べりーの『たからもの』

べりーの『たからもの』

こんな本読んでます2006


読み終えた本
「冤罪」藤沢 周平
新潮社文庫 ¥620

短編の9作品からなる1冊です。
夫が読み終えた本の棚から拝借。夫は時代劇ものが大好きです。私は、好きでも嫌いでもないので、たまに読みます。
今、娘と供に読んでいる「バーティミアス3」(ファンタジーもの)が遅々として進まず。本が重くて持ち歩けない、読む時に持っているだけで肩が凝るので興味がそがれています。そこで息抜きの1冊として読みました。

藤沢周平作品は、文章の端正さが好きです。
ドキドキさと、感動の涙などがほどよく混ざり合っていてリラックスできる作品だと思います。
時代背景に矛盾もなく、言葉遣いも適当に時代劇っぽいけれど現代人にもよくわかりますのでとても読みやすいです。

2006.1.22

「さくら」 西 加奈子
小学館 ¥1470
新聞の書評で興味を持ったので読みました。
「さくら」というのは、主人公の家で買っている犬の名前です。
本の帯に書かれているコメントや書評から、「幸せのため息」「はじめて本を読んで泣きました」など幸せな気分に酔える作品と思ったのですが・・・・。

東京の大学へ通う主人公が年末を供に過ごしたいという恋人を振り切って実家に帰るところから話が始まり、妙な話の始まりに戸惑いました。
仲良しの夫婦、美形の兄と妹を持つ普通に近い主人公の視点から進んでいく話の中には、家族のつながり、同性愛、セックスのあり方、などとても心温まる節がたくさん盛り込まれています。
みんなのヒーローだった兄が突然の交通事故で大きな障害を負い、それを苦に自殺してしまう。その兄に恋をしていた妹、異常な記憶力を持ち学校では好成績をあげている主人公。
兄の自殺後、家族が崩壊していく過程では、現実逃避をする父、食欲とアルコールにおぼれる母、どれもかなり無理のある設定だと思いました。
(現実ってこんなものかな?って)
それでも、後半はやはり家族の絆の大切さ、人が人を愛するということの尊さが切々と伝わり胸に熱いものがこみ上げてきます。
娘にも、是非読んで欲しい一冊です。


2006.1.2

「沼地のある森を抜けて」 梨木 香歩

主人公の久美ちゃんが、おばから受け継いだ「ぬか床」から展開する不思議な物語。
ぬか床が、手を選ぶ。
そして、その手入れがきちんとできると卵が発生し、やがて人が生まれる。
そんなぬか床の秘密を解き明かしながら、恋愛、マイノリティ、家族の絆、環境問題と多様な話題を提供してくれる。
ドキドキわくわくの連続でした。
すべてをあるがままに受け入れるということの教え。
古きものを伝承し、大切にすることの教え。

現社会に異次元空間が存在するという独特の作風が好きです。


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