑)を知っているからなおさらであった。
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2006/11/01
合唱 「自分らしい生き方・お仕事(65522)」 [ 最近のことの日記 ]
仕事で行っている3校の中学校はそれぞれ合唱の行事の名前が違い、「合唱祭」「合唱コンクール」「音楽会」「文化祭」などとどれがどれだかわからなくなってくる。(すでにひとつ多いし)
いずれにしても、クラス対抗の合唱コンクールを軸に、選択音楽や吹奏楽部などの発表をたすケースが多い。特学のある学校はその発表も盛り上がる。
で、A校のそれを朝から見に行った。自分の勤務する曜日とその学校の行事がピタリと合わないと見に行けない。他の学校の仕事を休んで参加するわけにはいかないからだ。そして今年は見に行けたのだが、合唱コンクールを見る(聴く)のは実に4年ぶりだ。
4年前までは10年間以上、いつもステージのそでにいた。だいたいの場合、その手の分掌で(文化行事委員会とか)、その行事の責任者とかでステージの進行をして、しかもクラス担任だからそっちでもバタバタして勝負の方もハラハラして…という目の回るような行事だった。もちろん嫌いではないのだが…。
が、今回は何もしなくていいのだ! ちょっとさびしいけどこれは楽だ。
こういう行事って「一観客」として見ると、こんなにすばらしいものなんだ…と今回は結構感動した。
体育祭とか運動会でもそうだが、いつもは見られないような真剣な顔で取り組む生徒を見ると心動かされる。特に「これが最後」と気合いの入っている3年生の歌は、びっくりするほどよかった。日頃知っている彼らとのあまりの別人ぶりに、いつのまにか「全員総取っ替え」したんではないか?という疑いまで持ったが、もちろん同じ顔なのでそんなわけはない。
4年前までは、それぞれのクラスの取り組みの過程を知っていて、それがあるから感じるものがあったのかと思っていたが、いやいやそうでもなく、当日だけを見ても充分見所があって感動した。
「職員合唱」をやらされないでもらえればもっといい行事なのになあ…。
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2006/11/01
必修科目未履修問題 「ひとり言・・?(61507)」 [ 最近のことの日記 ]
10月8日の日記に「世界史」のことを書いたこともあり、今回の「世界史」の未履修の発覚に始まった一連のできごとのことをいつか書こうと思いながらも、事態の急展開についていけていない。
最初の1校はかわいそうなくらいたたかれていたが、あとあと「なんだ、やっぱりみんなやってたのね」となり、国会で対応を検討するほどになり、そんな時に急に死んで責任を取ってしまった学校長がいたり…とすごく物言いにくい感じになってきた。
それぞれが関連して整理されているわけではないけれど、私の思いこみのいくつかは…
1 そもそも現行の指導要領そのものがよくない。中学校もそうだからたぶん高等学校のもそうなんだろう。
2 でも進学校の中にも履修科目を守っている学校だってあるんだろうから、履修の書類をごまかしたやり方はずるい。
3 必修科目を履修していない生徒がその分すごく受験勉強できたかというとそんなにすごく得をしたわけではない。受けてその場で実力がつくほど、先生の授業もすごくないし、生徒の実力もそこまではない(失礼ですみません)。
4 受験科目を多めに勉強した人とそうでない人、それぞれいるにしても、受験勉強なんて最後は自分でコツコツやるものだし、それほどの差でもない。むしろ学校間格差とか経済事情による学習環境の違いの方が大きいはず。
5 国会でどんな結論が出ても「平等」と思える答えはなくて文句は必ず出る。
以上のことから、来年度からはすごくきびしい罰則を設けるけど、今年度については「すべて許す」(補習しなくてもいい)というのでどうでしょう?
それでは「まじめにやってた人がバカを見ている」気もするので、ちゃんとやっていた高校の人は大学受験料がすべて10%引き…お金で解決…不謹慎かな。
ちなみに私が勤務していたH中学校、10年前くらいまで、本来50分であるはずの授業単位を勝手に45分通例にしていた。荒れていたこともあり、生徒の勉強の負担を減らし、その分、部活動や委員会活動に力を入れるためだった。部活動によって学校立て直し…邪道なようで結構ありだ。効果も出始めていた。
で、書類上はどうかというと、管理職は学校ぐるみでごまかしまくりだった。ある議員が問題にして、職員は「えっ、だめなの」と驚いた。その後、普通にもどってからは「○○議員のせいで部活が少ししかできない」とか「○○のせいで授業が長い」とか生徒からは非難ごうごうだったが…。
その議員の主張ですごかったのは、「毎日、30分間授業が短かった分、教師の給料を返せ」と言っていたことだ。仕事って授業だけじゃないんですけど…。
ちなみにそのH中にいた頃は、夜の生活指導もあるので9時頃に学校を出るのが日常だった。警備員さんが10時までいたが、それでも自分がカギを閉めた記憶が何度もあるということはもっと遅かったことも結構あるってことだ。
給料返す前に、一度でいいから残業手当くれ!
話はそれたが、その頃、45分授業のことでの罪の意識とかが全然なかったので、今回の高校の未履修のもそんな感じなのかな…と少し思った。
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2006/11/15
車が落下 「今日の出来事(65534)」 [ 1年以上前をふりかえっての日記 ]
夕方のニュースを見ていて、「山口県下関市で…」と速報が伝えられたので、注視していると「車が駐車場の屋上スロープから8m落下して4人が重体…」というニュースが流れた。さらに場所は「山の田SATY」なんてすごく知っている場所で驚いた。
ケガをした人の氏名などの報告がなかったので、念のため、実家に電話。
話し中だった…のでひとまず安心。
同じくテレビを見て電話をかけてきた叔母と話していたらしい。
身内じゃないにしろ、どなたかが不幸にあったわけなので、「よかった」なんてことはありえないわけだが、できれば「知り合い」とかでないことを祈るばかりだ。
今は実家のそばにスーパーがいくつかあるのであまり使わないようだが、私が住んでいた22年前までは我が家でもよく使っていた。もっと前の中学生時代は友だちともよく出かけた。その当時は「山の田ニチイ」だった。
それができた当時、その駐車場(たぶん今回の事故のモノと同じ?)は、駐車場の天井が吹き付け材のままだった。ふわふわしたものが鉄骨にそのまま吹き付けてあった。
低い天井なので、ジャンプしてたたくとそのふわふわが降ってくる。
これを中学生の頃は好んでイタズラしてしまった。
先に歩いて、ジャンプしてアタック! 後ろの友人に降りかかるふわふわ。結構汚れる。怒って友人がやり返す。
通路として通る時にいつもそんな様子だったので、やる方やられる方は交代して、どれだけやってどれだけやられたであろうか…。
そして、25年近く経って思うこと…
「あれは、『アスベスト』だったにちがいない…」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
2006/11/18
下関サティ その後 「自分らしい生き方・お仕事(65522)」 [ 1年以上前をふりかえっての日記 ]
車が駐車場のスロープから転落したという事故は、その後の報で、北九州市在住のお年寄り夫婦とその友人2名だったらしいとわかった。お悔やみ申し上げます。
ここの駐車場の吹きつけ材が昔はたぶんアスベストで…なんて思い出をその時のブログに書いたのだが、ここは高校時代の唯一のアルバイトをした店でもあったことを思い出した。
それ以前に中学3年の1学期に新聞配達などしたことがあったが、高校時代は野球部なのでバイトは普通無理、だからこの時だけなのだ。
冬休みの年末年始、練習が休みの日と、勝手に休む数日を組み合わせて、1週間くらい、当時の「山の田ニチイ」1階食料品売り場でバイトをした。確か、学校がバイト禁止で、学校名を偽ったままだったような気がする。坊主頭も、柔道部?ということにしたような気がする。
その時に、マネージャーみたいな人から「この食料品売り場でもっとも万引きされる物」として、「ズワイガニの缶詰め周辺を時々マークするように」と言われた。小さくて高価だからねらわれるらしい。なるほどなと思った。
もちろんガードマンではないので他の仕事をしながらなのだが、「もし見かけたら、つかまえて店の奥に連れてくるように」…ってそれ高校生のアルバイトに頼むことじゃないぞ!
もっとも書きたかったのはその時の時給。これは忘れられずに覚えている。今から24年前だし、都会ではなくて地方都市なので、多少感覚が違うにしても、なんと「350円」だった。 2年後に東京に来た時に、どんなに安くても500円以上だったから驚くべき低賃金だ。
ちなみに仕事は年末年始の特別な仕事を何でもお手伝いする役。
一番記憶に残っているのは、おせち料理用の紅白のかまぼこを10個×5列くらいに並べて、その上に向きを変えて同じ数並べて、それ交互にたてに20列くらいまで積んで「巨大かまぼこオブジェ」を作ったことだ。
赤のかまぼこの山と白のかまぼこの山がそれぞれ台の上に1m近くそびえている。
それを前に、「おせち用のかまぼこ、いかがっすかあ、特売でーす。」とやって、どんどん売れてはどんどん補充していく。
その時に強力な下関のおばはんたちは、平気で下の方から取っていくのだ(泣)。
日付の古い方が上にあるのはスーパーの常識ではあるが、この商品は特売用で全部同じ。「上も下も日付は同じでーす」とか時々言ってはいるのだが、おばはんたち、聞いちゃいない…。
上から5段目くらいはまあ許すとして、20段くらいあるうちの下から2段目くらいをぐいぐい引っぱるので、かまぼこオブジェ全体がゆらゆら…。
途中で「これは危険だ」と気づいて、少しはみ出した形でやめるのだが、次の人がまた引っぱる。
危うくなったら、たくさん売れて低くなるまでほっておいて、また一から積み直し…その日は一日中その繰り返し。
そんなことをやっていたので、「売れる楽しみ」みたいなのを味わい損ねたアルバイト体験であった。
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