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犯罪者の精神鑑定を担当する精神科医・小川香深に、特養老人ホームで起きた殺害犯への依頼が舞い込んできた。奉仕活動に来ていた頌楽苑・苑主の妻が惨殺されたのである。犯人の伊庭は自供はしているものの、動機が曖昧な上、言動がおかしく離人症の徴候があり、その原因が頌楽苑にあると思われた。頌楽苑は農業共同体をうたっているが、実際は教徒を洗脳する宗教団体だった。内情を調査するために七泊八日でマインドコントロールされてしまう修行に、香深は潜入するが…。宗教によって人格を変えられた犯罪者に責任は問えるか。
去年あたりに一度読んだのですが
感想は書いていなかったようで。
39の心理学者・香深が関わるシリーズ3作目。
2作目 39-フラッシュバック
は感想を書いているけれど
オリジナルの“39”もまだ書いていなかったみたい。
何でだろう?
シリーズ3作の中ではやっぱり最初の39が一番
心理戦という意味では緊迫感があって面白かったかな?
この本は事件そのものの解決よりも“洗脳“の過程や
その心理状況とプロとしての分析がとても興味深い作品でした。
いつの時代もカルトってのはあるけれど
洗脳されて得るシアワセはやっぱり偽者なんだと思います。
そりゃ~ラクでしょう。
何にも考えないで言われたことをしていればいい生活。
その上脳の疲労&洗脳による多幸状態。
シアワセならいいじゃない、と思うかもしれないけれど
“多幸状態“って洗脳による解離症の一部で
「なんとなくいい気分になったり、景色がきれいに見えたりする
感覚ですが、実際は内容の無い空虚で薄っぺらな爽快な
気分なのです。」
「自分の置かれている客観的状況をちゃんと把握できないで、
ただいい気分になっているのです。」
なのだそうだから、単に現実逃避して
勝手にシアワセな状態。
本人勝手にシアワセでも現実に生きている
周囲はたまったものじゃあないですよね。
一度解離してしまうと日常生活でもふいにフラッシュバックが
あるらしいです。
オウムなんかでディープに洗脳されてしまった人たちは
現実に戻されても順応できなくてまた
団体に戻ってしまうって言うのも納得。
人間悩みがなくならない世の中ではいつの時代も
カルトは生き続けるって事でしょうか。
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