■ こおろぎ橋
山中温泉を舞台にしたテレビドラマでといえば、まず「こおろぎ橋」が思いつくでしょう。本編は1978年放映されたポーラテレビ小説の第21作目で、樋口可南子さんのデビュー作でもあります。当時の山中温泉は観光協会のポスターからチラシまで樋口可南子さん一色。すっかり山中温泉のイメージキャラになってました。ロケには私も野次馬で参加しましたが、実物の樋口さんは上品かつ清楚。それでいて優雅な色香があり、うっとりするぐらいでした。
それだけに、ヘアヌード写真集が発売された時は山中温泉中に激震が走ったものです。当時、どこの喫茶店にいっても「ウォーター・フルーツ」(画像) がおいてありました。もしその当時、山中町民に「なりたい職業」のアンケートをとったら、ダントツで篠山紀信のアシスタントだったでしょう。
その後コピーライターの糸井重里氏と「おいしい生活」を経て結婚したのは周知のとおりです。今から思えば、あのポスターやチラシのコピーはすべてご主人の手になるものだったんでしょうね。
※樋口可南子 出演作品
(残念ながら「こおろぎ橋」は発売されていないか、絶版のようだ)
■ はるちゃん
「こおろぎ橋」に続き、1996年からは東海テレビ制作の「はるちゃん」が放映されました。このシリーズの1~3までは山中温泉が舞台で、仲居さんの「はるちゃん」をめぐる群像のヒューマンコメディです。アルバイト店でスカウトされた樋口可南子さんとは対照的に、ヒロインの中原果南(なかはら かなん)さんは仲代達矢さんが主催する無名塾の出身。実際お会いした中原さんは、どことなく憂いのある樋口さんに対し、活発なお嬢さん、といった印象を受けました。
物語の舞台となったのが「翠明」という老舗旅館です。今でも「はるちゃんの宿」と親しまれています。「はるちゃん」演ずる中原さんはその後同じ無名塾の役者さんと結婚され、子どもお生まれになったよし。どうぞお幸せに。そして、機会がありましたら今度は是非ご家族で山中温泉にお越しを。。
※画像は 無名塾のHP より。。