~Ayu's Protection Room~

鬱病の治療

鬱病の治療

主なうつ病の治療法には、以下のものがあります。

  抗うつ剤による薬物療法
  精神療法
  薬物療法と精神療法
  その他の治療法(電気けいれん療法、光線療法)

 治療法の選択は、うつ病の種類や病態、重症度などにより専門医によって行われます。

一般的に、中等度以上のうつ病では、薬物療法が必要となります。薬物療法によって、ほとんどの人は3ないし4週間までに効果が出現します。

うつ病の治療は通常、3つの段階に分けて行われます。
第1段階:急性期治療
 急性期治療の目的は、うつ病の症状を取り除き、気分的に回復させることです。大体、1-2ヶ月は必要です。

第2段階:持続的治療
 状態が回復しても、ある期間治療を継続することであり、うつ病の再発を防ぐために重要とされています。
 アメリカ国立精神衛生研究所の報告(1992)によれば、うつ病に対して16週間(4ヶ月)の薬物療法や精神療法では再発予防に不十分であることがわかっています。治療のタイプにもよりますが、6ヶ月間の持続的治療が状態の安定に有効であるとされています。

第3段階:維持療法
 3ないし4回と、再発を繰り返しているうつ病の場合には、維持療法が用いられます。維持療法の目的は、長期間にわたって治療を続けることにより、うつ病の再発を防止することです。

長期的に服薬するため、患者さんの中には、薬の副作用や中毒が心配になる人がいます。しかし、抗うつ薬は、嗜癖になったり、習慣性を形成することはありません。また、適切な服薬であれば、重い副作用が出ることはまずありません。しかし、薬である以上、ある程度の副作用はあります。比較的多いのは、便秘、口の渇き、排尿困難、眠気などです。ただし、飲み続けるうちに軽くなることが多いものです。いずれにしても、副作用の心配があれば、すべて主治医の先生に話すことが大切です。

抗うつ薬の治療で大切なことは、治療効果が出てくるまで時間がかかることです。服薬を始めてすぐに状態がよくなるわけではありません。まず、2-3週間しっかりと処方された薬をきちんと飲むことが大切です。中途半端な飲み方をすると治療が長引いて、なかなか治りません。うつ病は治る病気ですから、根気が大切です。これで効果がなければ薬を少しずつ増やしたり、種類を変えたりします。また、精神療法(認知療法)を併用することもあります。

1999年5月から、従来の抗うつ剤とは作用機序の異なる新しい抗うつ剤SSRIが日本でも使用できるようになりました。SSRIとは、選択的セロトニン再取り込み阻害薬の略で、うつ病と関連が深いセロトニンという神経伝達物質だけに作用する薬です。その最大の特徴は、今までの抗うつ剤と違ってセロトニンだけに作用するので、副作用が少ない薬と言えます。欧米では既に15年以上前から使用されていましたので、安全性については問題ないようです。ただ、一時、日本のマスコミで「夢の抗うつ薬」と騒がれたほど、著明な効果はないようです。これまでのデータや使用経験からは抗うつ薬としての効果は今までのものとあまり変わりがないという実感です。しかし、今まで、副作用のため、薬が十分に飲めなかった人にはとても有効な薬でしょう。

2000年10月からはSNRIというさらに新しい抗うつ剤が使用できるようになりました。これは選択的セロトニン&ノルアドレナリン再取り込み阻害薬の略で、セロトニンだけではなく、ノルアドレナリンという神経伝物質にも選択的に作用する薬です。臨床で使用した印象としては、SSRIより即効性があり、SSRIでは比較的多い吐き気などの消化器系の副作用も少ないように思います。

ほとんどのうつ病は薬物療法と精神療法で治すことができるのですが、薬物療法の効かない重症のうつ病や重症の身体疾患を合併している重いうつ病、あるいは自殺念慮が強く状態の切迫しているうつ病などの場合、電気けいれん療法が行われます。この治療法は重症のうつ病に対して非常に有効です。最近では、手術室で、麻酔科医による全身麻酔の導入と筋弛緩剤の使用により、治療中の身体的トラブルや痛みを防ぎ、より安全に行うことができるようになっています。主に、総合病院精神科で行われています。




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