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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2009.12.20
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カテゴリ: スポーツ

 CS進出に向けての希望を、最後の最後まで繋いだとはいうものの、
 結果的には勝率5割を切っての4位で、久しぶりのBクラス。
 就任一年目の監督に、突っ込み所が満載なのはやむを得ないところである。

 江夏さんの豪腕伝説は、今さらながらにその偉大さを思い知らされる。
 そして、その江夏さんの投球論だけでなく、岡田さんの打撃論も興味深い。
 さらに、この二人が仕えた監督たちとの日々を思い返しながらの、
 理想の監督像についての対談部には、ちょっと危険な雰囲気が漂っている。


そこで何を考え、何を行い、今日に至ったかということが、本著では明かされている。
中でも、大学進学までの経緯や、そこでどんな立場・役割を担っていたかについて、
私はこれまで、こんなに詳細には知らなかった。

しかし、改めて振り返ると、岡田さんは選手としても素晴らしい成績を残している。
当時は、掛布さんやバースさんが一際目立っていたため、
クリーンアップの一角を担いながらも、やや地味目な存在だったのだが、
それでも、村山監督と中村監督のときに、開幕4番を2度経験している。

そして、本著の中で一番の衝撃は、江夏さんが語るこの事実である。

  昭和48年、残り2試合で1勝すれば優勝という時の話よ。
  あの時、パリーグはプレーオフを導入していて、
  報知新聞から私は観戦記の依頼をされていてね。

  すると、その前の晩に球団から電話があって、
  プレーオフの試合前に西梅田の阪神電鉄本社に呼び出されたんだよ。
  あと1勝したら優勝よ。
  「ボーナスの話でもあるんかな。」と、喜び勇んで報知新聞の車に記者を乗せたまま、
  本社に向かったのよ。

  当時の長田睦夫球団代表と鈴木一男常務が難しい顔をして座っていてね。
  「なんの話なんやろう」と思ったら、「勝ってくれるな」と言うのよ。
  勝てば選手の年俸はアップするし、金がかかるからな。
  優勝争いの2位が一番理想やったんやろうな。
  長田代表は「これは金田正泰監督も了解しているから」と言うのよ。(p.90)

この言葉を聞いた江夏さんは頭に血が上り、
テーブルをひっくり返して、その場を立ち去ってしまう。

そして、優勝のかかった残り2試合の阪神の戦いぶりはと言うと、
最初の中日戦で、その年中日から8勝と抜群に相性の良かった上田次朗投手をはずし、
中日戦・名古屋球場にあまり相性が良くなかった江夏さんを先発させて2対4で敗れる。
さらに最終戦となった巨人戦では、上田投手が先発して打ち込まれ、0対9で完敗

巨人がV9を達成したこの試合は、阪神ファンにとって忘れられない屈辱のゲームであり、
人気野球マンガにも登場したシーンである。
「なぜ、中日戦で上田投手が先発しなかったのか?」
その疑問の答えは、実はこんなファンや選手をバカにした球団の陰謀だったのだ。

あれからたくさんの月日が流れ、その間、阪神は3度だけ優勝した。
6チームで均等に優勝できるとすれば、この倍は優勝しなくてはならないはず……。
それでも、フロントは確実に変わり、お金をかけてでも選手を集め、勝とうとしている。
もし、現在あのようなニュースが流れたら、阪神は球団を手放さざるを得なくなるだろう。





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Last updated  2009.12.20 13:17:39
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