LIVE FOR LIFE

LIVE FOR LIFE

小柳ルミ子集



二度と出来ない恋を捨て あなた遠く
離ればなれになってゆくの いまつらいわ

とつぐ日岬に ひとりたたずみ
君住む島に 別れをつげる
凪いで 凪いでまぶしい 珊瑚の島が
にじんでおちて 星の砂

過ぎし日ふたりは 海辺に遊び
変らぬ愛を 夕日に祈る
いつか いつかふたりは さだめにさかれ
私は遠く 石垣へ

髪にかざした ブーゲンビリア
そえぬさだめに 赤く咲く
海よ 海に流れが あるならば
とどけてほしい 星の砂

ルルル ルルル……
風よ吹け 波ようて
それであなたに つぐなえるならば
海よ 海に流れが あるならば
とどけてほしい この思い
とどけてほしい この思い

お久しぶりね

お久しぶりね あなたに会うなんて
あれから何年 経ったのかしら
少しは私も 大人になったでしょう
あなたはいい人 できたでしょうね
お茶だけのつもりが 時のたつのも忘れさせ
別れづらくなりそうで なんだかこわい
それじゃさよなら 元気でと
冷たく背中を むけたけど
今でもほんとは 好きなのと
つぶやいてみる
もう一度 もう一度生まれかわって
もう一度 もう一度めぐり逢いたいね

お久しぶりね こんな真夜中に
あなたから電話を くれるなんて
おかしいくらい まじめな声で
私に迫るから 眠気もさめた
もしも今でも一人なら 映画みたいな恋をして
愛を育ててみたいねと 笑ってみせる
それじゃさよなら これきりと
冷たく受話器を 置いたけど
涙がしらずに あふれ出す
どうかしてるね
もう一度 もう一度生まれかわって
もう一度 もう一度めぐり逢いたいね

もう一度 もう一度生まれかわって
もう一度 もう一度めぐり逢いたいね

来夢来人

来る夢 来る人 通り過ぎて行く愛
四つの季節を 人はめぐり続ける
あなたは私の春で 私はあなたの春
そう信じ合えるお方と ああ 旅ができたら
桜の吹雪を浴びて汽車は走る
消えない汽笛を残して走り去る
しみじみ人恋しく そっと紅をさせば肌寒く
桜の吹雪を浴びて眠り合えたら…

去る夢 去る人 名残り雪の白さよ
心の谷間で過去はせせらぎになる
幸福にすると言わず 我慢できるかときく
私に強いお方と ああ 旅ができたら…
桜の吹雪を浴びて夢に変わる
この世は はかなくせつない浮世絵か
しみじみ人恋しく そっと紅をさせば肌寒く
桜の吹雪を浴びて眠り合えたら…

しっかりしているつもりだけれど
まだまだ私は未熟なんです
愛するお方に教わりたいの
この膝枕を差し出すしぐさまでも
秘めやかに尽くしてみたいから
来る夢 来る人と書いて ライム・ライト
二つの灯りが重なる出逢いを待つの

しっかりしているつもりだけれど
まだまだ私は未熟なんです
愛するお方に教わりたいの
この膝枕を差し出すしぐさまでも
秘めやかに尽くしてみたいから
来る夢 来る人と書いて ライム・ライト
二つの灯りが重なる出逢いを待つの

京のにわか雨


雨だれがひとつぶ頬に
見上げればお寺の屋根や
細い道ぬらして
にわか雨が降る
私には傘もない
抱きよせる人もない
ひとりぼっち泣きながら
さがす京都の町に
あの人の面影
誰もいない心に
にわか雨が降る

日が暮れて鴉が帰る
人はみな家路を急ぐ
河岸をぬらして
にわか雨が降る
雨の日も鐘は鳴る
むせぶよに鐘は鳴る
指を折ってかぞえながら
祈る京都の町に
あの人の幸せ
愛をさがす心に
にわか雨が降る


雪あかりの町

角巻で泣きそうな
顔をかくして歩くのよ
吹雪がやんだ北国の 雪あかりの町
ポストの雪を指ではらって
あなたに今日も手紙を出すのよ
見知らぬ町へひとりで行った人

あの人のいる町へ
今日ものぼりの汽車がゆく
汽笛がひびく北国の 雪あかりの町
このまま汽車に乗ってゆきたい
けれどもそれは出来ないことなの
ひとりっ子だからこの町出られない

雪崩の音が眠るわたしの
まくらの底でもうじきひびくわ
花咲く春が待ち遠しいわたし



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