つりんちゅぬ宝

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天狗原~乗鞍岳~白馬大池

乗鞍山頂、白馬大池目指してLet’s Go!

表紙

さてさて、初登山初日の後編


乗鞍岳山頂目指して再出発。

「大きな岩がゴロゴロだから、ガンバリどころ。
がんばってね!岩場が終わるとなだらかな雪渓で、
ちょいと行くと山頂だよ1時間くらいね」


・・・うそつき!きついのは最初だけって言ったじゃん!
うえーん(TへT)もう帰る。(帰れるはずがない)

ほんっっっときつい。岩の一個一個が大きいから大変。
ここで内股が 「ピクっ、ピクっ」 と始まった。
私はもともと足がつりやすい体質なので、だましだまし
登っていたが、岩場の終わりが見えたあたりで、両ももの
前後、左右、ふくらはぎ、スネ周り(結局、足全部)の
筋肉が痙攣をはじめた。

「あギャー!!!!!!!」

絶叫して朽ち果てた。岩場に打ち上げられたトドが1匹。
(話によると、横たわった瞬間にいびきをかきながら寝たらしい)
30分以上待ってもこないので、先に登った仲間が心配して
下ってきた。

「ほんとにもう少しだよ、がんばって!」

頑張りたいのはやまやまなのだが、いかんせん足が言うことを
聞いてくれない。少しでも動くと 「ピキっ」 である。
結局、他の登山者にも心配をかけ、塗り薬を頂いたり、シップを
頂いたりして、さらに30分費やし、やっと、少し動ける。
荷物を仲間が持ってくれ、乗鞍岳山頂に到達。
写真に4人しか写っていないのは、他の仲間は、シビレを切らし
先に行ってしまったのだ。

次は「白馬大池」

乗鞍岳山頂を少し下ると、眼前には湖が・・・

「復かあああああつ!」


まさに水を得た魚状態。
さっきまでの動けない体はどこへ?
体が軽く、ハイペースで白馬大池山荘に到着。

「おー!パチパチパチパチ」

拍手で迎えられ、女性軍からは

「会えてよかった。もう会えないかもと思った」

と嬉しいような、情けないような言葉をかけられた。
昼食の準備に取り掛かる。メニューはカレーライス。
しっかり食べる。もうこれ以上みんなに迷惑をかける訳には
いかないので、ひとりで、一足先に出発する。
が・・・、地獄の一丁目。
みんなに見送られ、

「先行くねー!」

なんて言ったのもつかの間、ものの200mも行くと
また両足大痙攣。終了・・・
リーダーに

「この先に連れて行くわけにはいかない。」

宣告され、私とリーダー、加藤氏は大池山荘にとどまることに。
泣きたくなるくらい悔しかった。
行く気持ちはあるのに、動けない。ただ、座っていても痙攣。
運動不足は自覚しているが、全くしないわけではない。
きっと寝不足が原因だ。
寝不足だと、駅の階段でも痙攣を起こすことを思い出しながら、
登山の厳しさに甘かった自分を悔いる。

他のメンバー10人は予定通り、白馬岳山荘を目指し出発する。

時間は13時を少し廻ったところ。
私は横になった瞬間に熟睡モードに入ったようだ。

しばらくして起こされる。

「夕食だってさ。」

両足の筋肉が痛い。が、痙攣はしない。
3時間ほど熟睡したせいだろうか。

メニューはエビフライカレー。
カレーは好物だから5回連続でもいい。
おかわりありだったのが嬉しい。

腹いっぱいになり、外を散歩する。
山荘の裏の湖におたまじゃくしらしき生き物がうようよ。
正体はなんとサンショウウオだった。感動した。

プリンを作り始める。
私はまた睡魔に見舞われ、寝床に入る。
山小屋は大混雑で、うっかり寝返りしようものなら、
となりの人とキスしてしまうほど。
そんな中でも爆睡をかっ飛ばす私。

再び起こされる。

「プリン出来たよ!食べナ。」

山荘前の雪渓で冷やして作ったプリン。元は13人で食べるはず
だったのが、私のせいで3人になったため、他の登山者たちにも
振舞ったそうだ。私の分はとっておいてくれた。

美味しかった。

痙攣は何とかおさまり、明日は大丈夫そう。
明日の打ち合わせをする。

「夜が明けるまでに追いつくぞ!2時半に出発だ。」

え?耳を疑った。2時半って・・・夜中じゃん。
リーダーは本気らしい。
こうなったら意地だ。俺も男だ。根性見せてやる。

時刻は19時。三たび眠りにつく。

次は感動の白馬岳

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