『恥を知れ!』シリーズ:濱野皮革工芸編

こちらのページでは、わたくし自身が経験した「アッタマに来た!恥じを知れ!」と思ったことを特集します。

元々、ニューヨークの夜のニュース番組のコーナーに、視聴者から寄せられた迷惑行為や我慢できない商売をしているのに、苦情を受け付けてくれないようなケースを放送局が独自に取材し『恥を知れ!(SHAME ON YOU!)』 と言って放送して視聴者に知らせる、というニュース番組がヒントです。

第一回目の栄えある「Shame on you!(恥を知れ!)」は皇室御用達がウリの濱野皮革工芸です。


これはブログの2006年9月13日に書いたものをそのまま引用しています。

*********************************
全日空のマイレッジが溜まったので、ANAセレクションの中に濱野のセレブシリーズの黒のエナメルボストンバッグがあったので、それを10000マイルと交換したのが始まりであった。ウェッブ上の説明には、きちんと『濱野』のバッグであることが書かれていて、おまけに重さも『0.4kg』と明記されていた。

ところが、今日、届いたその『濱野』のエナメルボストンバッグは、もった瞬間に

『コレはちょっと変。重い』(私は同じシリーズの色違いを持っているので、持った感じで違いがすぐわかる)

と、一瞬で何か変だな?と感じて、点検すると、なんと、「Made in China」とのタグが。

おまけに、内部の内ポケットのファスナーに、開け閉めする金具の部分がついてなくて、ファスナーらしきものはあるにはあるけど、どうやって開けるのだ???という不良品。

そこで、濱野と言えば、 『皇室御用達ブランド』 を謳い文句に、かなりのあちこちで売っている1880年以来の老舗。
そこのものが中国製とはいかに?と思い、全日空と濱野本社の両方に受け取った品物の状況と、

『濱野のバッグと書いてあったから選んだのだ』

というようなことも言った。全日空はただただ

「業者に頼んでいますので、調べませんとわかりません」

という。受け取ったバッグは全日空のウェッブ上で明記されていた重量を遥かに越えて重い。
それだけでも、虚偽の明記にあたる。つまり「ウソつき」である。

そこで、濱野側はどうなっているのだろう…と思い、濱野本社に電話で事情を説明した。すると、明らかに営利目的ですといわんばかりの返事。

『ウチの「濱野」って名前を付けると売れるっていうんで、つけさせてくれって言う業者がかなりいて、そう言う業者にウチの名前を使わせる代わりにロイヤルティ(使用料的なもの)を貰って売るのを許可してるんで、カタログやら店頭やら、いろんなところで、そういうものが出ている訳なんですよ。だから、その全日空さんのバッグも一応ウチのかばんてことになってますけど、ウチじゃ作ってなくて、他の業者さんとこが作ってて、ウチに言われても困るんですよ。そっちの業者さんとこの電話番号教えますからかけてくれますか?』

とのことだった。私は、呆れるというよりも、情けなくなった。
その、ものの言い方も、丁寧さはなく、投げやりで、ウチは売れてるんだから何をしてもいい、とさえ取れるような雰囲気の対応だった。

そして、私はいつかネット上(楽天)で、濱野のセレブシリーズのボストンバッグそっくりのものが格安で売ってたのを見たことがある、ということを言うと、

『人気があると、すぐ、真似されちゃうんですよねえ。』

なるほど。コピー商品でも、名前の使用料を払う業者はよくて、払わないコピー商品は「真似されている」ことになるのか。へえ。

つまり、濱野皮革工芸は、ニセモノとすら呼べるような他者が作って売るものに対して何の責任も取らないけれども、そのニセモノと呼べる品物に使わせている自社の名前の利用許可代金だけは受け取って商売しているということになる。

もちろん、不良品であったので、即、着払いで全日空へ送り返した。

極端な例をあげれば、あくまでも例えばの話。パリ本店のシャネルが、中国製のシャネルのバッタモンは良くできているから、シャネルという名前で売ってもいいけどその代わりに「シャネル」という名前の使用料を受け取って販売させるのと同じことではないか。そうして、てっきり、フランスのシャネルだとばかり思って高額なお金を払って買ったシャネルがMade in Chinaであったりしたら、消費者はどう感じるだろう。

また、全日空にしても、いくらマイレッジでの交換品だとしても、堂々と『濱野皮革工芸』のカバンであると明記し、重さまで本物の濱野のバッグの重量を明記して、別業者製のモノを渡すとはどういうことか、と思う。
仮に、ライセンス契約しているとしたら、その旨、

『当商品は、濱野皮革工芸と技術提携して○○という会社が製造販売しているものです』

と、きちんと明記すべきである。


私はすっかり、その濱野皮革工芸の裏カラクリを電話で堂々と聞いてしまって、興ざめしてしまった。
これから買う気はもう起こらないと思う。
今でも、濱野皮革工芸の本社の男性が言った言葉が消えない。

『ウチは、店や小売り店やカタログ販売やらインターネットで売ってたりして、他の業者さんがウチの名前を使って売ってるのって結構あるんですよ。』

それで儲けてるのだったら、それなりに、「技術提携のライセンス品である」ことを、最初から堂々と明記すべきである。
受け取ってからわかるようじゃ、何の意味もない。

多分、そういうことをやってる店は多かれ少なかれ当たり前のようにあるのだと思う。
だけど、いかにも誤解を招くような表記の仕方をして、受け取ってみたら愕然…というのは、笑い話にもならない。


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: